今考えるとどころか、ず~っと、この人にだけは絶対謝りたいという人がいます。
それは、小学校低学年時代の女友達です。生まれて初めて出来た親友でした。
その子Aちゃんは、私がいじめに遭うといつも守ってくれる優しい子でした。
私が風邪で学校を休んだ日も、男の子たちが わるふざけをして
私の粘土箱から粘土を千切ってまるめて、飛ばして遊んでいるのを注意して、
叱りとばして、その粘土を箱に戻してくれるという親切で頼もしい女の子でした。
Aちゃんとは、幼稚園の年長の頃からの付き合いでした。
幼稚園のときは、正直言って仲良しではありませんでした。
でも、Aちゃんは小学校に進級して同じクラスになると私に、
「友達になろう! 幼稚園のときは意地悪してごめんね。
でも、もう意地悪はしないよ。可哀想だからもうしないって決めたんだ」と。
本当にその発言通り、その子は同性なのに、まるでナイトのように精一杯私を守ってくれました。
よく、男の子にいじめられていた私ですが、Aちゃんは男の子に負けずに
まるで女戦士のように戦ってくれました。
足が速いのでダーっと走って、とっつかまえては悪ガキ退治をしてくれました。
その頃なにも不安なく過ごせたのは、Aちゃんのおかげです。
口下手で、なかなか友達が出来ない私でしたが、そうこうするうちに、
他に仲の良い女の子の友達が二人出来ました。
二人(Bちゃん、Cちゃん)は遊びを考えるのが上手で、私にとっては二人ともAちゃんと
同じくらい大切な友達でした。
だけど、その子たちは何故かAちゃんが嫌いで、私がAちゃんと仲良くするのを嫌がりました。
いつも、下校の時はAちゃんと一緒と決めていたのに、
ある日二人は、私の両腕を捉えて、後ろから追ってくるAちゃんを振り切るようにして
走り出したのでした。
Aちゃんも私も互いの名を呼びながら、どんどん離れていきます…。
翌日から、私は気まずさからAちゃんに話しかけることが出来なくなってしまいました。
Aちゃんに酷いことをしたので、Aちゃんにはもう絶対嫌われたと思いました。
真ん中っ子の特徴?? というか、私は優柔不断で八方美人な性格なので、
嫌なことが嫌だとハッキリ言えなかったのです。
「Aちゃんは大切な友達だから、私はAちゃんも一緒じゃなければ
Bちゃん、Cちゃんとは一緒に帰らないよ」と一言 言えば良かったのに。
子供の頃は、どこからどこまで人に気を遣えばいいのか、全く解りませんでした。
あちらを立てればこちらが立たず見たいなことをグルグル考えて、
結局、いつも一番悪い結果になっていた気がします。
マンモス校だったので、それからはAちゃんと同じクラスになることは二度とありませんでした。
たまたま、2,3年ほどした夏休み、小学校のプール開放日でAちゃんとバッタリ鉢合わせをしました。
Aちゃんは以前と変わらぬ笑顔で、「一緒に遊ぼう!」と誘ってくれました。
Aちゃんは水の中、くるくる体をねじって転がりながら前に進む泳ぎ方を教えてくれました。
とても楽しかったです。
そのとき一言、「あのときは、ごめんね」といえば良かったのだけれど、
傷つけると解っていながら、Aちゃんから逃げてしまった私には、
その一言を言う資格がないように思えて、謝ることが出来ませんでした。
「ごめんね」の一言で、全てが許されると思うのは狡いように思えたのです。
私はAちゃんに「ごめんなさい」を言えないまま、転校しました。
今ではAちゃんの名前も下の名前しか覚えていません。
もしも、Aちゃんと再開することが出来たなら、「逃げてごめんね」と謝りたいです。
お礼
んもー すんごい気持ちわかります 私もそういう思い出が沢山ありまして、 とっても誤りたい人がいますんで なんででしょうかね、素直な自分を失ってしまう時期ってなんで訪れてしまうんでしょうか?