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褐色細胞腫とクッシング症候群
血漿レニン活性が、上昇するのは前者ですがどうしてですか?違いを教えてください。
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腎血流量が低下すること、交感神経刺激(α作用による腎動脈収縮→腎血流量低下、傍糸球体細胞へのβ1作用→レニン分泌)により、レニンの分泌は促進されます。 副腎皮質からのホルモン分泌が過剰となるクッシング症候群では、コルチゾールとともに、アルドステロン、アンドロゲンも分泌過剰となっています。アルドステロン(コルチゾールにも同様の作用はある)により、循環血液量が増加(腎血流増加)し、その結果、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系にフィードバックがかかり、レニン分泌は抑制される傾向にあります。 褐色細胞腫の場合、副腎髄質からのホルモン(カテコラミン)の分泌が過剰になっています。同じ副腎でもかなりの違いです。代謝が亢進し、発汗過多になることから循環血液量は減少しています(血圧は高くなっているのですが)。これが傍糸球体に感知され、レニンの分泌が促されます。さらに上記のようにカテコラミンのβ1作用、α作用によりレニン分泌が促されています。 両者のレニン活性の違いは以上の機序によります。
お礼
よくわかりました。ありがとうございます。