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福島原発二号機90度越え、大丈夫?
- 福島原発二号機が90度を超えたニュースが報道されました。数日前は70度であった温度が急上昇しており、その原因や安全性について心配の声が出ています。新基準では80度が設定されていましたが、いったい何度になったら危険なのでしょうか?万が一の場合に備えて、避難の準備はどの段階で必要なのかも知りたいところです。
- 福島原発二号機の温度が90度を超えたというニュースが報道されています。数日前には70度だった温度が急上昇しており、その原因や影響について心配の声が上がっています。新基準では80度までが安全とされていましたが、90度を超えた場合にはどのようなリスクがあるのでしょうか?また、万が一の際には避難の準備が必要となるのかも気になるところです。
- 福島原発二号機の温度が90度を超えているという報道があります。以前は70度だった温度が上昇し、その安全性について疑問が生じています。新基準では80度までが設定されていましたが、90度を超えた場合にはどのようなリスクがあるのでしょうか?また、万が一の場合に備えて、避難の準備はどの段階で必要なのでしょうか?マスコミは最悪の事態を伝えてくれないかもしれませんので、自分自身で判断するための情報を得る必要があります。
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長くなったので二つに分けました。 良く「再臨界の危険性がある!」との説が流布しているんですが......。 「炉心内部、例えば支持板の上とかに積もった核燃料が、自発的に再臨界するか?」といえば、この可能性はホボ無いと考えて良いかと思います。 もちろん、炉の底部にある燃料がどういう形になっているか正確につかめていないので、この部分については再臨界の可能性がホボない(そうですね、100%無いと言ってもいいでしょうか)とは言えません。 というのも、大半の制御棒が溶け去って燃料を上手くまじりあっているなら、その部分での再臨界の可能性は少しはありますから。 ただ、それと降り積もった物を同列に考えるのは乱暴です。 □ 例えばなしで臨界と分裂を説明します。 ゴム風船を想像してください。 針でつつくと風船は割れて、割れた時に手で持っていると衝撃が来ます。 ここで、割れるときに凄く大きな衝撃を出す風船、割れる風船に他の風船がぴったりくっついていると、割れた衝撃で接している風船まで割れるような状態を想像します。 部屋に風船をギュウギュウに詰めて一つ目の風船を針で突いてやる。 すると、最初の風船が割れた衝撃で、ギュウギュウに詰められた風船は次々と割れます。 この「最初の衝撃で次々に割れる(分裂する)状態」が臨界です。 部屋に風船を入れますが、今度は風船の間隔を十分に取って入れます。 すると、最初の風船が割れた際の衝撃は周囲の空気(空間)が吸収して、間隔を取って置かれた風船は割れません。 ザックリ言うと、これが現在の状態です。 もちろん、この状態でも風船以外の空間を衝撃が伝わりやすい物質で埋めてやることで次々と風船が破裂する状態を作りだすことも可能です。 これが原子炉が継続して核分裂を起こす状態です。 風船を部屋にぎゅうぎゅうに詰めると言うのは、核燃料を濃縮することを示します。 衝撃が伝わりやすい物質とは減速材です。 □ つまり。 「臨界=最初の核分裂が引き金になって回りの核物質が次々核分裂を起こす(ちょっと乱暴な説明)」を起こすには、燃料をある一定以上に濃縮するか、十分な減速材が必要なんです。 一定以上の濃縮と、その燃料を上手く臨界させる状態とは「原子爆弾に使えるほどの」レベルで、自然界中で達成することは非常に困難です。 というのも、濃度だけでなく、圧力だとか種々の要因を相当シビアに整えてやる必要がある。 イランや北朝鮮が国家レベルで取り組んでも、いまだ成功したかどうか良くわからん状態ですよね。 □ 良くある誤解ですが。 「制御棒が無い=反応速度を制御できない。」というのはある種正解です。 ただしこれは「制御できない=反応が加速する」という理解は間違いです。 反応を促進するためには減速材(中性子を減速する)が必要である。 