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低所得者層はどのような政治行動をとるのが合理的ですか?
高所得者層の場合、どのような政党を支持するのが合理的かと言えば、やはり小さな政府路線の政党ということになると思います。自分たちの所得を低所得者層に多く再配分されるより、経済成長を最重要視し、低所得者層でも一発逆転で高所得者への道が一定程度開かれることで形式的平等を夢見られるようなビジョンを持った政党が好まれると思います。 一方、低所得者層の場合、大きな政府路線の手厚い社会保障路線の政党を支持すれば合理的かというと必ずしもそうではないのかもしれません。というのも、社会保障を手厚くするといっても低所得者層の中で差別化が行われて自分たちが損をするのではないかという猜疑心が芽生えると考えられるからです。たとえば、現在の政治状況で言えば、子育て世帯ばかりを優遇し低所得の独身者や低所得の子供のいない夫婦が割を食うのではないかという不安を持つからです。もっとも、実際には子育て世帯ばかり優遇されているわけでもないと思いますが、報道などからはあまり伝っていない気がしています。 要するに、低所得者層の中での分断が起こるわけですが、私が小さな政府路線の支持者ならこの不安を煽りますね。というか、小泉内閣はそれだったのかもしれませんが…。 ひょっとしたら低所得者の間で対立が起こり、結果として高所得者が有利な方向に振れる可能性があるのかなと思ったんです。 こういった状況で、低所得者層はどのような政治行動をとれば最も合理的なのでしょうか?
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まず、高所得者がすべて小さな政府で恩恵を受けるとは限りません。 大きな政府による過剰な規制により、恩恵を受けている高所得者も(特に日本では)少なからず存在するからです。 場合によっては、小さな政府のほうが今の低所得者は恩恵を受ける可能性もあるかもしれませんよ。 過剰な規制が事実上参入障壁になっている部分があり、 それが取り払われると、チャンスが芽生える可能性がありますから。 (実は小泉改革は、規制緩和はそれほどできていないんです) そういう意味では、大きな政府が格差を生むというのは、 ある意味当たってると思います。 再配分をどのようにするかで、再配分をされるところとされないところで、 格差が出ますから。 ただ、今話題の「子育て支援」が子供がいる家庭とそうでない家庭との格差だ、というのは承服しかねます。 というのは、子育てしない人も老人になって老人福祉を得る場合、 その原資は、その子育てした家庭で育った子供が大人になって、 その人たちの労働力によってもたらされた税収に依存するわけで、 いわば、子供がいない世帯は、子供を育てた人の努力に将来的には「タダ乗り」することになりますから、 子供を育てている世帯を優遇をすることは、一定の合理性があります。 つまり、大きな政府による規制や再配分を合理的に行うには、 政策を決める人やそれを支持する人に、 長期的な視野に立った大局的な思考、ある一定の合理的な思考が必要で、 目先の利益だけにとらわれると、確かに低所得者の中で対立が起こるかもしれません。 なので、低所得者の政治行動は、低所得者間での議論でどのような政策が長期的に見て公平なのか議論して、 そのことを共有することが重要なのではないでしょうか。
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No.2のつづきです。 >その意味で「大きさは関係なく政府を適切に運営できるのか論」、これは重要な論点だと思いますが、それとは別に、私の今回の質問も同時に考えていくべき問題だと思っています。 >こういった状況で、低所得者層はどのような政治行動をとれば最も合理的なのでしょうか? 低所得者ゆえに(自覚のないうちに)情報を制限され、その結果、詭弁に流され操作されていくというスパイラルを脱出するためには、情報公開の拡大と教育の機会の充実、マスコミの独立性、それらを監視評価するNPO制度の確立などを求めて政治行動をすればよいと思います。 正直、そういうものを重視する方が、目先の金よりもトータルで経済的にも得をします。 >ひょっとしたら低所得者の間で対立が起こり、結果として高所得者が有利な方向に振れる可能性があるのかなと思ったんです。 情報公開関連の改革よりも子供手当ての方が抵抗が少ない(というか情報公開関連は報道がほとんどない)ということは、子供手当てで分断というのは鋭いかもしれませんね! 低所得者層も広い視野を持つて損得を考え行動する必要があると思います。
お礼
