膝痛の原因が判らないので、整形外科の受診は欠かせないと思います。
痛みの原因は様々なれど、2点について記します。
1つは、カルシウム摂取不足による膝関節へのカルシウム沈着。進んだ状態ではレントゲンに棘のような突起物が映ります。これを「骨棘」と云いまして、曲げ伸ばしの時に痛みを生じます。
2つ目に、膝関節の軟骨劣化。軟骨の構成成分は
1.軟骨細胞
2.プロテオグリカン(コンドロムコ蛋白)
3.コラーゲン
4.水
関節は、軟骨細胞の周りを粘々物質のプロテオグリカンが取り囲み、結合水に覆われてコラーゲンが強化している。そんな状態をイメージして下さい。
軟骨細胞も寿命を迎えると死んでしまい、また再生されます。その細胞自体一個の生き物なので当然のことながら、十分な栄養や酸素が供給されなくてはいけません。そして、再生される為には、細胞が生まれ変わる為の材料が補われる必要がありますので、蛋白質・ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンE・ビタミンC・亜鉛等々を口から食べることが要求されます。
プロテオグリカンは蛋白質の一種で、組織に柔軟性を与えている物質なのです。その生成には、グルコサミン・ヒアルロン酸・コンドロイチン硫酸・ケラタン硫酸が不可欠です。
グルコサミンから、ヒアルロン酸・コンドロイチン硫酸・ケラタン硫酸が作られますが、作られていく過程の複雑さと変換率を考えると、グルコサミンとコンドロイチン硫酸と蛋白質等の経口摂取が不可欠です。
コラーゲンは蛋白質で、細胞と細胞の間を埋める補強繊維になっています。コラーゲンを食べれば、体の中でコラーゲンになるというものではありません。食べた蛋白質を材料にして体が自ら作る物質なのです。
そして、このコラーゲンが弱いと軟骨に限らず、臓器全般が脆弱化してしまいます。コラーゲンの劣化は、タンパク不足・ビタミンC不足・鉄不足によって促進されます。
昨年の秋にランセットだかネイチャー誌だったか忘れましたが、コンドロイチン硫酸とグルコサミンは関節痛の改善効果なし、と発表されました。しかし、栄養素の生理活性を否定したい方々の論文は、やはり、否定側の結論に仕上げる、と云うのが通例です。
コンドロイチン硫酸はフカヒレに多く、だからと云ってフカヒレスープを毎日10人前も食べたからと云って、吸収されるものではありません。フカヒレのコンドロイチン分子量が70万にもなるので、難消化性繊維のコンドロイチンは吸収されないのです。分子量は4万~5万以下に細かくしないと、体内へは吸収されません。
科学的検証ならば、製品の分子量まで記す必要もあるのですが、それを記さずに「効果なし」と結論するのは、サプリメントを売りたいばかりに何の検証もせずに「サプリが効く!」と謳うのと同等に、非科学的論法です。
この10年、分子整合医たちが栄養療法を取り入れて、あらゆる疾患を治療し始めました。その中の一つとして、関節痛と栄養療法は良き結果を観ています。
関節の構成成分が不足すれば、当然ながら関節は痛みます。
関節の構成成分、並びに、体の機能を円滑にする各種栄養素は摂るべきなのでしょう。且つ又、体に吸収できる栄養素に仕上げられたサプリメントを選ぶ必要があります。
お礼
有難うございます。 大変参考になりました。 サプリは続けます。