減速材が存在する状態で「臨界」を停止するには制御棒(=中性子を吸収する)が必要である。 減速材が無くなると、軽水炉レベルの原子燃料では臨界が保てない。 保てるとなれば、これはもうある種物理学の革命レベルです。 ここらは学者レベルでも理解していない人が居るのも確かです。 特に理論系の方々ですかね。 「状態が解らない=減速する」という、ある種「減速させるためには?」って段階を「現状が解らない」の一言ですっ飛ばして(思考停止して)論じるとこうなります。 繰り返し&乱暴な結論ですが。 鉄板の上に置いただけ、鉄とまじりあわせただけで臨界を起こせるような状態が達成できれば、核燃料を手に入れられる国々では簡単に原子炉が完成しちゃいます。 また、それを利用すれば、簡単に種々の核爆弾、例えば野球のボール位の大きさで臨界(=種々の放射線を大量に出す)を起こす武器が出来ちゃいます。 そうなれば、北朝鮮が苦労して核爆弾を開発する必要もありません。
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- kenchin
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世間に流布しているトンデモ論について、専門の立場から訂正する意味も含めて。 基本として、温度上昇だけを見て焦る必要はないかと思います。 よく「温度上昇=再臨界が起きている!=東電&政府が隠している!」という論法が出ていますけど、これは技術的に見てとんでもない話で。 もし、今の状態で簡単に再臨界が起きる(起こせる)なら、世界中に、それこそイランから中途半端なテロリストから、核爆弾を製造出来ることになっちゃいますが、そういう状態にはなっていないですよね。 臨界を起こす(起こせる)状態を保つってのは、技術的に非常に高いハードルがあるんです。 □ まずはご質問への回答のみ。 >一体何度になったら、いよいよヤバいのでしょうか? >逃げる準備はどの段階で必要? 現在出ている熱は「崩壊熱=核燃料が自然に核分裂を起こす反応に伴って出る熱」です。 これは時間とともに低下していきます。 これを取り除かないと、燃料がむき出しの状態になって周囲の施設にダメージを与えるので冷却している。 これが「何度になれば危ない?」の基礎になります。 冷却には水を使っていますよね? 水は100℃で沸騰して気体になりますが、今の冷却設備は気体を利用した冷却を行えるように設計されていませんから、こうなると冷却が出来ない状態、すなわち「制御出来ない状態」となります。 温度計の測定誤差は±20℃ですから、100℃から20℃を引いて80℃となります。 よって、「継続的に」かつ「過半数の温度計が」80℃を超えてしまう状態となれば、「測定値」としては危険と考えれば宜しいかと思います。 ただし。 この「測定値」というのは、飽くまで一つの指標に過ぎませんから、これだけで騒ぐのは、特に報道が「温度」だけに注目して危険性をアピールしている場合には、殆ど落語の世界(=信じる方がどうかしている)と考えれば宜しいでしょう。 先に「現在の施設は気体を利用して冷却する」と書きました。 とすれば、設備は「原子炉に水を送り込む。送りこまれた水は”熱水”の状態で冷却装置に戻って来る。」となります。 もし原子炉内部の温度が「本当に」100℃を超えているなら、戻って来るのは蒸気になるってのは中学生レベルの話ですよね? つまり「温度計の指示が100℃を継続して超えた」ならば、「冷却装置に水が戻ってこない(蒸気なので戻ってこない)」状態になるわけですよね? 結論として。 炉心に設置されている温度計の指示が何度というのは、冷却装置を運転員が制御するために必要な値であって安全性を直接担保する数字ではない。(良い意味でも悪い意味でも) 直接担保するのは「冷却装置に水が戻ってこなくなった。戻って来る水量が供給水量より大きく落ちた」時点が「いよいよヤバい」となります。 こういう状態になれば早急に、それこそ1時間単位で新たな対策(避難、新装置の設置等)が必要となりますし、IAEAへの通報も必要となります。 