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日本語表現「ものがある」と「といった」とは?
- 「ものがある」とは環境技術開発の発達による驚異的な進歩を表すフレーズです。
- 「といった」とは太陽光を使った電力供給の可能性を強調する言い回しです。
- 外国人に日本語を教えているボランティアが、連語の品詞や意味について質問しています。
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おはようございます。 引用ばかりになります。すみません^^; > 1)「ものがある」 品詞は次のようになると思います。 「もの(名詞)+が(格助詞)+ある(動詞)」 |もの【物】〈名〉 |事柄。物事。「彼のやり方には納得できない―がある」『学研』 |《普通、形容詞系統の意味の述語を受け、「―がある」の形で》強く断定する意。 |※この否定形に相当する「―はない」は、他に同類が無いの意で感嘆を込めた断定になる。『岩波』 ****** ●【ものがある】 [ナ形容詞の語幹-なものがある] [イ形容詞の語幹-いものがある] [動詞-るものがある] (1)この作品は発想に斬新な【ものがある】。 (2)彼の潜在能力にはすばらしい【ものがある】。 (3)この文章はまだまだ未熟だが、しかし随所にキラリと光る【ものがある】。 (4)彼女の企画書は結局通らなかったが、いくつかの点で見るべき【ものがある】。 ※ある特徴が見られるという意味。 (4)の「見るべきもの」は「見る価値のある優れた点」という意味。 「ある」の代わりに「見られる」「認められる」なども使われる。 (例)この文章はまだまだ未熟だが、しかし随所にキラリと光る【ものが‘見られる’】。 書き言葉的。『日本語文型辞典』 ****** ご質問文の場合は、 目を見張る[ものがある]=おどろき感心する[特徴がある] となるでしょうか。 > 2)「といった」 > > ・太陽光をうまく利用すれば、二十年分の電力が供給できる > [といった]研究報告もなされている。 > > こちらも連語ですが、これについては、「『と』の受ける事柄を > 取り立てて強調している」という説明で妥当でしょうか。 おっしゃるように「強調」ということで間違いないと思います。 ****** ●といった【(と言った)】〈連語〉 …という。 「田中―よくある名前」 「親を刺殺する―悲惨な事件が起こった」 ※【表現】「…いう」よりも、例示・列挙する気持ちがより強く添えられる。 ●いう【言う(謂う・云う)】 (6)〈補助的に〉 (ア)《「と―」の形で》下の語で上の語の内容を説明するのに使う。 「これが会社と―組織の在り方だ」 「出席できないと―理由を説明する」 ※【語法】列挙・例示する気持ちを添えていうときには「…と―・った」とも。 「文学とか芸術とかと―・ったものには興味がない」 (イ)《「と―」の形で、上に数量を表す語を伴って》 上の語の表す数量を特別のものとみなして、下の語でその内容を説明するのに使う。 「10億円と―金が浪費された」 「10人と―わずかな参加者しかいなかった」 (ウ)《「Aと―A」の形で》それに属するものはすべての意を表す。また強調を表す。 「窓と―窓は閉ざされている」 「条件と―条件は洗い出した」 「今度と―今度は我慢がならない」『明鏡』 ****** ご質問文は(ア)の用法になりそうですね。
お礼
lyricsさん、おはようございます。 早速、ご丁重なアドバイスをいただき、ありがとうございました。 いずれも、大変役に立ちました。 特に、「という」という連語についての、色々なご説明、助かり ました。この「という」は頻繁に使われる割に、それをきちんと 説明した参考書がなかったのでとても参考になります。 早速、以下のような例文を作って「といった」という表現が 下の語で上の文を説明すると教えることにします。 例文を作ってみました。 ・日本の人口減は想像上にはげしいといった予測がなされている。 ・日本の円高はしばらく続くといった予想が経済専門家の間でなされている。 外国人に、ボランティアで日本語を教えています。 日本語学校のように相談相手がいるわけではないし、かといって 嘘を教えたり、飛ばしたりするわけにはいきません。 lyricsさんの適切なアドバイスには深く感謝いたします。