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ウエクスラー知能検査の結果について教えてください
- ウエクスラー知能検査の結果について教えてください。現在、適応障害との診断を受けて休職中しています。
- ウエクスラー知能検査の結果によると、言語理解、知覚統合、注意記憶、処理速度の各項目での能力が明らかになりました。
- 発達障害や学習障害の疑いがあり、別の病院や支援センターでの診断結果を求めることも検討しています。就職支援や適職の選択にも影響するかもしれません。
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No.1です。 年齢、補足してくださり、ありがとうございました。 お受けになった検査は、WAIS-IIIで間違いないと思います。 世界的にもっともよく用いられている、成人用の知能診断検査です。 ただし、知能検査の結果だけでは、発達障害の診断はできません。 発達障害の診断は、心理・行動上の特徴や、発達歴、生育歴などに基づいて診断がくだされ、知能検査の結果は、その際の補助データとして用いられます。 知能検査では、全体的な知能の高さは、知能指数(IQ)で示されます。 今回のご自身の結果をご記憶かどうか分かりませんが、ある年齢群(質問者様の場合では、25~29歳のグループになります)の中で、平均的な成績を取られた場合に、IQ=100となるように作られています。 IQは、90~109が平均の範囲になります。 IQ=110~119が「平均の上」、さらに、IQ=120~129は「平均より高い」と判定されます。 逆に、IQ=80~89は、「平均の下」とされます。 この区分は、以下に述べます「群指数」の場合も同様です。 群指数とは、ご質問にありました、「言語理解」「知覚統合」「作動記憶(注意記憶から、改められています)」「処理速度」の4つです。 これら4つの群指数は、知能を構成する能力とご理解ください。 以下のような側面を測定しています: 言語理解……理解、表現の両方を含んだ言語能力 知覚統合……視覚や、視覚と運動に基づく近くや認知の能力、ものとものとの関係を捉える、断片を1つにまとめる力 作動記憶……短期的な記憶をもとに、何かの心理的作業を行う能力、とくに聴覚的な短期記憶をもとにして作業を行う能力 処理速度……心理的な作業の速度、とくに視覚的な短期記憶をもとに心理的作業を行う速度 質問者様の場合、お示しいただいた、各下位検査(完成<正しくは、絵画完成>、積木<同じく、積木模様>など)の結果(数値は、評価点であると思われます)をもとに推定した、群指数の標準得点(この標準得点は、先に述べたIQと同じ意味の数値です)は、次の通りです。 言語理解=111、知覚統合=91、作動記憶=85,処理速度=121 すなわち、処理速度がもっとも高く、次いで、言語理解、知覚統合となり、作動記憶が最も低くなっています。 統計学的に意味のある差(有意差)があるかどうかを検討しますと、知覚統合と作動記憶との間には有意差は認められませんでしたが、それ以外の各組合せの間には、有意差が認められました。 これだけの差、つまり、群指数の間のアンバランスがありますと、これまで、学校での勉強や生活、仕事の上で、ずいぶんご苦労があったものと拝察できます。 >・片づけ・整理整頓 >・地図が読めない・方向音痴 >・一度に複数やることがあるとパニックになる これらが苦手あるいは、お書きになった特徴があるのは、知覚統合が苦手であるために起きています。 つまり、片付けや、整理が苦手は、空間認知の苦手さに通じますし、地図が読めない、方向音痴というのは、知覚統合、すなわち、ものとものとの関係、とくに空間的な関係(左右、上下、方向感覚)などの理解(これを、同時処理と呼ぶことがあります)が苦手であることが現れています。 また、 >・電話対応や柔軟な考えや臨機応変な対応 >・会議・打ち合わせ時の発言 特に対得意先 これらは、知的能力だけによるものではないかも知れませんが、同時処理は、意味の理解や、いろいろのことがらの組合せをうまく用いる能力の基礎にもありますので、知覚統合≒同時処理の弱さが、かかわっているとも考えられます。 一方、言語能力は、平均より高い力をお持ちですから、個別的な場面で言葉でやりとりすることや、文章の理解、また、1つずつ順番にこなしていけばよいものは得意でいらっしゃることと思われます。 これは、別の表現をしますと、「継次処理能力に優れている」ということを意味します。 つまり、1つずつ順番に処理をしていくことは得意、順番や、手順をしっかり意識して取り組めばスムーズにできるという面があると思われます。 重要なことは、特異な能力、優れたところなどの「長所」をうまく活用することです。 もう一つの長所は、処理速度に見られるように、視覚的な記憶、例えば、検査課題でいえば、「符号」のように、数字と記号の組合せを覚えるとか、「記号さがし」のように、同じものがあるかないかの判断をするようなものは得意ですし、これら視覚的な記憶や比較を用いる課題では、習熟すれば、作業は早いということです。 これに対して、作動記憶は苦手という結果が出ています。 ひょっとしたら、会話の時や、口頭で指示された時など、一度で覚えられないとか、聞き直しが多いということがおありかも知れません。 >・電話対応や柔軟な考えや臨機応変な対応 >・会議・打ち合わせ時の発言 特に対得意先 などについても、相手が言うことを一度に覚えきれないということも関連しているかも知れません。 こういう、いわゆる「短所」については、それを改善しようとしますと、大変な努力が必要になる割には、効果が上がらず、おそらくご自分でもイヤになってしまわれるでしょう。 短所については、改善することよりも、それをうまくカバーする方法を工夫なさった方が、楽ですし、効果的です。 ここで疑問に思っていらっしゃることへの対応をすべて適切にご説明するのも難しく、また、繁雑になりますので、割愛させていただきます。 具体的なことがらについては、最近ベストセラーになっている次の本をお読みになると、ヒントが満載されています: 星野仁彦著、「発達障害に気づかない大人たち<職場編>」、祥伝社新書、¥780+税 著者ご自身が、AD/HDでいらっしゃるのですが、それを克服して、児童精神科医として心療をしていらっしゃいます。 ご自身の体験も含めて、どのような工夫をすればよいか、たくさんのヒントが書かれていますし、仕事について参考になることも多く載っていました。 是非ご一読をお勧めします。 なお、仕事については、ウェクスラー検査の結果の写しを、検査を受けられた医療機関でいただいて、それを持参の上で、精神保健福祉センターや、発達障害者支援センター(いずれも、都道府県や、政令指定市が設置している、公的機関です)で直接ご相談になった方が、疑問などもその場で解消できてよろしいのではないかと思います。 いずれにしましても、工夫次第で、日常生活や、職場でのご苦労を減らすことは可能です。 その工夫は、上述のように、長所活用、短所は他の方法でカバーすることをお忘れにならないことが大切ですし、個人によって、効果のある工夫には違いがあります。 他の方で有効であったことが、そのままご自身にもよい影響をもたらさないこともありますが、諦めずに取り組んで行かれるようにお勧めします。 以上、多少ともお役に立てば幸いです。
その他の回答 (1)
- vzb04330
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臨床心理士です。 いろいろとこれまでご苦労の多い生活送ってこられたことと拝察します。 正確な判定のたえ(群指数の間の比較について、統計的に根拠のある差があるかどうかを検討するため)、支障がなければ、年齢をご教示くだされば、幸いです。 また、受検された検査は、WAIS-III(ウェイス・スリー)で間違いはありませんか。 以上2点、補足していただければ、より正しい評価が可能です。
補足
早速の返信ありがとうございます。 年齢は29歳です。 また検査は、知能検査とだけ説明を受けて、私が勝手にウェクスラー検査だと解釈してしまいました。 WAIS-III(ウェイス・スリー)として評価を頂けたら幸いです。 よろしくお願い致します。