現在の状態、国際的な注目だとか国際法の縛りだとか国内の監視体制だとか、諸々の要因を考えれば、たかが政府や東電で隠し得ない状況ですし、避難区域も既に設定されていますので、公式発表を見つめていれば大丈夫かと思います。 ちなみに。 「そうは言っても地震直後の対策は信じられない!」とかいう論法もありますが。 実際に現状まで急性被ばくで死んだ人も居ませんよね。 避難というのは急性被ばくへの対応ですから、その面では政府の対応は十分であったと評価できます。 私も民主党政権は信頼していませんし、管前首相の対応は惨い(事故を拡大させた要因)と考えていますが、正しい物は正しいと評価するのが中立的だと思いますしね。 何というんでしょう。 一つの数値だけで云々するとか、仮説を一つの数値だけで支持するってのは、エンジニアからみたらあり得ないことです。
お礼
視察深いご回答ありがとうございます。 知識が増えました。感謝です
A No.10です。TVなどマスコミは視聴率が勝負の世界です。視聴者受けするセンセーショナルなことを大げさに報道するものなのですよ。東電もその内温度計が狂っていたと発表するでしょう。
お礼
ありがとうございました。お蔭様でめちゃくちゃ勉強になりました。
- patent123
- ベストアンサー率36% (260/719)
複数ある温度計の一つだけが、異常な高温を示していますね。 異常値を示している温度計は、炉心支持板の上部にありますね。 (参照URL) 去年、3月に核燃料が溶融したのですが、 参照URLの図面では、 圧力容器の底に溶融した燃料が記載されています。 しかし、去年3月に爆発で吹き飛んだ核燃料が、 炉心支持板の上部に載置されていることは 十分ありえます。 炉心支持板の上に載置されている核燃料が 核分裂反応を開始して、 炉心支持板の近くの温度計が 異常な高温を示しているのかもしれません。 原子炉の炉心はかなり大きいので、 炉心の場所によって、温度が異なることは十分にありえます。 通常の圧力容器では、制御棒により 原子核反応の反応速度を制御できますが、 2号機では、原子核反応の反応速度を制御できません。 東京電力は、温度計が故障しているという都合の良い説を 発表しているのに過ぎません。
お礼
回答者様の知識の深さが滲み出るお答えでした。非常に勉強になります 鈩心指示板って初めてききました。やはり知らない事は怖い事ですね。東電は色んな可能性を正直に提示して欲しいものです。
TVの扇情的な報道に騙されないで下さい。あれは単なる温度計の故障に過ぎませんよ。不必要な心配せぬよう願います。貴方のようなお考えやご意見が風評被害を作るのですよ。
お礼
視察深いご回答ありがとうございます。 知識が増えました。感謝です。ただ単なる温度計の故障なら何故報道するんですかね? たとえ実際問題なくても重要な情報だからスルー出来ないんですよね。 風評が広まるからといって伏せる訳にはいかない問題なんじゃないですか。
- bigcanoe99
- ベストアンサー率26% (99/380)
原子炉圧力容器無いの炉心に近い冷却水の温度を計測する為に同じ水域、高さには4箇所に温度計を設置して計測を行なっています。 その4箇所の内、3箇所はそれらが示す温度に殆ど温度差は無かったが1箇所だけが急激な温度差を示す結果が表示されている状況とされています。 その温度差は冷水を注入したことで多少の極自然な温度の下落を示すはずであったが、その特定の温度計だけが短時間に極めて異常な温度差を示す結果を示したことから、この温度計は正常に機能していないと見なしているがしかし、何らかの見過ごしは絶対に許されないわけでして懸命に原因の調査を行なっているそうです。
お礼
回答感謝です。この問題について詳しくさらに調べたくなりました。
- patent123
- ベストアンサー率36% (260/719)
>原因は何ですか?大丈夫なんでしょうか? 温度が上昇している原因は、普通に考えれば、 核分裂反応により、熱が発生していることになる。 エネルギー保存則を考慮すると、 熱源がなく、温度が上昇することはない。 >逃げる準備はどの段階で必要? 放射性物質についても測定しているので、 放射性物質が発生する量の増加が開始すると 逃げる準備をしてもよい。 あるいは、放射性物質の発生量が爆発的に増加すると 逃げる準備をする必要がある。 しかし、放射性物質の発生量に若干の変化があっても、 大きな変化はない。 従って、避難準備は必要なし。 >マスコミは教えてくれない最悪の事態を想定して下さい。 現実離れした事態を想定してパニックになることです。 注水量を増やしているので、去年の3月のように空炊き状態にはならないでしょう。
