裏千家では、今は、公式には、清潔な着物を着てくるのだから懐は清浄なので、懐紙はそのまま使います、と教えています。
以前は、裏返したり、内側の一枚を取って乗せる、と教えていたところもあるようで、
私の師匠も、若い頃はそう習ったけれど、いつの間にか変わってきた、と聞いたことがあります。
「お茶席では、あまり懐紙を出してガサガサするより、サッとお菓子を取れるほうがスムーズだからかしらね…」というような話でした。
ですから、その先生も昔、ご自分がそのように教わったのかもしれません。それに、潔癖な方で、個人的にどうしても気になるので裏返す方もいるかと思います。
お茶を習っている方は、結構「大人の対応」ということを知っていまして、
私の師匠も、「自分より先輩の方などに「これはこうよ」と言われたら、先生に習ったのとは違う、とか、裏千家の教本に書いてあるのと違う、と思っても、そこは「はい」と聞いておくことも必要よ」とおっしゃいます。
そして、本来はこうあるべき、とわかっていることなら、それは心の中にとどめておいて、それをすべきときはできるようにするのです。
お点前の手順とかで疑問があるなら、それは重要なことなので、先生に、こういう風にしているお点前を見たんですけど…と率直に伺ってみた方がいいときもありますが、
お懐紙の使い方については、結構裏千家でも裏返す方も多いので、「先生のやり方は違う!」というより、先生の癖なんだくらいに思っていてもいいかもしれません。
以前、表千家の方とお茶席でご一緒して、お懐紙を必ず裏返して使うんですよね、とお話ししたら、「表では、以前はどこの教室でもそう教えていたけれど、最近はそうではないようです」とおっしゃっていました。
お礼
ありがとうございました。気にはなっていたのですがなかなか言い出せなかったので、この回答を見てすっきりしました。