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政策金利と公定歩合の違い
政策金利と公定歩合の違いを教えて頂けませんでしょうか? 過去の質問も参考にしたのですが、よく分かりませんでした。 小学生が分かるくらいのレベルで回答頂けると嬉しいです。 よろしくお願いいたします。
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■政策金利 中央銀行の金融政策によって決定する金利(お金を借りた時に払う利息、利子)のことを指します。景気が良い時は取引が活発でお金の動きが早いので落ち着かせるために金利を高くます。景気が悪い時は逆に金利を低く設定してお金の動きを早めようとします。 ※中央銀行…国や地域の金融の中心となる銀行です。通常は通貨発行権を有し通貨を発行して市中銀行(都市銀行や地方銀行など)に貸し出ししています。日本では日本銀行になります。 ※金融政策…中央銀行が金融サイドで行う経済政策です。一般的に基準割引率および基準貸付利率もしくは預金準備率の運用や公開市場操作(売りオペ・買いオペ)を通して金融の引締・緩和を行い景気に影響を与えようとします。 ■公定歩合 中央銀行が市中銀行(民間の銀行)に貸し出しする際の金利のことを指します。日本は市中銀行の金利を公定歩合と連動するように規制していました。このため公定歩合を操作することで市中銀行の金利を操作でき、金融政策を行っていました。 このように長らく日本の政策金利の役割を担ってきた公定歩合ですが、その役割は金融自由化で終わりことになります。1994年9月に金融自由化の流れで市中銀行が自由に設定できるようになりました。 公定歩合との連動が規制されなくなったため、1994年10月以降は公定歩合を操作しても市中銀行の金利を十分に制御できなくなり、金融政策を行うことができなくなりました。 そこで日本銀行が代わりに操作するようになったのが無担保コール翌日物になります。 ■無担保コール翌日物 金融機関が短期金融市場で資金の貸し借りを行い翌日返済する際に上乗せされる金利のことを指します。 金融機関は資金調達を日本銀行から借り入れていました。しかし資金需要に柔軟に対応するため、短期金融市場で資金を融通しあうようになります。 日本銀行は短期金融市場の無担保コール翌日物を市場介入により操作(誘導)しています。無担保コール翌日物が上下すると市中銀行も金利を上下させざるおえないので、結果的に金融政策を行えるようになっています。 ※短期金融市場…取引期間が1年未満の資金を融通しあう市場 なお公定歩合は現在でも短期金融市場の金利上限として機能しています。ただ呼び名は廃止され、現在は前述ですが「基準割引率および基準貸付利率」という長い名前に変更されています。 参考になれば幸いです。
お礼
ご丁寧に説明をして頂き、ありがとうございます!