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古典文法
古典文法ですが、動詞で「忍ぶ」という単語がありますが かたや四段活用、かたや上二段活用に分類されています。 どういう事でしょうか分かりません。
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「忍ぶ」は上二段活用ですが、「偲ぶ」は四段活用です。 後にこの二語が混同され、現代語では五段活用になりました。 「忍ぶ」は「他人に気づかれないようにする」という意味で、 しのび・しのび・しのぶ・しのぶる・しのぶれ・しのびよ と活用します。 「忍ぶれど色に出にけりわが恋は」 「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば 忍ぶることの弱りもぞする」 「偲ぶ」は「恋しく懐かしく思う」という意味で、 しのば・しのび・しのぶ・しのぶ・しのべ・しのべ と活用します。 「ながらへばまたこのごろやしのばれむ」 「浅茅(アサヂ)が宿に昔をしのぶこそ」 しかし、平安時代以降、混同が生じ、四段活用の「忍ぶ」や上二段活用の「偲ぶ」も登場します。 「ほととぎすも忍ばぬにもあらむ」『枕草子』 「めでたう覚ゆるに、忍ばれで」『源氏物語』 「あい見ずて偲ぶる頃のなみだをも」『源氏物語』 「亡き人を偲ぶる宵の村雨に」『源氏物語』 要するに、昔の人も活用を間違えるってことです。