ブータンを弱い国に挙げている人がいますが、
ブータンは、日本と並んでモンゴル軍を追い返した数少ない国で、
インド平原にあった領地をめぐって、インドを支配していたイギリスと
戦争をし、負けずに講和で領土を割譲した形で終わっています。
どこが強いかといえば、ブータンの国技は弓で、休日になると
男たちは広場に集まって矢を射ています。
だが、ヒマラヤの南斜面の国土に平地はなく、彼らが狙っているのは
斜め上の上空であり、その矢が命中するのは遥か彼方の隣の尾根の
広場に置かれた幅30cm、高さ1mほどの板(これがちょうど胴体の
サイズなのに留意されたい)なのだ。
「幸福の国ブータン」は、日本のように海によって隔離された平和
ではなく、チベット(中国)とインドという覇権主義的な国に挟まれて、
戦い続けた最強の山岳兵団=スイス型の平和国家なのだ。
ちなみに、先ほど「インド平原の領地」と書いたが、それはブータン
側の主張(「定期的に貢物を得ていた」)で、インド側の記録では
「収穫期になると山から山賊が襲ってきて収奪した」となる。
つまりブータンは、近隣諸国から恐れられた山賊国家だったのだ。
(今も、ブータン陸軍はインド軍と共に行動して最新兵器で武装し、
ネパール兵にも優る命知らずの精兵と恐れられ、いざとなったら
国民皆兵になるトンデモ国家なのだ。これでも「弱い国」でしょうか。
もちろん、上位には入らないでしょうが、国家としての忠誠心に
乏しく内戦ばかりしている国とは雲泥の差のある軍事力です)
お礼
アフガニスタンが弱いのは意外です。