在日への配慮のために、問題作成者が手心を加え、問題が不当に簡単だと仰りたいのですか。こればかりは、何とも証明のしようがないことです。しかし、英語以外は、総じて簡単です。フランス語が私の専門なのでわかるわけですが、センター試験は、問題としては非常に簡単です。しかし、日本にフランス語ができる高校生は少ないから、平均点としては高くなるはずがありません。韓国語だけが、できる人口が多いので、突出してしまいます。
しかし、こういうことなら、裏を返すと、単に英語が不当に難しいだけのことではないかと考えられるのです。そして、そんなに韓国語が簡単なら、韓国語で受験すればいいだけのことではないでしょうか。あるいは英語を避ければいいだけのことではないでしょうか。さらにいえば、中学校から、英語以外に、仏・独・その他を教えられるような体制に変えていかねばならぬ、ということではないでしょうか。ここまでが私の点差に関する見解です。
それからハングルができた時期にまつわる韓国語の価値の否定ですが、私は、正直、あなたのいうことが不思議でしょうがないのです。私はno1の人ではないので、その趣旨は分からないものの、ハングルは15世紀に成立したものだそうですね。となれば、
・15世紀から現代に至るまでの文献はハングルである。したがって秀吉の朝鮮出兵以降の文献はハングルと考えられる。
・15世紀以前を振り返ってまとめた資料(口伝えを含む)もハングルであって、日本の大陸との関係を考えるのなら、ハングルで資料を読む必要がある。
・ハングルは表音文字でしかないのであり、15世紀以前は文字こそ違え、文法構造そのものが全く変わったと考えられない。したがって、文法を学ぶという点では、現代韓国語を学ぶことは無意味ではない。
以上から、現代の韓国語を学習する意義が損なわれるような問題ではないと思うのです。いやいや、そんな歴史の浅い言語はダメだと反論なさるかも知れません。では、もう少し視野を広くとってみましょう。日本語も、古文では発音や表記が現代語と違います。かといって、一貫していないから、日本語を学ぶ意義が感じられないという人はいないでしょう。さらに、フランス語も英語も、15世紀にはかなりあやふやでした。フランス語がラテン語を抜けて成立したのは、17世紀のことです。それまでは動詞の活用も、綴り字もまちまちでした。勝手に造語がされ、意味不明な単語がたくさんあったのです。それをアカデミーが違反と定め、出版物で間違いをしたものには罰金を科し、取り締まるようになったのです。現代フランス語が成立したのは、たった、ここ二百年のことです。
そして英語ときた日には、様々な要素が混交し、特にフランス語の影響で、起源など分からない言葉が大半です。未だに、規則よりも例外の方が多いのですから、言語としては秩序立っていません。かくして、言語の整理の時期が15世紀というのは、全然、変なことじゃないのです。それどころか、むしろ早いくらいではありませんか?とさえ言い得るのです。そういう意味で、質問者さんの批判の矛先がよくわからないのです。
さらに言語学的な観点で言えば、言語には膠着語と屈折語がありますが、膠着語は少なく、日本語と韓国語は非常に構造が近いのです。日本語は世界的に見ても極めて特殊な言語ですが、その謎を考えるには、他の言語との比較が不可欠であり、韓国語はその重要な比較対象となると言えます。また、そもそも、隣国の言語が分からない、関心がないのは、国際人として恥ずべきことです。韓国人も中国人も、日本語が大体、片言でも話せます。
このように考えていくと、韓国語の試験が不当であるというなら、その糾弾の矛先は韓国語の価値に向かうべきではありません。むしろ、センター試験の問題作成者(あるいは、点数を予測した上で最終的な調整をしている責任者)に向かうべきです。あなたが示しているように、データ的には、なるほど変ではあるのですから。しかし、韓国語の価値を否定するという批判の仕方は、フェアではないと思われるのです。
補足
>単に英語が不当に難しいだけのことではないかと考えられるのです。 → その思考過程が判りません。 韓国語の平均点が、毎年、他の言語よりも高いということが問題なのであって、平等にするべき、それだけの話です。 >ハングルができた時期にまつわる韓国語の価値の否定 → 私は否定などしてません。引用文で誤解されたとしたら、私の手落ちですが。 それよりも、ここの問答で問題なのは、歴史的事実を歪曲して説明していることです。 「日本が朝鮮半島に進出(支配)していた頃に関係する半島側の文献は、当たり前だが相当数が、当時のものも含めて韓国語(ハングル)で書かれているわけで、」 >現代韓国語を学ぶことは無意味ではない → もちろん無意味じゃないですよ。 ここでは、センター試験における平均点が常に韓国語高く、日本人の受験生が不利な扱いを受けていることが論点にしています。 論点をずらさないでください。 >韓国語の試験が不当であるというなら → そんなこと言ってません。韓国語の平均点がどの年度でも、必ず高い、といことが不公正だと言っているのです。 日本にとってより重要なロシア語やスペイン語が何故入試科目にないのか、ということです。使用している人口がけた違いに多いのですから。中南米は親日国が多いですが、残念なことです。 そこのところは、民団と総連の政治的圧力だった、というのが真相なのでしょう。 >センター試験の問題作成者(あるいは、点数を予測した上で最終的な調整をしている責任者)に向かうべきです → 同意します。あなたも、フェアでないと思うでしょう? >韓国語の価値を否定するという批判の仕方は、フェアではない → 否定などしてません。引用元が否定しているのかもしれませんが、私の考えとは違います。言語そのものに、にランクなどありません。ただし、日本にとっての重要度には差はあります。 フェアでないのは、韓国語の必ず平均点が高いということです。 〇 iacta-alea-est2 さんの文書を読んで、残念に思うこと。 1点を競う日本のセンター試験で、結果として不利な扱いを受けている日本人受験生に、思いやりのかけらもないこと。