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綺麗と奇麗
綺麗と奇麗はどのような使い分けがあるのでしょう? 辞書で調べてみても同列表記されているだけなのですが。「このような使い方の場合、こちらの方が適切」といったことはあるのでしょうか。
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「綺」の字義は、あやぎぬ。あや織りの絹。転じて、美しいことをいいます。つまり、「綺麗」が本来の書き表し方です。しかし、「綺」の字が、当用漢字に取り入れられず、「奇」に書き換えることが推奨されました。現在の常用漢字表にもありません。 戦後の当用漢字は、制限色の強いものでしたが、常用漢字はそうではありません。常用漢字表は、法令・公用文書・新聞・雑誌・放送等、一般の社会生活で用いる場合の、効率的で共通性の高い漢字を収め、分かりやすく通じやすい文章を書き表すための漢字使用の目安となることを目指したものです。科学・技術・芸術等の各種専門分野や、個々人の表記にまで立ち入ろうとするものではありません。従来の文献に使用されている文字を否定するものではなく、地名・人名などの固有名詞を対象とするものでもありません。 以上のことを踏まえて、質問者さんが公務員で公文書を作成される立場なら、「奇麗」と書く必要があります。また、民間企業であっても、ビジネス文書ではやはり「奇麗」と書くのがよいでしょう。 質問者さんの個人的な手紙・日記や、詩歌・小説などをお書きになるなら、「綺麗」とするのが、日本語の奥ゆかしさを味わえると思います。 要は、読み手が常用漢字に拠ることを必要とするか、そうでないかによって、使い分けることになります。
その他の回答 (1)
両方とも「きれい」という大和言葉に当てた漢字(当て字)ですから好みで使っていいでしょう。きれいの古い表現はうるわしい(麗しい)で秀麗、端麗、美麗、壮麗など美しさもいろいろ表現されます。
お礼
なるほど、元々当て字なのですね。ありがとうございました。
お礼
詳細なる解説をありがとうございました。とても勉強になりました。日本語って素晴らしいですね。