『球界の一部』ですか?
『球界の恥部』のあの人のことですか?
(余計なことは書かない方がいいですね。(汗))
統一球については,これまでにも何度か質問を見かけましたし,
実際にいくつか回答もしましたが,
多くの人が誤解しているのは,
今回の使用球の改訂が,NPB(日本プロ野球機構)主導ではなく,
国際化の流れの中から起こったということです。
確かに,球団間で使用するボールが異なることで公平性が損なわれる点が疑問視されていました。
各球団が独自の判断で,いわゆる飛ぶボール,飛ばないボールを使用していたため,
もっと言えば,対戦相手に応じて変えていた(?)りしたために,
同じ条件で行えるようにと言うことがきっかけとしてありました。
ただ,それだけではなく,
国際試合の度に選手がボールに対する戸惑いを持つことが最大の理由です。
NPBで使用していたボールは,国際試合における使用球とは,
反発係数だけではなく,皮の手触りや縫い目の幅や高さなど,
特に投手にとって対応するのに苦慮するレベルで異なっていました。
もちろん,打者にとっても,
普段の打ち方であれば強い打球が飛ぶのに,国際試合球では飛ばない。
なかなか対応に難しく,『スモールベースボール』なる言葉も散見し始めたのは
そう理由からです。
ゆえに,2009年にWBCを連覇してから,
いえ,2008年に北京で惨敗した辺りから,
NPBでの公式戦も国際球に近い統一球を使用する必要性が議論され始め,
2011年シーズンから統一されたものが使われているわけです。
つまり,統一球にしたのは,国際試合の場で不利にならないようにとの配慮であって,
その結果,副作用として質問者さんが書いておられるような
本塁打の減少という現象が生じていますね。
決して『飛ばなくしよう』という改訂ではなく,
あくまで,国際化の流れの中でのやむを得ない改訂なのです。
冒頭の『球界の一部さん』をはじめとする経営陣の人達は,
『打球が飛ばない=点数が入りにくい=観客減』という危惧を訴えていましたが,
コミッショナーの強いリーダーシップのもと,
今回の改訂となったわけです。
仰る観客の減少ですが,本当にそうなのでしょうか。
観客動員数に関するサイトを見つけました。
これを見ると,顕著な差ではない気がします。
http://baseball-freak.com/audience/
各年度の12球団観客動員数の平均は
2009年…25,925 人
2010年…25,626 人
2011年…25,022 人(9月27日終了時)
特に,4月は,東京電力管内でのナイターを自粛したため,
平日にデーゲームを行ったりいました。
ワーストの10試合の中に,4月の試合が5試合はいっています。
また,急遽,使用球場を地方球場に変更したこともありました。
他にも,日程消化のために,本来中止するような悪天候でも強行開催しました。
おそらく,少々の減少は織り込み済みです。
そんな中で,この数字は,特に減少しているとは言えないと思います。
いかがでしょうか。
別の角度からもコメントすると,
今シーズンの投高打低傾向は,単に使用球の違いだけではなく,
ストライクゾーンの拡大も大きく影響しているそうです。
東日本大震災に端を発した節電対策のために,
スピードアップが求められているためです。
そのため,審判団も,きわどい球はストライクを取っているとのこと。
ゆえに,打者も早打ちであるらしいです。
ただ,こちらに関しては,データは見つけられませんでした。
長文,失礼しました。
お礼
ご指摘の通り他球技に比べて野球の、特ににハード面に関する規定はかなりアバウトです。 その理由としては、野球という球技そのものの歴史が長く、ルールを定められた時代が古い所為だと思われますが、それはそれでこのスポーツの面白さの一側面、とも言えなくもないですね。 しかし改めてそれはそれ、別の事として「統一球の仕様は前進」は真理だと思うし大同意です。 こんな明快な回答を戴けて、実は自分勝手に嬉しがっている所です。 どうも有難う御座いました。