現行の東京タワーはなぜAMラジオの電波は発射しないのか?
なぜ、東京タワーからはAMラジオの電波は発射しないのでしょうか?
現行の東京タワーは、
「東京の街中に、NHK,民放のテレビアンテナが乱立すると都市景観、都市計画上見苦しいし、視聴者が
自身の居住地によってはチャンネルを変えるたびに受信アンテナの向きを変えねばならず、不便である。
そこで、総合電波塔を建設し、すべての放送電波をその総合電波塔から射出することにしよう」
という理由で昭和33年に建設されたのはご承知のとおりですが、この東京タワーからは関東の聴取者を
対象としたAMラジオの電波は射出されていません。
TBSラジオは埼玉県戸田、ニッポン放送は千葉県木更津、文化放送は埼玉県川口、NHK東京は埼玉県久喜に
それぞれ独自にAMラジオ電波塔建てて、放送電波を発射しています。
しかし、同じラジオでもFM放送の電波は発射しています。
(NHKFM、放送大学FM,TOKYOFM、J-WAVE、InterFM)
AMラジオの電波を東京タワーから発射しない理由として自分で考え付いたのは
「屋根に取り付けたTVアンテナは容易に向きを変更できないため、一箇所の総合電波塔から全放送局の電波を射出するのが効率的である。
それに対してラジオはポータブル機での受信機会も多く、その際はラジオの向きを変えるだけで内蔵アンテナの向きを容易に変えることができる。よってAMラジオの電波塔は一箇所の総合電波塔から射出せずとも、各局が独自に建設した各地の電波塔から射出したとしても問題ない。」
ということだったのですが、それならばFM放送もわざわざ東京タワーから射出しなくても、各FM放送局が独自に電波塔を建設してもいいはずです。
もしかして
「AMラジオは大災害時の情報伝達手段としての役割がテレビやFM放送よりも大きいため、
万が一、大災害が発生して東京タワーからの電波射出が不可能になった場合のリスク分散として、
各局が独自に建設した各地の電波塔からの射出に任せている」
ということでしょうか?