こんにちは。
髪の毛の質は遺伝します。量が多くて、ちょっと癖毛、それがお母さんと同じだっら間違いなく遺伝ですよ。
遺伝子というのは「ふたつでワンセット」で、我々は産まれるときに父親と母親からそれぞれそのひとつづつを貰います。その遺伝子は生命の設計図であるDNAの「役割を持ったひと括り」で、身体の様々な体質や形質を決定します。顔の形、目の色や肌の色、お酒に強い弱い、性格も60%辺りが遺伝だそうです。ですから、髪の毛の質も両親から受け継いだ遺伝子によって決まります。
>あと、遺伝するのなら髪質は両親のどちらかにしか
似ないものなんでしょうか?
ということですが、「隔世遺伝」というのがありますから、必ずそうとは言えないでしょう。厳密には「両親から受け継いだ遺伝子に由来する髪質以外は、まず現れない」ということになると思います。
#2さんが面白いことを紹介してくれました。癖毛というのは優性なんですね。知りませんでした。
これと同じく、「一重まぶた」と「二重まぶた」では「二重」の方が優性と言われています。
ご存知メンデルが発見したエンドウマメの法則によれば、「AA」の遺伝子を持った母親と「aa」の遺伝子を持った父親の間に生まれる子供の遺伝子は双方からひとつづつを受継ぎ「Aa」となります。
ここで、大文字の「A」を優性の「二重まぶた」、小文字の「a」を劣勢の「一重まぶた」とするならば、「Aa」のこの子は九部九厘「A」の方の形質を発現して「二重まぶた」になります。
さて、では「Aa」で「二重まぶた」に産まれたこの子が、将来自分と同じ「Aa」という遺伝子を持つ「二重まぶた」のひとと巡り会って結婚したとしたらどうなるでしょうか?
このふたりの遺伝子をひとつづつ受継げば、産まれるこどもが「aa」の遺伝子を持つ確率は3分の1になります。そして「aa」で産まれた場合は優性も劣勢も関係なく、その子の目元は家族で唯一「一重まぶた」の「おじいちゃん似」ということになります。
これが#1さんの仰る「隔世遺伝」ですね。
ですが、この「aa」という遺伝子は、確かにひとつは元々おじいちゃんが持っていたものですが、飽くまで両親の遺伝子ひとつづつが結合されてできたものです。先ほど「両親から受け継いだ遺伝子に由来する髪質以外は、まず現れない」などと回りくどい言い方をしましたが、これで何となく理解してもらえるでしょうか。この子の目元はおじいちゃん似ですが、遺伝子は両親から授かったものです。
全ての遺伝子に優性と劣勢があるわけでもありませんし、ひとつの遺伝子がひとつの形質を決定するわけでもありません。場合によっては複数の遺伝子の組み合わせによってひとつの形質が決定されたり、髪の毛の場合であれば、太い、細い、癖毛などの遺伝子があるわけですから、それらひとつづつを両親から受継ぎ、「太くて癖毛」「細くてストレート」などのタイプが現れるわけですよね。これを「多因子遺伝」と言います。
また、両親から受継いだ遺伝子が同じ形質に対して別な機能を持っている場合は、片方が発現すれば片方はちゃんと抑制される仕組みになっているんだそうです。
ですから、この仕組みがちゃんと働きさえすれば、金髪で肌の色が日本人という子供が産まれても、左目がブルーで右目が黒という子供が産まれることはありません。
それから、「両親の遺伝子に由来する形質以外は、まず現れない」の「まず現れない」は突然変異の可能性を意味していますが、質問外ですので今回はカンベンして下さい。