鉛筆デッサンをする目的は以下の為です。
1、オリジナル、自分だけの新しい形を造りだす。
2、対象を豊富な明暗で捉えて感情表現を豊かにする。
1、自分だけのオリジナルの新しい形を産み出すことに
絵の醍醐味、真髄がある。ピカソのキュビズムとはいかな
いまでも、少なからず画家と言われる人はこれをやってい
る。
オリジナルを造る目的は伝えたいメッセージの強調と個性
の訴えにある。見えたままを描いても、作者が伝えたいメ
ッセージは十分ではない。何かしら既存の形に手を加えな
ければ伝えきれていない感覚がおこる。
例えば走っている馬の絵を描こうとします。
走っている姿を写真で切り取って、それを参考に絵にしても
走っているリアルな絵は描けない。馬が走っているように
見えない。実際の足の運びではなく絵の中だけのディフォル
メした足の運びが必要となってくる。
描ければ結果として絵の個性も生まれる。
これは続けていけば、その内わかります。
理屈ではない世界なので、デッサンをくり返す事でしか、
答えは出せない。感覚の世界。デッサンをくり返す事で、
無意識にオリジナルな形を造りだして行く力を磨くことが
できる。左脳ではなく右脳(感覚)で造りだしていく世界。
因みにオリジナルの形を追求する前に、まず写実が出来てい
る事が前提にある。ある程度見たままデッサンできる事が前
提です。
2、明暗の調子が豊富な程、深い感情を表現する事につながる
明暗が一本調子、淡白であると、深い情感は表現できない。
シャドー(暗部)ハイライト(明部)がキチンと存在していて
尚且つ、中間のトーン(調子)が豊富であることが、豊かな
感情の表現へとつながる。
色彩は、このデッサンがキチンと出来ていないと色に置き換え
ることが難儀となる。色鉛筆でデッサンする前に普通の鉛筆で
デッサンがモノクロで出来るようになる事が必要。
まずはモノクロで表現できるようになってから色彩にいった方
が良い。
どう色彩をデッサンしてよいかわからない時は色彩理論を勉強
すると良い。本屋にいけばいろいろあります。自分にあったも
のを選ぶと良いです。
例えば、オレンジ色のニンジンを光のある所に置いてみて観察
してみる。光の最も強い所は、黄がかったオレンジに見える、
暗い所は赤味ががった暗いオレンジに見えるはず。
色彩は6原色、青→紫→赤→オレンジ→黄→緑→青→紫、、、、
と、それぞれの色が連続して関係性を作っている。
まずは対象の色がどんな色、色相にあるのか見極めることが
大事で、その一色を基準に影の色など展開していけば良い。
因みに、この最初の一色、対象の色が伝えたいメッセージの重要
なファクターとなる。
以上がデッサンの必要性で、これを達成する事で飽きの来ない
絵を造る事ができる。長い時間見続けることのできる普遍的な絵
を造ることができる。
もし今後、絵をつまらなく感じることがあれば、興味ある対象を
限定して描くことを勧めます。楽しく描くことも大切です。
焦らず楽しくやることです。
お礼
お返事ありがとうございます。 まずはモノクロで表現できることが基本なのですか。 それがあっての色彩表現なのですね。 絵が上手くなるのと鉛筆デッサンとどう繋がるのか不思議でしたが、続けていけばいずれ分かるとのことで、続けてみようと思いました。 実際、デッサンが苦痛に感じることがありましたが、 楽しむことも忘れないようにしようと思います。 ありがとうございました。