化学系の大学2年生です。
私自身も間違って理解している可能性があるので、参考程度に読んでください。
イオン化エネルギーとは、原子から電子をひきはがしてイオンにするときに必要なエネルギーですね。
電気陰性度は原子に電子を加え、イオンにしたときに得られるエネルギーです。
これらの値は、
・元の原子
・電子を加えたり引き剥がしたりした後のイオン
の安定性の差によって決まります。
これらの原子・イオンの安定性を議論するためには以下の2つを考えるる必要があります。
・電子間反発
同じ軌道に2つの原子がはいっているときは、1つの原子がはいっているときに比べて電子間反発が大きく、不安定です。
・充填・半充填
例えば3つの2p軌道(合計6つまで入る)に電子を6つ入れたとき、安定な状態になります。これを充填といいます。希ガス原子が安定なのはこのせいですね。
同じ2p軌道にそれぞれ1つの電子を入れたとき、半充填といい、これまた安定な状態になります。
これらを踏まえた上で原子・イオンの安定性の差を考えてみると、この問題の答えも分かるのではないかと思います。
全てを答えると長くなりすぎるので、一部だけ書きます。
O原子のイオン化エネルギーについてです。
O原子は、3つの2p軌道に4つの電子がはいっています。
つまり、2つの2pに1つ、1つの2pに2つの電子ですね。
これらのうち、2つ電子が入った2pの電子間反発によって、O原子は不安定になります。
したがって、まわりの原子のイオン化エネルギーが直線的に増加しているにもかかわらず、小さなイオン化エネルギーをもつわけですね。
なお、O原子から電子を1つとると半充填になりますが、この効果はあまり大きくないことが知られています。
その他も同じようにして考えると、単純に直線にならない理由が分かると思います。
なお、この問題は無機化学の教科書を見ると大抵書いてあると思います。
そちらも見てみてください。