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米ドルここ2~3年で138兆円も増刷し
円 人民元 ユーロと比べ2.5倍の増刷なのに なぜ米ドルは増刷した分価値が下がらないのでしょうか? 円が もし2.5倍増刷したとしても同じぐらいの割合しか値下がりしないのでしょうか?
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>このままあと何年かするとメロンの話のようにジワジワと下がり続けていくのでしょうか? こればかりは不確定要素が多すぎていつどのくらいというのは困難です。たとえば米国の景気が上向けばFRBは政策の転換がしやすくなります。 しかし、世界情勢がほほとんど変わらないなら(まずありえませんが)相場は需要と供給に見合ったところへ落ち着かざるをえません。 では需給が見合ったところとはどこなのか? これも予想は困難です。 供給は中央銀行が管理できますが、需要は相手(市場)次第だからです。 ドル/円相場も「円はいらない」という人が増えればドルの供給量にかかわらず円安になります。 その需要と供給が出会う場所が他ならぬ「外国為替市場」です。 『そもそも外国為替市場とは?』 http://moneykit.net/visitor/sbfx/first_fx02.html 「いまの円高はおかしい」というような趣旨の発言も多いですが、一個人までが参加できる開かれた為替市場で付いた値段を認めないなら何を指針にすればいいのでしょうか? よく「投機筋が」といいますが、投機ならなおさら損得勘定で動きますから、円が高すぎると思えばあっさり円売りに寝返ります。 なお、ドルの需要を語る上で外せないのが「基軸通貨である」という点です。これまでの実績がものを言うので今すぐずるずる下がるとは考えにくいです。 ただ、欧州問題が悪化すると米国も大きく影響を受けるだろうとも言われ、やはり予測は難しいです。 基軸通貨ついては参考になる記事がありますのでよろしければご一読ください。 『人民元、ユーロ、ドル 基軸通貨考』 http://markethack.net/archives/51674444.html ※以上、不明点・おかしな点などありましたらご指摘ください。
おっしゃる通り供給が増えればそれに応じて価値(値段)が下がるのが道理です。 >円 人民元 ユーロと比べ2.5倍の増刷なのに なぜ米ドルは増刷した分価値が下がらないのでしょうか? 人民元については、一定の幅以上は変動を認めない「管理変動相場制」を採っているので需要と供給の力がきちんと働きません。 中国は元安(=ドル高)に維持したいので、輸出で儲けたドルを元に替えられず(ドルを売れず)外貨準備がすごいことになってます。 いわば中国がドルを買い支えているようなものです。ドルの供給が増えることでますます中国はドルを売りにくくなっています。 ユーロについては、PIIGS(ピーグス、ピッグス)と呼ばれる国を中心に問題山積で、一方的にドル売りユーロ買いとはなりにくい状況です。 PIIGS http://d.hatena.ne.jp/keyword/PIIGS おかげで円にしわ寄せが来やすくなっています。 ユーロ/ドル http://stooq.com/q/?s=eurusd&c=3y&t=l&a=lg&b=0 ドル/円 http://stooq.com/q/?s=usdjpy&c=3y&t=l&a=lg&b=0 ---------------------------- もちろん特定の国の事情はあってもドルの供給量自体は変わりません。 では、なぜ通貨市場でのドルの下げが限定的なのか? わたしは2つ理由があると思っています。 まず1つは、増えたドルがアメリカ国外にすべて出て行っているわけではないということです。 アメリカ国内でドルが滞留していれば他国通貨との関係には影響しません。 実際にQE1以降、「商品」と呼ばれる穀物、エネルギー(原油やガソリン)、貴金属などへのお金の流入が増えています。個人をはじめ投資家が現物を買ってもしょうがないので主に先物市場へ資金は流れます。(先物市場はドル建てです。) QE1 http://www.weblio.jp/content/QE1 コーン http://stooq.com/q/?s=c.f 原油 http://stooq.com/q/?s=cl.f&c=3y&t=l&a=ln&b=0 金 http://stooq.com/q/?s=xauusd あともう1つは、需要と供給のバランスが取れるまでには時間がかかるということです。 物の価値(価格)はもちろん実際の流通量の変化に一番影響されますが、人の価値観や習慣の変化はゆっくりです。 とても単純なたとえですが(単純すぎて怒らないでください。) メロンが1個1,000円だったとします。おいしいので高くても売れます。 ある年豊作で、いつもの2倍収穫できたとします。(供給の増加) だからといっていきなり半額の500円で売る必要はありません。 いつもより1割も値引きすれば買う人が増えるのでたくさん売れます。(需要の増加) 人よりもっと売りたい生産者は、2~3割引きにするかもしれません。そうすればさらに売れ行きは良くなります。 そうやって、皆が「いつもよりお買い得」とたくさん買ってくれれば、5割引にせずともさばけるはずです。 しかし、豊作がずっと続くと「あれ、メロンは最近ずっと安いな?」「安くてもあわてて買うことないな」となってきます。 そうなると1割引や2割引程度では売れなくなります。 やがて5割引くらいになるでしょう。 安くなったことによってありがたみが無くなるとそれ以上に値下げしないと売れなくなったりします。 これをドル(通貨)にそのまま当てはめるわけにはいきませんが、根本的なところは同じだと思います。 ドルが安くなるとドル預金(外貨預金)が増えるのはその典型です。 さすがに最近は「ドル安だから」で買う人は減ってきていると思いますが。 ですから、このまま行けばドルも供給量に見合ったところへ落ち着かざるを得ないのですが、他国も供給量の増加で対抗するかもしれませんし、景気が持ち直すことでも需給は変わってきます。 ちなみに、FRB(連邦準備制度理事会)はQE2が終わったら通貨供給量を減らし始める予定でしたが、景気回復が思わしくなく予定が狂ってきています。 ------------------------- >円が もし2.5倍増刷したとしても同じぐらいの割合しか値下がりしないのでしょうか? これは以上述べてきたような理由で供給量に見合った値位置になるまでには時間がかかると思います。それでも、同じ状況が長期間続けばやはり需給には勝てず安くなっていくと思います。 不明点、間違いなどありましたらご指摘ください。
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たぶんですが、リーマン破たんの時も問題になりましたが実体経済を上回る金額が 取引されているからではないでしょうか? 今FXは規制がかかって証拠金(手持ちの現金)の25倍の取引までしかできなくなり ましたが、少し前は50倍でした。さらに少し前は最高400倍でした。 最近ニュースで『NY金最高値』とか毎日のようにやっていましたが、マネーゲームの 様相になってきたので証拠金が引き上げられました(レバリッジ20倍くらいかな)。 為替、先物商品や株など、実際に持っているお金よりも、たくさんのお金が動いています。 つまり実際のお札(お金)より多額の金額が国境を越えて飛び回る。だから、実際の お札を増やしてもそれほどの影響がでないのではないでしょうか。 違っていたら、ごめんなさい。
補足
ご回答ありがとうございました。 大変わかりやすかったです。 とくにメロンの話は具体的で私みたいなものにも理解しやすかったです このままあと何年かするとメロンの話のようにジワジワと 下がり続けていくのでしょうか?