ご意見ありがとうございます。 情報公開・マスコミの独立性の確立・監視評価するNPO制度の確立などによって公正な情報の入手を担保し、教育機会の拡大によってそれらの情報を適切に読み書きできる能力を養い、自分たちに有利な政治とは何かを自ら判断できる環境にすべきということですね。こういったことは必要不可欠なことだと思いました。 関連して思ったのですが、日本における低所得者層の特に若年層の場合、低所得者であるということがアイデンティティになりにくいのでしょうね。ヨーロッパ的な階級社会のように経済格差がかなり固定化されている場合には、低所得者であるという自分の立場を受け入れ、その立場において地位を向上させていこうというモチベーションがある気がします。それに対して、日本のようにある程度所得格差に流動性がある(ように思える)場合には、低所得者のままでいながら待遇を向上させていこうというよりは、自らが高所得者になろうと頑張る(勝ち組になるために頑張る)方向に努力が向くと思います。 こういった状況が、低所得者のまとまりにくさや、長期的に物事を考えにくい状況を生んでいる可能性を感じます。
- kawasemi60
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歴史的に多くの場合。変化が起きる時には低所得者は数が増え不利益 を受けて来ました。変化への適応力が少ないから低所得者なのです。 戦争でも戦死者がもっとも多いのは低所得者です イラクへ送られるのも・・・ ぎりぎりで暮らす低所得者にとっては現状維持が合理的です 子育て支援は良いとしても負担がぎりぎり生活者にも来ますから生存が 不可能になる人達が増えると思います。子育てを支援するなら子供に対 して貸付をすれば予算が無くても実現できます。大人になったら返済する。 年寄りが他人の子供によって養われるというのは間違いと考えます 数十年間に渡って多額の税金を払って来たのです。支払いは済んでいます。 ◎政治的には現状維持。死者が多数出ている部分から改善を図るを良。 死者の減少が第一目的です
お礼
>歴史的に多くの場合。変化が起きる時には低所得者は数が増え不利益を受けて来ました。変化への適応力が少ないから低所得者なのです。 確かにそういう面はありますね。 >子育て支援は良いとしても負担がぎりぎり生活者にも来ますから生存が不可能になる人達が増えると思います。子育てを支援するなら子供に対して貸付をすれば予算が無くても実現できます。大人になったら返済する。 子育て支援にはなるかもしれませんが、貸付だと少子化対策にはならないのではないでしょうか。ぎりぎりの生活者には負担がいかないようにできれば理想的ですね。 >◎政治的には現状維持。死者が多数出ている部分から改善を図るを良。 死者の減少が第一目的です 変化への適応力がない者にとっては変化が死に結びつくこともある。そのような者にとっては変化のないことこそ合理的、一理あると思います。 ありがとうございました。
- qwsz12b
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小さな政府・大きな政府の違いは、日本の場合、資本主義にどこまで制限を加えているかで決まります。 経済:小さな政府 資本主義の自由な市場に任せ、激安(デフレ)、激高(インフレ)、市場独占(割高)が起きる流動的市場にする 経済:大きな政府 独占禁止法や日銀の金利操作でデフレやインフレが起きないように安定な市場にする ですから、民主党も自民党も“小さな政府・大きな政府”で区別すると、どっちも大きな政府かな。 > 民主党は子供手当など、国民に直接お金を配り豊かにする 自民党はエコポイントなど、会社を豊かにして給料を上げて、間接的に国民を豊かにする 民主党はあえて言うなら:直接的政府 自民党は:間接的政府 かな。 >個人的には 政治は国(国民)の為にあるわけで、 ・働いて、日本の為に外貨を稼ぐ人(高所得者) ・子供を産んで、労働力を作る人(夫婦) 社会の役に立たない人 ・機械で代用できる単純労働をする人(低所得者) を、社会の役に立つ人が支えるのはおかしい 「・・・はどのような政治行動をとれば・・・」 今、低所得者の人はどうしようもないので、 教育面を強化するように訴えて、低所得者(知識不足で単純労働しかできない人)を増やさないようにする とか 日本内の富を搾取する、サービス業ではなく 日本全体を豊かにする、外貨を稼ぐ、電気・機械といった理系分野の人を増やすように働きかけるとか
お礼
