子供というのは、昔は「財産」でした。労働者を意味する「プロレタリアート」はラテン語の、子供以外の財産を持たない者(つまり不動産・農耕地・果樹園などのお金を生む資産)という言葉から転じたものです。
昔は、家族総出で農作業などを行ったため、10歳ぐらいになれば労働力として期待ができたからです。
ところが近代から現代になると、労働の質が変化します。
ほぼすべての人が財産・資産を得るチャンスが出来(昔は身分の問題などがあった)、教育の差がそのまま貧富の差になってきたため、子供が多い=出費が多い、と言うふうに風潮が変化しました。
現在では、親が貧乏なために貧困を再生産する(子供も高度な教育を受けられないため、いい給与をもらう仕事を得にくい)ことが問題になっています。
昔の農業のように、労働力と生産性が一体だったころは人数がいれば生産性が上がったのですが、今は労働者が多いとかえってコストがかかり生産性が落ちる(機械が作るから)ため、子供の教育費が相対的に大きな比重を占めるのです。
そのため貧乏だと子供を何人も持てない、ということになるのです。