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テンポを一定にキープする音楽とそうでない音楽

テンポを一定にキープする音楽とそうでない音楽 ハイドンやモーツァルトの交響曲、ピアノ協奏曲、などなどを聴くと1、2、3、4、とテンポをほぼ一定にキープして演奏されますよね。 ところがショパンの「別れの曲」の中間部など、だんだん速くなったり、一拍だけやけに溜めたり、しますよね。 クラシックの歴史で、テンポをキープしない音楽は誰のどの作品から初まったのでしょうか?

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  • TAC-TAB
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回答No.4

>クラシックの歴史で、テンポをキープしない音楽は誰のどの作品から初まったのでしょうか? 1820年頃のベートーベン後期の作品からです。 テンポを厳格に守る様式は、「古典派」 自由に崩す様式は、「ローマン派(ロマン派)」と呼び作曲様式が違うのです。 その境目がベートーベンというわけです。ベートーベンは古典派最後の作曲家と言われていますが、後期の作品は「ローマン派」の兆しが見えています。 ショパンは、ローマン派を代表する作曲家で、とても自由な作曲様式となっていますので、譜面どおりにキチっと弾いても面白くありませんし、むしろキチっと弾くことは間違いとも言えます。作曲様式が自由であるということは、演奏も奏者のセンスや気持ちで表現がなされるべきであるということですから、CDなどでも、奏者ごとにずいぶん違うな~、ということになります。 ハイドンやモーツアルトの音楽は、「古典派」と言って、かたい様式の音楽です。 テンポだけでなく、構成も厳格で、和音の進行などにも厳格な禁則を守るという様式です。 この様式が頂点を極めると、次にはそれを崩して自由にやろうという流れが出てきます。 その流れから、ベートーベンを境にそれ以しばらくの音楽は、「ローマン派」と言って柔軟な様式に変わります。ローマン主義の芸術は、人間性重視で感情表現豊かな様式ですので、リズムやテンポ曲の構成なども自由になります。感情が高まっていくような表現のときには段々速くしていき、感情がきわまるようなところでは、その一拍がやけに長かったり、というようなことが自由に行われます。これらは作曲者の気持ちをより聴き手に伝えようとする結果の演出であるのです。 「古典派」の音楽は、「音の組み合わせ」や、「心地よい響き」などの「作曲技術」を決められた様式・形式のなかで競い合うようなところがあったのですが、「ローマン派」の音楽は、より人間的に・自然に・自由にというのが曲作りの柱となったということです。

miyata0912
質問者

お礼

パーフェクトなご回答ありがとうございます!! モーツァルトが古典派を極めてしまった後、音楽を発展させるにはリズムや様々な要素を壊すしかなかったんでしょうね。 ベートーヴェンがリズムを壊した、言ってみれば楽譜をそれまでの概念で演奏しては実におかしな音楽になってしまう、、そんな音楽を作れたのはもしかしてベートーヴェンの耳が聴こえなくなってしまったからでしょうか?

その他の回答 (3)

回答No.3

歴史的には「テンポをキープしない音楽」のほうが先ですよ(笑)。 ルネサンス時代まではテンポについて不明な点が多いのですが、バロック時代には音楽書がたくさん出版され、「1拍目(強拍)は強く弾くだけでなく、長く弾くべきである。2拍目(弱拍)は弱く、かつ短く弾くべきである。ただし付点リズムになってしまっては行き過ぎである」といったことが書かれています。フランス語で「イネガル奏法(inegal=不均等)」と言います。 「テンポをキープする音楽」が、いつ、どのように始まったのか定かではありませんが、ベートーヴェンの時代にメトロノームが発明されたので、その影響もあったのではないでしょうか。 いつしかクラシックでは一定のテンポを保つのが当り前になりましたが、ショパンに関しては、本人がルバート(rubato=リズムの揺らし)を強くかける演奏をしたこと、弟子にもそう教えていたことが知られていますので、伝統的にショパンだけはルバート奏法が許されてきました。 不均等に演奏されていたはずの古い時代の音楽も、いつしか均等リズムで演奏されるようになっていましたが、1960年代ごろから、作曲当時の楽器を復元したもの(古楽器もしくはピリオド楽器という)を用い、当時の奏法に従う演奏(ピリオド演奏)が登場しました。ピリオドとは「その時代の」というほどの意味です。 ピリオド演奏では、不均等に弾くことが普通になっています。特にチェンバロではタッチの強弱による変化がつけられない分、長短による変化をつけることが多いです。そのような演奏の例をいくつか… フランス・バロックの女流作曲家、エリザベト=クロード・ジャケ・ド・ラ・ゲールの『クラヴサン組曲第1番ニ短調』の一部。エリザベス・ファーの演奏。これぞイネガル奏法という感じです。聴き慣れてない人は酔いそうになるかも(笑)。でも慣れたら心地良いですよ。 http://www.youtube.com/watch?v=7uEMR3mqrw8 バッハの『インヴェンション』の一部。トン・コープマンの演奏。微妙な長短をつけることでリズムを強調しています。 http://www.youtube.com/watch?v=_R5341fY_yc モーツァルトの『ヴァイオリンソナタ ト長調』第3楽章。レイチェル・ポッジャーのヴァイオリン、ゲイリー・クーパーのフォルテピアノ(=作曲当時のピアノ)。 http://www.youtube.com/watch?v=4HF9cPSaqic ベートーヴェンの『サリエリの主題による10の変奏曲』。小島芳子のフォルテピアノ。 http://www.youtube.com/watch?v=kQ9Q079ri7g ショパンの『ノクターン第2番 変ホ長調』。バルト・ファン・オールトのフォルテピアノ。ショパン自身が愛用したのと同じプレイエル製の楽器を用いています。 http://www.youtube.com/watch?v=Yyw08QbEm_c また、ピリオド演奏とは全く別に、いわゆる現代音楽では、ジャズの即興演奏などの影響を受けて、自由なリズム感を追求することがあります。こちらはアンリ・デュティユーのピアノソナタ。 http://www.youtube.com/watch?v=8Z0DBdjUcbw

  • nerimix
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回答No.2

そんな難しい事は考えた事がなかったです。 ショパンの別れの曲をインテンポで弾いても全然良くないし、妙にゆれまくるベートーベン聴いても気持ち悪いし。 どう弾きたいかなんじゃないんですかねぇ。でも、ショパンが独特の奏法を編みだしたって聞いた事あります。

miyata0912
質問者

お礼

レスありがとうございます。 私はパソコンで音楽を作っていますが、ショパンなどを楽譜通り打ち込んで再生してみて気が付いたんです。

回答No.1

演奏者や指揮者によって変わってくるかと思いますが。 一定にキープしようとしても出来ない人もいますし、またそれが味になったりもしますし。 する、しない、は人の感性では?

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