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フィッシャーのエステル化反応について
ベンズアルデヒドを酸化して作った安息香酸を用いて安息香酸メチルを合成する予定です。 その手順についての質問なのですが、 1)エーテル層の洗浄について 生成した安息香酸メチルを分液ロートで分離する際に、 水を追加し直し、再度分離を繰り返すのは純度を上げるため と判断したのですが、最後に炭酸水素ナトリウムを加えたのは 酸触媒である濃硫酸を中和するためといった解釈でいいのでしょうか? 理由としてはこの塩基を用いると、気体である二酸化炭素となるためだと考えています。 2)分離したエーテル層の処理について 無水硫酸ナトリウムを用いるのは、系内のわずかに残った水分を 全て脱水するためでよいのでしょうか?この後ろ過し、エパボレーター にかけるのですが、その時水は沸点が系内で一番高いため 先に無水塩で除去しておく。で間違いないでしょうか? 少し長くなってしまいましたが、実験の前に出た疑問です。 よろしくお願いします。
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1)細かい条件、すなわち、使った物質の量的関係が明らかではないので答えにくいですが、水で洗う理由の一つにはエーテル層のメタノールを少なくするためでしょう。エーテル層に多量のメタノールが混入すると、それとともに水が混入するのでそれを避けたいと言うことがあるでしょう。 炭酸水素ナトリウムで洗うのは、硫酸の中和もあるでしょうが、それに加えて未反応の安息香酸を除く意味合いもあるでしょう。 また、通常は、その後に飽和食塩水で洗うことによってエーテル層の水分を除きます。それをしていないと言うのであれば、炭酸水素ナトリウムの水溶液で、ある程度ではありますが、それの代わりをしたのかもしれません。しかし、本来は飽和食塩水で洗うべきです。 2)水を除くという理由に間違いはありませんが、その後の理屈が変です。水の混入によってその後の操作(精製)に支障が出ると言うのが主たる理由でしょう。仮に蒸留によって安息香酸エチルを精製するのであれば、水分の混入によって分解がおこる可能性があります。
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>水を追加し直し、再度分離を繰り返す これを「有機層」を水で洗う、と言います。 >最後に炭酸水素ナトリウムを加えたのは、酸触媒である濃硫酸を中和するためといった解釈でいいのでしょうか? 良いと思います。 >無水硫酸ナトリウムを用いる おっしゃる通り水を除いています。 安息香酸メチルは融点が-12.5度と低い上、沸点が199.6℃と高いので減圧蒸留するのも結構面倒で、最後に残すしかないのでしょう。 あんまり扱いたくない化合物です。出来れば再結晶できる化合物を作りたいですね。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 確かに精製の操作が大変そうでした。 再結晶できる化合物なら楽ですね・・・ ありがとうございました。
補足
早速のご回答ありがとうございます。 量的関係は以下です。 安息香酸・・・5.00g メタノール・・・12.5g 濃硫酸・・・1.5mL 炭酸水素ナトリウム・・・20mL 飽和食塩水・・・20mL 以上です。 >>通常は、その後に飽和食塩水で洗うことによってエーテル層の水分を除きます。 仰る通り飽和食塩水を用います。飽和食塩水も使っている理由がよく分かりませんでした。 水分を取り除くためだったのですね・・・ ありがとうございました。 安心して実験に臨めそうです。