度々の回答失礼します。
226事件や幕末等の時代と戦後を比較して、戦後のほうがまだマシだから当時の学生運動なんてのは特殊だ、甘ったれだ、とおっしゃるのも、まあ分ります。
515,226事件は主に農業従事者出身の将校が首謀者だったそうですね。
当時の農村の悲惨さというものはなかなか筆舌に尽くしがたいものがあります。
仮に彼らが戦後の左派学生運動を見たら…まあ、逆に我が国も平和になったものだと感心してくれるかもしれませんね。
しかし、人間は主観的にしかモノを見れませんので時代背景を比較してどうこう、という議論は難しいものがあります。
仮に、当時の昭和維新に立ちあがった青年将校を、戦国時代の百姓が見たらどう思うでしょうか?
その議論が何の意味もなさないのと同様に、過去の歴史的な趨勢、異なる背景を比較しても有意な見解は得られないのではないでしょうか?
また、戦後という我らにとって非常に近い時代でさえ、我々には想像すら付かない一面があります。
当時の学生運動で扱われた時代にあった、労働者、期間工、高度成長期の農村、そして冷戦等、抑圧や社会不安が無かったと断言するのはやや危険でありましょう。
1970年代というのはオイルショック等も含め、世界的に極めて不安定な時代でもあります。核戦争のリスク、というのも難しい議論ですが、ある意味で物理的に見れば世界崩壊に関するリスクが極大に達した時代でもあります。
もちろん全てが「共産主義者」の陰謀で、ありもしないデマだ、という可能性もあるでしょう。
また、仮にあったとしても、そんなものは抑圧などと言えるものではない、という意見を持たれるのも自由かと思います。
非常に難しい問題ではあります。
誰も完璧な見解など持つことは出来ませんし、統一された価値観があるわけではありません。
だからこそ、無垢な若者による運動というのは、正しいか、正しくないかは抜きとしていつの時代にも発生するのではないでしょうかね。
補足
それは理想的には見えませんねぇ