確かに、なんか変な感じですね。まず、成層圏の冷却化っていうふうに書かれていますが、これが何を意味するかがわからないと、(2)へは繋がらないような気がします。
短波長の紫外線(185ナノメーター付近)が酸素(O2)に放射されると、酸素は解離して二個の原子になる。この原子が他の酸素分子と結合してオゾンが発生します。これを光化学反応と呼びますけど、同時に紫外線のなかでも長波長の放射線(254ナノメーター付近)はオゾンを分解して、酸素原子と赤外線を放出します。酸素(O2)に比べて、オゾン(O3)というのはとても不安定な状態なんですね。
オゾンの分解は発熱反応(赤外線を放出する)ですから、オゾンがたくさん生成され分解されているところでは、当然気温が上昇します。
空気というのは一般的に、高度があがるほど気温は下がると言われますよね。でも、成層圏では先に書いたオゾンの発熱反応がありますから、高度があがるほど(高高度ほど到達する紫外線量が増えるので)気温は高くなるんです。ですから成層圏の冷却化というのは、この高高度でのオゾンの発生と分解反応がしだいに少なくなる――ということを言っているのだと思います。
では、どんな理由から冷却化されるのでしょうか。
地球温暖化というふうに説明されますが、おそらく言いたいのは「光化学反応ではなく、他の物質(フロンとか)による触媒反応でオゾンが分解されて、発熱反応が起きない」ということだろうと思います。かくて、「地球温暖化」と「成層圏の冷却」が結びついたと思います。
光化学反応でオゾンが発生する際には、解離した酸素原子が必要と書きました。触媒反応では、この解離酸素が生じず、酸素分子(02)だけが生成されますから、おのずと(2)の文章が導かれる――ということではないかな? と思います。
お礼
とても納得できました! ありがとうございます。