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赤い糸で結ばれた運命の相手の見つけ方
高校生のための科学アカデミーで聞いてのですが、男が着たシャツの脇の部分の臭いを、女性が嗅ぎ、それがいい臭いだと感じたらその人達は生物学的には赤い糸で結ばれた運命の相手らしいです。 大変素敵で面白い話なのですが、これって本当なのですか?また、どうやって証明したのでしょうか? どなたかご存知の方は教えてください。
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ここでいうある男女が「生物学的に運命の赤い糸で結ばれている」とは「その二人の子供が優れた免疫力を持ちうる」ということです。 一般には「白血球の血液型」とよく言われるのですが、私たちの細胞には個人個人で異なるたくさんのHLAという標識があります。このHLAは私たちの身体の免疫に関わっており、HLAの組み合わせが複雑であるほど免疫的には有利であると言われています。個人のHLAは、半分は父親、半分は母親に由来しているので父親と母親のHLAが似ていないほど、子供のHLAが複雑になり、免疫的に有利であることになります。 十数年前、スイスの研究者が行った実験です。二日間誰かが着たTシャツの匂いを被験者にかいでもらい、よい匂いだと思ったか、不快に思ったかを評価してもらいました。すると、被験者はHLAの似ている人が着たシャツの匂いは不快に感じ、逆にHLAの似ていない人のシャツの匂いは不快に感じなかったという傾向が見られました。このことから、「人は、匂いから本能的に優れた免疫力を持つ子孫を残せるようなパートナーを選びうる」という可能性が示唆されたわけです。 それ以降にも、同じような結論を導き出すようないくつかの研究がなされています。免疫という一面しか考察されていない結果ですのであくまで参考程度です。実際のカップルを調べてみると、別に似ていない人を選んでいる傾向は見られなかったというような研究結果もあります。(だから離婚する人が多いのでしょうか?) ちなみに動物がカップルになるときは匂いが重要なファクターであることはよく知られていますね。
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Jagar39です。返答が遅くなりました。 似たような話をこのカテゴリーの他でも回答していたのですが、 >ところで、この「非常に頭が良くなる」遺伝子について少し疑問があるのですが。 >僕の高校の生物の先生は「頭の良し悪しは、生物学的には、遺伝子によるものではなく本人の努力次第だ。」と言っていたのですが、これは間違えですか? 生物学的には必ずしも正しいとは思えませんが、でも高校の先生としてはそう言うしかないと思います。頭の良し悪しは遺伝で決まる、とは言えないでしょうよ。 実際の話、高校レベルの勉強で遺伝だから勉強ができない、と言い訳するわけにはいかないとは思います。 まあ、努力次第といっても、どのくらい根気強く努力できるかといった性格的なものにも遺伝は影響しているでしょうけど。 性格や「頭が良い」とか「優秀」などと漠然とした言い方をしてますが、これらに遺伝が何らかの影響があることは認めない人はあまりいないと思います。 でも、例えば「頭が良い遺伝子」という単一の遺伝子があるわけではないのですよ。 頭が良いと一口に言っても、記憶力が良いとか連想力が強いとか直感力が鋭いとか、数え切れないくらいの要素があって、それら1つ1つについて複数の遺伝子が関与していると考えるのが自然でしょう。 野球が上手いと一口に言っても、動体視力が良いとか筋力が強いとか予測能力が高いとかバランス感覚に優れているとか、これも数え切れないほどの要素があって、やっぱりそれら1つ1つに複数の遺伝子が関与しているのでしょう。 そしてそれらの遺伝子を持っていても、訓練しなければ開花することもないわけで。 そうやって考えると、ある人が持っている遺伝子が全て「スカ」なわけはないと思いませんか?そんな確率は全て「ピカイチ」の遺伝子を持っている人と同じくらい希少な存在です。 多少は持っている「良い遺伝子」の数に多い少ないはあるでしょうけど、努力しない天才よりは努力した凡才の方が絶対に良い成果を残せるでしょう。たま~に飛び抜けて優秀なのがいることは事実だと思いますが。 私達は全て生物の進化の歴史をここまで勝ち残ってきた勝者なわけですから(今ここで生きていること自体がその証拠でしょう)、たまたま親から受け継いだ遺伝子セットに多少の違いはあっても、努力すればそれなりの成果は得ることができるはずです。 という意味で、「遺伝子ではない。努力だ。」と高校の先生は言ったのでしょうし、私もそう思います。
