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辰野町松尾峡の移入養殖ホタル、観光客は、どうでもいいと思っているの?

長野県辰野町松尾峡はホタルの名所として有名で,毎年多くの観光客がホタル見物に訪れる。 しかしここには,1960年代に観光目的で,膨大な数のゲンジボタルが他県業者などからの購入や譲渡によって繰り返し放流された。 その結果,今の多数のゲンジボタルが見られるのである。 決して、地元のホタルを保護回復させたわけではない。 その結果、移入ゲンジが地元ゲンジに壊滅的打撃を与え、松尾峡には、すっかり地元ゲンジがいなくなったことが分かっている。 つまり,1960年代より前には,文字通り地元の天然ゲンジを観光客に見せていたのだが,それ以降は,他県から購入や譲渡され増殖されたゲンジを見せていることになる。 しかも,この他県産ゲンジの見物は有料である。移入後しばらくして有料となった。それ以前の,地元ゲンジを見るのは無料だった。 有料となった理由は,養殖費用がかかること,観光用歩道や駐車場などの整備に費用がかかることが挙げられる。 しかし,この歩道や駐車場整備に際して,他種類ホタル(ヘイケボタルやクロマドボタルなど)の生態調査をせずに,その生息地を潰しているのである。 天然ゲンジを絶滅させ,観光に役立たない他種ホタルを,極端に言えば殺してまで,入手しやすく養殖放流しやすい業者ゲンジを入れて有料で見せているのである。 個人や小グループが単なる楽しみにやっていることではない。役場という自治体がお金を取って,このようなことをしているのである。 この移入問題(生態系破壊問題)を,役場はもちろん承知している。 しかし,「観光客は,とにかく多くのホタルが見られればいいと思っているから・・・」という意見で,生態系破壊など知らん顔。 確かに多くのホタルに歓声を上げる人も多いし,写真を撮る人はさらに多い。 多くの人が見に来れば,経済効果もあるだろう。 しかし,観光客の皆さん,特に都会から来る皆さん,役場の意見のとおりの考えなのだろうか? どうせ素人には天然か他県産か区別できないと思われても平気なのだろうか? どうせ,よそ者には分からない(朝日,毎日,読売といった新聞の地元面や夕刊には,この問題が取り上げられたが)と思われても平気なのだろうか? 数さえ多ければ,そして,お金を払って見るのだから,移入だろうが,生態破壊だろうが,どうでもいいと思っているのだろうか? それとも,事実を知れば,違う考えを持つのだろうか? 辰野町に移入されたのは,琵琶湖付近と東京で飼育されていたゲンジである。 東京で飼育されていたホタルが,こちらで放流され,それを東京の人が見に来るなんて,どうも奇妙なのだが・・・。 極端な例えだが,オーストラリアの人が日本にカンガルーやコアラを見に来て,歓声を上げ写真撮影するような感じがするのだが・・・。

みんなの回答

回答No.3

おっしゃってる事はよく理解できますが、 残念ながら役場の方のしている事も理解ができます。 経済効果か生態系かはあらゆる場所で起きている問題です。 一度経済効果を優先させてしまった場合、 もう止めたり引き返すことは難しいでしょう。 こういう現実なのだ、ということを知らしめるしかないと思います。

kumagera09
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 お礼が遅れてすみません。 >こういう現実なのだ、ということを知らしめるしかないと思います。 私も同感です。 地理的に辰野町は,日本の最も内陸にある田園地帯と言えるし,天竜川の上流域でもあります。 下流には,何ヶ所も自然のゲンジボタル生息地があり,長い目で見れば,そこへの影響も心配です。 海に近い地域や都会の真ん中で放流養殖しているのとは,将来の影響の大きさが違うと思います。 仰るとおり,この現実を,もっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。

  • cucumber-y
  • ベストアンサー率17% (1846/10420)
回答No.2

補足要求です。 >決して、地元のホタルを保護回復させたわけではない。 こう書かれているということは、他県ホタルの移入前、既に地元ホタルは種の保存を継続できないと危惧されるに値するほどの危機的状況に有り、他県ホタルの移入がそれを早めた。 このようにも解釈できるのですが、正確にはどうだったのでしょうか。 それとホタルには不勉強で申し訳ないのですが、地元ゲンジと他県ゲンジは同じLuciola cruciataであっても全く違う系統の亜種で交配不可能という検証はされているのでしょうか。 交配可能であれば人の手は入ったものの、絶滅するしかなかった地元ホタルを厳密には同じ種とは言えないが存続させているという考え方もできるように思います。 私は鴇の折には私は決断するのが5年遅かったのではないかと感じた者です。 以上、教えていただければ幸いです。

kumagera09
質問者

補足

>地元ホタルは種の保存を継続できないと危惧されるに値するほどの危機的状況に有り、他県ホタルの移入がそれを早めた。 危機的状況だったかどうか疑問です。ただ,松尾峡としては,観光用には,もの足りなかったようです。 同じ天竜川沿いで上流約3kmの岡谷市川岸のゲンジは保護せずとも生き延びました。 さらに,町内にも地元ホタルは残っていたのです。 これら生き残りホタルは1晩当たりピーク時に100匹です。対して,現在の松尾峡は,1万匹です。前者は少ないようですが,長野県内の自然ホタルの現状は,多い所でもこのくらいです。 鴇は国内で捕獲増殖が試みられました。 しかし,なぜ辰野町は周辺のゲンジを利用しなかったかというと,「集めるのが苦労だったから」です(辰野町誌に正直に書いてある)。そんなとき県外養殖業者の話を耳にしたのが,移入のきっかけです。 自分たちで網を持って野山に入って捕獲することもせずに,県外養殖業者に頼ったのです。この費用,どこから出たんでしょうか・・・。 町民の皆さん,この歴史的経緯を役場なり議会なりに,しっかり問うべきでは? 研究者にも一般住民にも,周辺ゲンジを集めたり増殖させる相談すらしませんでした。そのため研究者でさえ,最近まで地元産だと思っていた人がいるくらいです。 >亜種で交配不可能という検証 実験では,ハイブリッドができています。そのため,ホタル移入問題は,交雑問題と簡単に捉えている人も結構いるようです。 しかし,松尾峡に関する限り,ハイブリッドにならず,発光周期もDNAも県外集団にそっくり入れ替わっているらしいことが判明しています。ただし100パーセントかどうかは全個体調べてないので不明です。

noname#108517
noname#108517
回答No.1

人間はいい加減・適当な奴が多いから気にしないだろうな。 当時はそんな認識も無かったろう。田舎の事だしね。

kumagera09
質問者

お礼

20071229さん,回答ありがとう。 >田舎の事だしね。 確かに,そんな気がします。 でも,そういわれると,田舎で田舎の生態調査をしている身としては,寂しい気分です。