お礼
明快なご回答ありがとうございます。悩み解決して嬉しいです。
- reflector
- ベストアンサー率7% (37/491)
溶けた燃料付近で測定したら、恐らく300度C超えているのじゃないのかな? 現在温度計が測定しているのは、かなり上。 熱風の温度を計測しても一時的な目安しか足らず、情報として役に立たず。
お礼
なるほど、非常に考えさせられるご回答でした。感謝致します。
90度超えなどという情報はありません。 あなたの見間違いか、引用の記事(あなたが書いたURLに記事がありません)が間違っているかどちらかです。 それから、82度と書いている人がいますが、それも間違いです。(NHKが間違っている) 実際に2月12日の2号機H1の最高温度は16時に計測された80.1度でした。下記資料を参照してください。 ■福島第一原子力発電所2号機 原子炉圧力容器下部(底部ヘッド上部)温度(8.74KB) http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_120212_04-j.pdf また、温度上昇の原因については、以下の資料を参照してください。 ■2号機原子炉圧力容器(RPV)底部ヘッド上部温度計指示値上昇について(211KB) http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_120212_06-j.pdf H2やH3は必ずしも上昇していないので、計器が壊れている可能性があるかもしれません。実際どうなっているのかは誰にも分からないので、危険か安全かこれだけで判断することはできません。危険だと言い切っている発言も安全だと言い切っている発言もどちらも嘘だと思っていたほうが良いです。 なお、重箱の隅を突くように聞こえるかもしれませんが、「福島第一原子力発電所」と書いてください。1Fと同様に地震&津波で壊滅的な被害をうけたがかろうじて全電源喪失を免れて爆発しなかった福島第二原子力発電所にも二号機があります。こういうのをきっちり区別しないと情報が捻じ曲がってデマの温床になります。気をつけてください。
お礼
回答感謝です!!めっちゃ参考ににりました。お知恵を活用します。
- syounan2
- ベストアンサー率17% (53/300)
枝○さんが“原子炉は堅牢で健全、直ちに影響はない”と言い出したら,逃げ出しましょうか?! 在日アメリカ人が帰国か関西圏に避難し始めたら逃げ出しましょう?米国には第一報を入れますから。
お礼
そういう見方もあるんですね。一人で悩んでた疑問解決しました
- x530
- ベストアンサー率67% (4457/6603)
> 数日前は70度でトップニュースになってました。数日でドンドン上昇してます(・_・;) > 私が見たヤフーニュースは19:29配信の時事通信でした。 ・この記事ね。 ちゃんと記事を読んでいますか? この記事のどこがヤバイの? http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120212-00000034-jij-soci 「東電は故障の可能性が高いとみている。残りの温度計は35度程度で安定している。 東電は12日未明に原子炉内のガスを分析。キセノン135が検出限界未満であることから、溶融燃料で核分裂が連鎖する再臨界が起きていないと判断したが」 と19:29配信の記事にも書かれていますが、、、 この記事を読めば、ここ数日の高温を示した原因が判明し、普通は安心すると思いますが、何が心配なのでしょうか? > 逃げる準備はどの段階で必要? ・そりゃ、放射性キセノン133とキセノン135が大量発生してきたらじゃないか。
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お礼
なるほど、非常に考えさせられるご回答でした。感謝致します。