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法学の「歴史主義」に関するあるテキストの一節が理解できません。わかりや
法学の「歴史主義」に関するあるテキストの一節が理解できません。わかりやすく説明していただきたいです。 「歴史主義は、実定法秩序ないし社会が、自己に内在する力によって発展するものと考える。しかし、厳密にいえば存在から当為を導きだすことは不可能であるから、歴史主義が「進歩」の観念を抹殺してしまわない限り、ここでもあるべき法が-自然法論の場合と違って裏口からひそかに-もちこまれざるをえない。」という文です。 特に、「厳密にいえば存在から当為を導きだすことは不可能である」という意味がわかりません。 わかる方、回答お願いします。
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- climber(@politeness)
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>歴史主義は、実定法秩序ないし社会が、自己に内在する力によって発展するものと考える。 歴史主義の立場は、法を歴史的・文化的所産として実体との関連でとらえる立場です。つまり、外在(超越的)要素を中心に考察する、啓蒙時代から派生した自然法思想と趣が異なっています。 >しかし、厳密にいえば存在から当為を導きだすことは不可能である 存在の法則とは、原因から結果への必然を不可避とするもので、例外の存在を認めません。当為の法則(規範)とは、価値実現のためのルールで、例外が生じるのを容認しています。つまり、両者は区別されます。つまり実体から規範をすべて演繹することは不可能です。 >歴史主義が「進歩」の観念を抹殺してしまわない限り、ここでもあるべき法が-自然法論の場合と違って裏口からひそかに-もちこまれざるをえない。 歴史主義といえども現状完全追認ではなく、実定法の矯正的・補充的機能を視野に入れるなら、(自然法と称するか否かは別として)外在(超越的)要素としての法を暗黙の了解の下に射程に入れることになります。 このように自然法思想に歩み寄る歴史主義について述べているものだと思います。ご参考になれば幸いです。
「-」の部分がよく分かりませんが、 >「厳密にいえば存在から当為を導きだすことは不可能である」 これはデカルトの「コギト」からは何の行動も論理も発展させることは出来ないと言うことでしょう。 カントも「神」を持ち込みましたし、他の天才的哲学者達の努力もみな失敗しました。