>1.さし芽のコツなどありましたら、些細な事でも結構ですのでご教示ください。
・まず挿し穂の葉の数を減らしてやることです。下葉の方は取り、それ以外の葉でも大きな葉は、ハサミで1/2や、場合によっては2/3以上ぐらいカットします。
葉からは水分が蒸散します。根の無い状態では水分を吸い上げる力が弱いので、葉の総面積を減らしてやらなければいけません。随分不恰好にはなりますが、新しい草姿は鉢上げ以降の新芽で整えられてゆきます。
ですから挿し芽期間中は直射日光にも当ててはいけません。水分の蒸散が益々ひどくなります。置き場所は屋外の日陰か、少し明るい日陰ぐらいのところです。
・挿し穂をカットしたら、切り口を傷つけないように注意して、1時間ぐらい水揚げしておきます。
・大事なポイントは用土を乾かさない事です。挿し芽を開始して15~20日ぐらいは用土は常に湿っている状態が望ましいです。水遣りは普通に毎日行いますが、用土が少しでも乾き気味の場合は、直ぐ水遣りするようにします。また霧吹きで挿し穂や用土に水スプレーして、潤いを与えてもよろしいです。
しょっちゅう監視できない場合は、受け皿に水を溜めておきます。例えば6号浅型の駄温鉢を使うならば、7号ぐらいの高さ1.5cmぐらいの受け皿を敷き、その受け皿に水を溜めておきます。
挿し穂がクルクル回ったりグラグラしなくなったら発根していますから、この受け皿ははずしても構いません。後はあまり鉢土を乾かさないように注意して、毎日水遣りします。
>2.さし芽に適した、粒状培養土ではない土や配合などご存知でしたらご教示ください。
肥料成分のない土でしたら、一応何でも構いません。鹿沼土、赤玉土、パーライト&バーミキュライト、川砂などがあります。市販の挿し木用土でも構いません。ここら辺は個人の慣れたもので構いません。
ちなみに私は鹿沼土を多く使います。できたら鉢の下層部には荒い粒、中上層部には細かい小粒を使った方がよろしいです。
また挿し芽期間中は一切肥料は与えません。また挿し穂を挿す前に、挿し床は水遣りして湿らせておきます。
挿し穂もいきなりズブッと挿さず、細い棒で穴を開けておいて挿し穂を挿入し、指で土寄せしてやります。
挿し芽が完了する期間は、約30日ぐらいみておきましょう。十分発根すれば培養土に鉢上げしますが、いきなり日光に当てるのは避けましょう。日陰から明るい日陰、半日陰と2週間ぐらいかけて日照の慣らしを入れます。そうしておいて施肥も始めます。
発根しにくい植物であれば発根促進剤やメネデールなども使いますが、これらはあくまでも補助的なものです。基本の方が大事です。
・用土を乾かさない。時々水スプレーして潤いを与える。
・日光に当てない。肥料を与えない。葉の総面積を減らす。
お礼
>根の無い状態では水分を吸い上げる力が弱いので、葉の総面積を減らしてやらなければいけません。 納得しました。授業では習ったのに、いざ自分がやる時には思い出せず結びつかずでした。 葉脈に空気が入ると水揚げしにくいだろうとか、そんな事には気を使ったのですが、一番基本的な事を忘れておりました。 土の作り方、管理の仕方、日照について、詳しく教えていただきありがとうございます。 これを機会に、基本的な事をしっかりと身につけたいと思います。 ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。