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機関車交換、分割・併合時のATS, ATCについて
ATS、ATCが作動したままでは、機関車交換、分割併合を行おうとしても 列車同士が接近した時点で非常停止がかかり、作業を行えないと思うのですが、 この場合、どのように対応しているのでしょうか? ATS、ATCを無効にして手動で行っているとしたら、その場合に行われる 安全対策についても知りたいと思います。 よろしくお願いします。
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こんにちは。NO.2です。 >やはり、今の時代でも、スムーズに連結するには、運転手さんの熟練した技術が必要なのですね。 そうですね。これは昔も今も、そして未来も変わりません。 運転士教習は、既に鉄道の現業を何年も経験した職員に、1年近い期間を掛けて教習し、最後に国家試験を受けてなので、技術があっての話しになります。 >この場合、ATS・ATCは実質無効になりますから、運転士や誘導する係員の注意力のみの作業です。 実質無効とは、些か言い過ぎに思います。 実際に営業車で分割併合をやっている者としまして・・・。 速度照査も入っており、 実際の併合での速度は、歩行速度以下。 昔のATS-S型のような、警報が鳴って確認ボタンを押したら後は運転士任せというモノではありません。 営業車においては、「紀伊」の事故のような事例にはならないです。 「紀伊」の事故の一番の問題は、仮眠中の飲酒と居眠り、乗務員管理の段階での問題です。 ATSやATCを切るような併合をするのは、営業線では無く入換などで車庫線内で車両と車両とを併合して列車を組成する段階で、旅客が乗っている併合の場合は、誘導信号機の設置、そしてそれに伴う駅長の立ち会いが基本。勿論、保安装置を切るような場面は基本的にありません。 ※故障列車を救援し、重連回送など行うなど非常時では、上記事例は起こりえますが、日常的に分割併合するような線区では、誘導信号機の設置などをするものです。 時速15キロ以下とはいえ、運転士の制動手配を誤れば、前の列車に追突する可能性はあります。 ただ、速度照査のパターンを入れようも無く、ある程度の速度でぶつけないと連結器のロックピンが下りず連結失敗にもなります。 その為、上記の通り、ある程度の速度も必要です。 速度照査のパターンを入れるにも、機器の計測誤差を考慮しなければならず、 ある程度の速度と、速度超過の防止を盛り込まなければなりません。 あまりに高度な精度が必要なので、現時点では機器として成り立ちません。 運転士の作業をバックアップする為の保安装置ではなく、保安装置の為の運転になってしまい、分割併合など出来なくなってしまうのです。 安全対策としては、 ◇作業手順 ◇係員の立ち会い ◇運転士の注意力 ・・・これが、現時点で出来得る対策になります。
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- syu181
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>列車同士が接近した時点で非常停止がかかり このことから、質問者様はATSの仕組みをきちんと理解されていないのでは? と思いました。 列車の安全は線路をいくつかの区間に分け(閉塞区間といいます)、 その区間に1つの列車しか入れないと言うのが大原則です。 これを「1閉塞区間1列車」といいます。 ATS・ATCはこの閉塞区間に2つの列車が入れないようにバックアップする物であり、 列車との距離でブレーキをかけたりする物ではありません。 (デジタルや無線方式を除きます) さてご質問の件ですが、既に回答に出ている通り、 既に列車の止まっている1つの閉塞区間に、もう一つの列車を入れることになります。 その場合、よく使われるのが誘導信号機です。 この場合、ATS・ATCは実質無効になりますから、運転士や誘導する係員の注意力のみの作業です。 また誘導信号機が設置されていない箇所では、一時的にATS・ATCをOFFにして作業します。 ATS-Pの場合、ブレーキ開放スイッチを扱ったりします。 ようするに、安全は運転士や誘導する駅員などの係員の注意力のみ。 ということになります。 ちなみにあんまり静かに連結すると、きちんと連結されていない場合があるので、 ある程度の勢いは必要です。 昔みたいにタバコが倒れないというのは今は無理でしょうね~。
お礼
回答ありがとうございます。 列車運行に関わる方々の注意力のみで安全確保されているとすれば、1982年3月に発生した、機関士の居眠り運転による「名古屋駅寝台特急「紀伊」機関車衝突事故」(事故の詳細は、「」内全体でGoogle検索してご確認ください)と同様の事故が今後も有り得るという事なのでしょうか? 新幹線であっても2003年2月に、岡山駅で運転手の病気によると思われる居眠り運転事故が発生しています。もしこの居眠り運転が、盛岡や福島で分割併合を行う際に発生したら、名古屋の事故と同様になってしまうのでしょうか? 発生確率は非常に低いでしょうけど、少し不安を感じています。 また、当方のATS、ATCに対する理解度について疑問を感じられたようですが、質問文が長くならないように、「列車同士が接近した時点で非常停止」という表現をした事で誤解を招いたようですね。申し訳ありませんでした。 ATC、ATSについてわざわざご解説まで頂き、無駄な労力をかけてしまった事はお詫び申し上げます。
