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刀 (カタナ) の本当の意味を教えてください

私は、日本の刀装具に関心のある外人たちとよくメールで通信するのですが、彼らが "Katana" と言った時には必ず、日本刀の大小の「大刀」のほうを指します。 しかし、我々一般の日本人が「刀」と言った場合には、特に大刀だけを指すのではなく、脇差や小刀なども含めた「片刃」のもの全てを意味すると思います。 日本の刀・刀装具の世界で「カタナ」と言った場合は、やはり大刀だけを指すのでしょうか。 それとも、昔、「"Katana"とは大刀の意味である。」と間違って外人に教えてしまった人がいて、外人さん達は皆、間違った使い方をしているのでしょうか? すみませんが、日本人の刀剣専門家の方が、「カタナ」と言った場合の、意味をお教えください。 よろしくお願いいたします。

みんなの回答

回答No.5

刀という単語についての説明の場合、いろいろ時代背景がかみ合ってややこしいのですが 日本における刀の発祥は、弥生時代の貴族の装身具の一種で、中国から伝来したものです。形は反りのない直刃で片刃。 ただし、歴史書などでは必ずこの当時の刀を「太刀」と呼称しています。 この後もしばらく「刀」という名称は登場しません。 一般的に「刀」と呼ばれている「打ち刀」が登場するのは、戦国時代からで、足軽による集団戦闘が戦の主体になってからです。 先述でわかると思いますが、太刀と打ち刀では太刀の方が起源は古く、もともと馬上で使用する太刀を、歩兵による陸上戦闘、つまり戦国時代の合戦に合わせて取り回しがよく重厚な造りに発展したのが打ち刀です。 ただし、戦国時代の刀とは、現代の一般的な人が想像するような美観的なものではなく、どちらかといえば鉈に近いような、「叩き切る」という戦法を主体にしたものだったようです。 模造刀や現代刀のように美術的要素の加わった刀は江戸時代から使われるようになり、あくまで武士の誇りとして装飾的な意味合いに近い物だったので、外見を重視したと考えられます。 それ以外にも重量の問題等、挙げればきりがありませんので、ここでは省きます。 つまり、一般的に「刀」と定義されるものは江戸時代以降の造りの打ち刀の場合が多く、脇差にしても外国では「ロング」と「ショート」で通っています。 また、刀は種類、時代、場所、環境、用途、職人など、さまざまな要素で形が左右されるので、一言に「刀」と言ってもあらゆるものが不特定すぎます。 さらに、「刀」とは単に片刃の長身の刃物を指す言葉であって、「日本刀」を指す言葉ではありません。実際中国やヨーロッパにも刀はあります。 そのため、刀の専門家(鍛冶職人など)はまず刀という呼び方はほとんどしません。 形が違えども、日本刀である以上刀、太刀、大太刀、脇差、小太刀、懐刀などのいずれかには当てはまりますので、それらの名称で呼ぶことが多いです。

回答No.4

外人はまず刀にいろんな種類があることを知らない場合が殆どです。単に大刀しか知らないから刀=大刀というだけの話です。よほどのマニアとか武道関係者でもない限り脇差なんて存在すら知らないでしょう。 私の実家が刀剣商を営んでおりましたので刀は割りと日常的な道具だったのですが、やはり刀といえば大刀、小刀は脇差、短刀は短刀と簡単に区分してましたね。厳密に言えば全部をひっくるめて刀なんですが。まあ文化として外人さんにきちんと言葉の意味を説明するのであれば刀はsword、その中にまた色々な区分があってまず長さで大刀小刀と分けられ、他にも時代区分や形によって太刀という刀もあり、他に短刀といったものもある、という感じで説明して差し上げればよろしいのでは。要するにその国の文化に密接していればそれだけ単語というものはいくつも派生するものであるということです。日本では駱駝は駱駝にすぎませんが、アラブに行けば生後何週間まではなんとかいう単語で表され、メスとオスで呼び方が違って性質でまた異なる呼び方が‥‥なんてことはざらですし。雨だって日本ではそれこそ百近い単語がありますよね。 専門職の人がまず「刀」といえば大刀を差すというのは単に扱う率が大刀のほうが多いからというだけの話なのです。まあ脇差と比較して大刀という場合もあるけどあまり聞きませんね。打刀という言い方もありますがそれは太刀に対しての言葉になりますので普通にはあまり使いません。ということで決してその外人さんは間違っているわけではないと思われます。

ardan
質問者

補足

丁寧なご回答ありがとうございます。 まず、外人さんは刀にいろんな種類があることを知らない場合がほとんど、という御回答ですが、私の経験では、よほどの素人でない限り、長いsword(=大)と短いsword(=脇差)があることくらいはほとんどの外人さんは知っています。 映画でも、浪人でない侍は二本指しして登場しますから、少なくとも刀に2種類はあることはすぐに気付くのではないでしょうか。 で、私がある鐔を売りに出していたとして、「その鐔はカタナ用のものか?」というような質問を良く受けます。(この場合のカタナとは、打刀の大の意味で外人さんは使っています。) カタナが1種類しかないと思っている外人さんならそういう質問はしないはずで、何種類かあることを知っているからこそ、そういう質問になるのだと思います。 そんな時の私の答えは、「日本人がカタナと言えば、single-edge sword の意味であり、特に大小の大のことを指すわけではありません。この鐔は大小の大用の鐔です。」という風な感じでした。 というわけで、suishinshiさんが薦めるような回答の仕方は、以前からしていたのですが、イマイチ確信が持てなかったので、今回gooに質問してみた次第です。 個人的には、1番さんと5番さんの御回答で、なんとなく分かりました。 どうも御助言、ありがとうございます。

noname#87090
noname#87090
回答No.3

リンクが間違っていたので付け直しておきます。 それではさようなら。 http://www.eonet.ne.jp/~sumihira/02tenjijyou/00tenjijyou/tenjijyou.html

noname#87090
noname#87090
回答No.2

ちょっと専門的なことみたいなので私の判断は避けますが、刀鍛冶の人のサイトを紹介しておきますので判断の参考にしてください。 http://www.eonet.ne.jp/~sumihira/00home/home.html 私は短刀であってもカタナにはちがいないように思いますが。 短いのは脇差とか短刀と言っているみたいにも見えます。

  • char2nd
  • ベストアンサー率34% (2685/7757)
回答No.1

 「大刀(たち)」はそりのない直刀のことで、奈良時代までならばこれを「刀」と呼んでいたようです。  本来は、片刃の刀剣類はすべて「刀」と呼ばれますが、打刀をそう呼ぶことも多いようです。大小の大はこちらを指します。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%88%80#.E5.BD.A2.E7.8A.B6.E3.81.AB.E3.82.88.E3.82.8B.E5.88.86.E9.A1.9E http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%93%E5%88%80

ardan
質問者

補足

さっそくの御回答ありがとうございます。 すみません、「大刀(ダイトウ)」を大小の大の刀の意味で使っていました。 本当はタチと読み、奈良時代までの直刀のことを指すとは知りませんでした。 要約すると、「カタナとは、厳密に言えば片刃のもの全般を言うが、慣習的に大小の大のことを指すことが多い」ということでしょうか? 刀剣専門家の方もそういう使い方をしているのでしょうか?

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