森毅先生という京大の有名な数学の先生が
「数学受験術指南」という本を書かれていて、
その中で数学の入試採点の情景?も描かれています。
私はこれの本を高校生の頃に読んだんですが、
おもしろくて、本当に役に立ちました。
一度読んでみると視野が広がりますよ!
さて、京大数学の採点についてですが、
確かにadachihideさんのおっしゃる厳しい面と、
非常に温情に溢れた面と2つの側面があります。
まず、厳しい面についてですが、
「完答し計算ミスや致命的な誤りがなければ」
というのが「致命的」の度合いによります。
例えば非常にうまく解けている様に見えても
論理的に弱いところは減点されます。
論理が飛躍している場合も減点されます。
つまり、受験科目の解答である以前に、
「数学」としての厳密さが要求されるわけです。
しかしそれも、見る人の主観によるため、
怪しい解答は何人かの数学者が回し読みして
それで侃々諤々の議論をした上で、減点します。
ですので理不尽に減点されることはありません。
次に、温情溢れた側面ですが、
全く解こうともせずに解答できなかった人と、
解こうといろいろ試行して、予備的な計算をして、
ある程度方針まで立てた上で解答できなかった人とは
ちゃんと差をつけてくれます。
昔京大数学について言われたのが
「消しゴムの消し跡、コンパスの針跡まで見る」
・・・さすがにそこまではしないでしょうが、
(そういえば受験にコンパス持ち込んだ記憶ないなあ・・・)
まあそれくらいの心意気で採点してくれます。
まあ、そういうわけで
論理的にぶっ飛びまくりの正答よりも、
論理的にしっかりした誤答の方が点数が高い
くらいの感じじゃないかな?