- こげ まぐろ(@koge-magu)
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こんばんは。 首都圏の私鉄で電車運転士をしており、営業車での分割併合も日々行っております。 >ATS、ATCが作動したままでは、機関車交換、分割併合を行おうとしても 列車同士が接近した時点で非常停止がかかり、作業を行えないと思うのですが、 この場合、どのように対応しているのでしょうか? 営業線において、列車同士を併合する際は質問者様の仰る通りで、閉塞の概念は1閉塞1列車です。 しかし、分割・併合は1閉塞に2列車存在する事になるので、このままでは作業が出来ません。 その為、併合の際は、誘導信号機を用いて行います。 運転士の注意力に委ねられます。 ◇具体的には◇ 閉塞の外方で停止 ↓ 停止したことを確認し、駅長(←これは閉塞を取り扱う者を指し、いわゆる駅の長である「駅長」とは別)立ち会いの元、誘導信号機で時速15キロ以下で進入する。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ※ 鉄道業の世界では、今までの経験から、 時速25キロ⇒停止位置を誤らない速度 時速15キロ⇒ただちに停まれる速度 ・・・とされています。 誘導信号機が時速15キロ以下なのは、 何かあっても速やかに停止できるようにという概念からになります。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ↓ 駅長の手信号の指示によって、運転士は併合作業を行います。 ATSやATCでも、併合を前提にシステムを構築しています。 保安装置を切る事はしませんが、併合は駅長の指示と運転士の注意力に委ねられます。 時速15キロ以下ではありますが、勢いが付きすぎてしまった場合は、衝突の危険はあります。 速度超過は非常ブレーキによって直ちに停止させます。 併合時、何度も停止するのは、上記背景から、 衝突の危険を避けるためになります。 誘導信号機や駅長の手信号で、一発で併合してもいいのですが、危険なので前方の列車の直前で停止させ、微速で併合するようにしています。
お礼
回答ありがとうございます。 分割・併合時の安全確保がどのようにして行われているのか、とてもよく理解できました。 やはり、今の時代でも、スムーズに連結するには、運転手さんの熟練した技術が必要なのですね。 過去にSLの機関士をしていて、今はもう故人になってしまった人に、昔聞かされた話では、連結技術を競い合うイベントが定期的にあって、毎回優勝する人は、連結器の上に立てた煙草が倒れないように連結できたそうです。 皆それを目指して腕を磨いたとの事ですが、そういうのはほとんどが自動化された現代では必要のないものだと思っていました。
- TooManyBugs
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会社や保安装置のシステムにより違いますが誘導信号機または入換信号機が進行現示となっているので進路は確保されています。 ATS,ATCの扱いとしてはJR系のS型の様に確認ボタンで解除する、入換スイッチがあるものやATS,ATCから入換信号を出すものなど多様です。 いずれの方法でも基本的には15km/h以下での走行となりオーバーすれば非常制動がかかるのが原則。
お礼
回答ありがとうございます。 誘導信号、入換信号についてはwikiで確認したので、おおむね理解できました。 ただ、基本的に15km/h以下とありますが、15km/hでもそのまま衝突すれば、車両だけでなく乗客にも被害が出る事故になりかねないのでは? それを防ぐ為に、更に安全性を高める方法などは用いられていないのでしょうか? また、地上に信号機のない新幹線においては、福島、盛岡で行われている分割併合や、故障で動けなくなった列車の救援で駅構内以外の本線上で連結作業を行う事があると思いますが、これはATCが誘導信号、入換信号としても機能する仕組みになっているのでしょうか?
お礼
再度のご回答ありがとうございます。 >速度照査のパターンを入れるにも、機器の計測誤差を考慮しなければならず。。。 まさにその通りだと思う事象を、営団南北線の全線開通時に、当時武蔵小山から都心に毎日利用していた中で体験しました。 車両の個体差など、色々な要素が関わっているのでしょうか、営団線内での全自動運転や、東急目黒線での自動停止で、停止位置がホームドアからずれてしまう現象が営業開始時からしばらくの間、時々発生していました。 1ヶ月ほどで、全く発生しなくなったのですが、この間に車両ごとに細かく調整などを行ったのだろうと推測されます。 連結時においても、 数メートル手前で自動停止->歩行速度以下の連結可能な速度を維持して前進->連結完了を検知して自動停止 といったような自動化は技術的に可能であっても、誤差や個体差によるずれが発生するとそのまま車両破損や乗客への被害になってしまうので、営団南北線のように現地調整も無理ですし、実用化は難しいでしょうね。