>民主党も自民党も“小さな政府・大きな政府”で区別すると、どっちも大きな政府かな。 確かに、現状ではそうだと思いますが、先の自民党総裁選に出た河野太郎は明確に小さな政府路線を打ち出していました。もちろん、負けたわけですが、将来的には民主党の再配分に嫌気がした高所得者や、割を食った(と思う)低所得者が小さな政府を支持する可能性があると思うんです。 >今、低所得者の人はどうしようもないので、 教育面を強化するように訴えて、低所得者(知識不足で単純労働しかできない人)を増やさないようにする 今の低所得者はどうしようもないんですか?大人になってからでも教育を受けられて、それが評価される仕組みのある社会になればよいのではないかと今思ったのですが。 >日本内の富を搾取する、サービス業ではなく 日本全体を豊かにする、外貨を稼ぐ、電気・機械といった理系分野の人を増やすように働きかけるとか なるほど。外貨を獲得して日本の国富全体を増やし、低所得者にも恩恵が受けられるようにするということですよね。 具体的に考えてくださって、ありがとうございました。
No.2のつづき 要は、自分の主義主張と同じ馬鹿よりも、主義主張が異なる出来る人材の方がましということです。 そういう行動をとる方が合理的だと思います。
お礼
ありがとうございます。 確かにその通りですが、それなら、どちらの勢力も「できる人材」である場合を想定して考えていただければと思います。
「小さな政府大きな政府論」にミスリードされているような気がします。 そういう論の前に、「大きさは関係なく政府を適切に運営できるのか論」を問うべきでしょう。 今回離反した自民党支持者は、まさに適切に運営できないと判断して離反したのだと思います。 小さい政府論の経済成長路線も実現できなければ絵に描いた餅ですから。 同じことは大きな政府論にも言えますので態度を見習うべきと思います。 「できる政府を生む」ポイントは以下ではないでしょうか。 ・不適格集団を排除できるように定期的な政権交代を実現できるようにする。 ・不適格者を排除できるように世襲に厳しい監視をしていく。
お礼
ご意見ありがとうございます。 私も大きな政府にこだわっているわけではないんです。政府の大小にかかわらず、日本の社会に適合し、良い方向に日本を向けていくことができる政党に政権に就いて欲しいと思っています。それに、いかに良い政権でも長期になれば腐敗する可能性が高まるため、定期的に政権交代が必要だと思っています。 その意味で「大きさは関係なく政府を適切に運営できるのか論」、これは重要な論点だと思いますが、それとは別に、私の今回の質問も同時に考えていくべき問題だと思っています。
- 0913
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どんな経済改装の人であれ、思想信条の自由が憲法に保障されています。 各政党の政治理念や綱領、基本施策をネットや書籍で学習しましょう。 パッと見の「お得」より、自分の「信条」を預けることが出来る政党を支持するべきだと思います。 ちなみに私は中流の上くらいと自覚しますが共産党を支持しています。
お礼
一応、経済的な合理性に限っての質問なのですが、そもそも合理性云々でなく「信条」で選ぶという道もありますよね。 ありがとうございました。
お礼
>大きな政府による過剰な規制により、恩恵を受けている高所得者も(特に日本では)少なからず存在…場合によっては、小さな政府のほうが今の低所得者は恩恵を受ける可能性もあるかもしれませんよ。過剰な規制が事実上参入障壁になっている部分があり… 規制によって恩恵を受けている高所得者やチャンスに恵まれない低所得者もいるんですね。そして、規制によって、低所得者・高所得者が固定化されているかもしれません。大きな政府にしろ小さな政府にしろ規制緩和は必要だと思います。 >子育てしない人も老人になって老人福祉を得る場合、その原資は、その子育てした家庭で育った子供が大人になって、その人たちの労働力によってもたらされた税収に依存する…、子供を育てている世帯を優遇をすることは、一定の合理性があります。 私も全くその通りだと思います。 >長期的な視野に立った大局的な思考、ある一定の合理的な思考が必要で、目先の利益だけにとらわれると、確かに低所得者の中で対立が起こるかもしれません。なので、低所得者の政治行動は、低所得者間での議論でどのような政策が長期的に見て公平なのか議論して、そのことを共有することが重要なのではないでしょうか。 なるほど。低所得者間の議論による利害認識の共有が必要ですね。低所得者の場合、日々の暮らしが大変なこともあり、長期的な視点で物事を考えにくい状況にあると思うんです。たとえば、「子供手当てをパチンコに使うんじゃないか?けしからん!子供手当てなんて許せない」みたいな論調ってまさにそれだと思っています。短期的なことばかり考えていると自らの首を絞めることになる、そんな気がしてならないんです。 ありがとうございました。