「団塊の世代の大量辞職」が報じられたのは、
2~3年ほど前だったかと思います。
その当時は、現在のような不景気は予想されていなかったので、
大量に会社から人が辞めていく→空席が多くなる→就職がしやすい
という図式があると、いろいろ騒がれていました。
しかし08年の年末、アメリカのサブプライムローン問題に
端を発した金融危機が世界中に広がり、
日本も例に漏れず、景気が悪くなってしまいました。
企業は少しでも出費を減らすため、人件費などを削ることを考えました。
その影響もあり現在、就職氷河期などと言われているわけです。
実際、09年度の世代までは、ギリギリ売り手市場だったと言われています。
売り手市場とは、就職活動生が有利な立場に立てる展開で、
一人あたりの内定企業数がいくつかある状態を言います。
逆に現在は買い手市場と呼ばれ、
採用する側である企業が有利な立場になっています。
いつになったら景気が安定するかはまったくわかりません。
過去の不景気を参考にすれば、
早くて4~5年、遅くても10年経てば、一度回復する傾向があります。
ただ、それで以前のレベルまで景気が回復するとは限りません。
現在も就職氷河期と言われていますが、
就職できない人がいる一方で、人手が足りていない企業も多いので、
「就職先を選ぶから、就職率が悪い(雇用のミスマッチ)」
という可能性も考えられますがね。