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起訴について
お世話になります。 某国会議員の秘書が政治資金規正法で逮捕されました。 昨日、勾留延長も決まったとのこと。 検察は十日後には起訴か不起訴かの判断を下さなければならなくなります。 一罪一逮捕の原則とかいうものがあるそうですが、小沢氏の秘書は政治資金規正法違反で逮捕されたわけですね。 が、ここにきて、マスコミ報道によると、秘書が談合に関わった疑いも浮上してきたとあります。 それが事実とした場合、検察は秘書を談合罪かなにかで再逮捕するのでしょうか? もし、例えば十分な裏付けが取れずにそれがなされなかったような場合は、秘書が起訴されるとしたら政治資金規正法違反のみで起訴されるということでしょうか? 詳しい方、ご教授ください。
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お話のように余罪が出てきた場合は、再逮捕し再勾留します。 そして取り調べて、起訴の有無を、当該(あらたな)罪責について調べていきます。 こういうのが延々と続くことによって、事実上身柄拘束が長引いていくわけです。 もちろん結果として、政治資金規正法のみ起訴、ということも十分ありえます。 それは再逮捕したとしても、です。つまり逮捕と起訴は別々に考えられるからです。 成立する要件が罪責によって別々なのです。
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まず間違いを指摘。 >検察は十日後には起訴か不起訴かの判断を下さなければならなくなります。 いいえ。起訴不起訴の判断をせずに処分保留という選択もあります。起訴しなければ釈放しなければならないだけでそのまま捜査を継続することはよくあります。 >一罪一逮捕の原則 ここでは関係ありません。一罪一逮捕一勾留の原則は、科刑上一罪を構成する個々の罪についてそれぞれ別々に逮捕勾留をすることはできないという原則であり、併合罪となる全く別個の犯罪での逮捕勾留とは何の関係もありません。 さて、結論から言えば、そんなものは捜査機関にしか分かりません、下手すれば捜査機関にすら分からないかもしれない、です。 逮捕するには逮捕できるだけの理由が必要ですから、少なくとも逮捕をできるだけの客観的な嫌疑(逮捕状を発付する裁判官を説得できる程度の嫌疑)がなければなりません。疑いがあっても不十分なら任意捜査で逮捕できるだけ根拠を探さないといけません。新聞でよく言う「容疑が固まったので逮捕」というのがそれです。逆に言えば、容疑が固まらない限り逮捕はしません。そこで、談合罪についてどの程度嫌疑があるのかと言えばその捜査情報は捜査機関にしか分かりません。もし現段階で嫌疑が十分でないなら、それがいつ十分になるかなど捜査機関にすら分からなくても不思議じゃありません。 そして談合罪の嫌疑が不十分とした場合に政治資金規正法違反で起訴するかどうかもまた分かりません。逮捕の嫌疑と有罪判決を得られるだけの疑いは程度が全然違うので、逮捕できても有罪を得られるだけの証拠が収集できなければ嫌疑不十分で不起訴にせざるを得ないからです。そこで現段階でどの程度の証拠が集まっているのかは捜査機関にしか分かりません。もし仮に現段階で十分な証拠が集まっていないとすればこの後で集まるかどうかなど捜査機関にすら分からなくても不思議ではありません。 建前論としては現段階で起訴していないのは起訴するにたる証拠がまた不十分だからなのですが、本音のところは(本当は違法な余罪取調べをして)余罪の逮捕に十分な嫌疑を固めているということかもしれません。しかし、いずれにしても逮捕の嫌疑すら不十分な談合罪がこの後どんな進展を見せるかなぞは神のみぞ知るです。 ちなみに余罪についての逮捕を再逮捕再勾留と言うのは法律的には大間違いです。余罪についての逮捕はあくまでも別の事件の逮捕であって法律上全く問題がないので特別な名前はありません。法律的には再逮捕とは「同じ被疑事実で」二度目以降の逮捕をする場合を言います(そしてそれは一定の限度で可能)。 あと、逮捕勾留に必要な要件は罪責とは関係ありません。そもそも罪責とは行為者の行為が刑事「実体法上」いかなる犯罪を構成していかなる刑罰を科し得るのかという話であって、逮捕勾留という刑事「手続」における一定の手続のための要件とは基本的に関係ありません(一定の犯罪について逮捕の要件が加重してある例はありますが、ほとんどの事件では当てはまりませんし、今回も関係ありません)。
お礼
詳しい説明をありがとうございました。 とても参考になりました。
お礼
おっしゃる流れ、よくわかります。 とても参考になりました。 ありがとうございました。