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【初心者】量的緩和について
- アメリカでは景気が回復しないため、FRBが量的緩和を行うと言われている。量的緩和とは、中央銀行が国債などを買い入れることで現金を供給し、金利を下げることを指す。
- 景気を回復させる方法としては、量的緩和と金利下げの2つがある。量的緩和は現金供給に重点を置き、金利下げは貸し出し金利を直接下げることによって企業や個人の借入を促進する。
- 中央銀行は国債の買い入れを行う際、民間銀行から売りたくなるような値段で買ってくれる。民間銀行は中央銀行の指示に従う必要があるため、売らない場合は制裁を受ける可能性がある。
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こんばんは、ご回答申し上げます。 我が国のような資本主義経済のもとでは、中央銀行が民間銀行に無理矢理買わせるという方法は取れませんので、買いたくなるような値をつける他方法はありませんね。また、量的緩和の目的は、基本的には中央銀行の預金残高に従って決まる各銀行の対民間(企業・個人)への貸出し量を増やすことにあり、その結果、ローン金利が下がることなどお金を貸し借りし易くすることで貯蓄よりも消費を促すものです。金利を下げることとほぼ同義であることには違いありませんが、金利を下げること自体が本来目的ではないことをご認識頂ければと存じます。 従い、ご質問者様の前提が少し崩れますが、このことを頭の片隅に入れて頂き、以下の回答とさせて頂ければ幸いです。 1.について 量的緩和は、金利を下げることと同様に、ローン負担軽減による消費の拡大や国債の負担軽減による財政健全化、あるいはインフレの誘導といった効果がありますが、一方で、金利を下げることとは違い、市場における資金の絶対量を増やすことですので、もし、需要がなく資金が行き場を失った場合は、乱高下を繰り返したり、資産家によるハイエナ・草刈りを容易にして、さらに格差が広がる可能性やあるいは紙幣の価値低下を招く可能性もあるため、金利を下げることができない状況下で実行される「奥の手」ともいえます。 2.について 先にも述べましたように選択権は民間銀行にあります。ただし、民間銀行は、国債を売却することによる利益ではなく、自身の貸し出量が増えることでローン金利を下げ、利用対象を拡大していくことにありますので、当然のことながら、返済能力の低い方への貸出しを行うこととなりますし、貸出し枠の分だけ借りて貰えるとも限りませんので、このあたりのリスクを考慮しての駆け引きがあるでしょう。従い、量を増やせば増やすだけいいと言うものではありませんね。 この他にも、金利の低い中でさらに引き下げるような働きをしても、短期の金融資産が貨幣とほぼ完全代替になるので効果が薄いだとか、いやいやそうではなくて、企業の資金調達に好影響を与えたなど好悪様々な評価がありますので、一概に良し悪しの結論が付けられていないのも、一つの特徴といえるのかもしれませんね。 一般的な量的緩和の話は上記のようになりますが、アメリカの場合は具体的な話をすると少し違うこととなります。大雑把に言いますと、政府系金融機関の債権をFRBが買うのですから、国の予算に資金が回り、景気対策費として使われるものです。詳しくは参考URLをご覧頂ければと存じます。(我が国の場合は無駄を削るなど小学生のような発言しかできない政治家が与党にいることは大変残念な話です)。 以上、ご参考頂けましたら幸いです。