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ご回答有難うございました。 そうですよね、一口に「頭がいい」といっても色々種類がありますよね。 でも、やっぱりそれらが発現するのにも遺伝子が関わっているんですね。 勉強になりました。 何度も質問してしまい、すみませんでした。本当に有難うございました。
No.4のJagar39です。 >遺伝的に近いもの同士の子供だからこういうことが起こるのですか? そのとおりです。 要するに、近縁者同士だと有利な遺伝子も不利な遺伝子も関係なく、「同じ遺伝子」が集合しやすくなるわけです。 例えば、貴方がAという遺伝子を持っていたとすると、それは両親のどちらかから受け継いだ遺伝子ですから、貴方の兄弟が同じAという遺伝子を持つ確率は、単純計算で1/2になります。父親または母親が同じA遺伝子を持つ確率もやはり1/2です。 言い方を変えれば、貴方の兄弟は確率的には全遺伝子の内、半分は同じ遺伝子を持っていることになります。 全ての人は、平均すると7つは「致死的な遺伝子」を持っていると言われています。これらは優性の対立遺伝子があるために発現はされず、ほとんどの人は遺伝病で死なずに済んでいるわけです。つまり、Aaのような形になっているわけです。 でも、貴方がAaの形になっているとすると、血縁関係にない遺伝的に遠い人のほとんどはAAであったとしても、貴方の兄弟もしくは姉妹は1/2の確率でAaなわけです。ということは、兄弟同士で子供を作ると、単純計算で1/4の確率でaaの子ができてしまい、その子は「致死的遺伝子」が発現してしまいます。 このaという遺伝子は、人類全体で見ると非常に珍しい遺伝子であったりするわけですが、どれだけ珍しくても、貴方がそれを持っている以上は、貴方の近縁者も持っている可能性が高いわけです。 なので、近縁者同士の子供は、その遺伝子が集合しやすくなるわけです。 これは「不利な遺伝子」の例ですが、「有利な遺伝子」であっても基本的には同じ考え方です。有利でも不利でも、近縁者同士の子供には、同じ遺伝子が集合しやすい、ということです。 というわけで、近親交配には不利な点と有利な点が両方あるわけです。 自然界では、不利な点の影響が大きすぎて有利な点が総合的には有利でなくなるので、多くの動物ではインセストタブーは社会構造の中にしっかりと組み込まれています。「鉄則」というわけでもなく、人類でも他の動物でも、近親交配を前提にした社会というのも存在はするのですが。 ですが家畜では、人為的に不利な遺伝子が発現した個体を排除して有利な遺伝子が発現した個体だけを選抜することによって、近親交配の不利な点を軽減することが可能です。また、効率的に家畜の能力を向上させるためには「同じ遺伝子群を集合させる」ことが不可欠なため、親子交配などの近親交配も珍しくありません。 近親交配を繰り返して近交係数を上げていけば、「とてつもなく優秀」な個体も産み出せる可能性もある替わりに、爆弾を抱えることにもなるわけです。 なので有性生殖をする生物全体としては、遺伝的に遠い個体を交配相手に選んで、遺伝的多様性を確保する方向に進化したものが、最終的には優勢というわけですね。
お礼
ご回答有難うございました。返事が遅くなってすみません。 近縁者同士の交配だと、「非常に頭の良くなる」遺伝子も、「生存に不利になる」遺伝子も子供に受け継がれやすくなるのですね。 ところで、この「非常に頭が良くなる」遺伝子について少し疑問があるのですが。 僕の高校の生物の先生は「頭の良し悪しは、生物学的には、遺伝子によるものではなく本人の努力次第だ。」と言っていたのですが、これは間違えですか? 以前、最近の一般人の無能さを嘆いたアメリカ人の学者が、精子をある女性に提供して頭の良い子供を作った、というテレビ番組を見ました。この時に先程の先生の話を思い出し、少し違和感を覚えたのです。実際、その子供はオックスフォード大学を卒業したそうです。 もしよろしければ教えてください。
- bullfrog
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女性が男性のシャツの匂いをどう感じるのかについて、所さんの目がテン!が実験したものがあります。 http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/08/10/1019.html 他の方も指摘されているとおり、遺伝的に似ている人のにおいを臭いと感じるようです。 動物がどうやってパートナーを選ぶのかということは大変興味深いトピックですよね。遺伝的に選ぶべきではない相手の匂いを臭いと感じる仕組みがあるというのは、面白い仕掛けだと思います。 もちろん人間の場合はもっともっとたくさんの要素があってパートナーを選ぶわけでしょうけれど。
お礼
ご回答有難うございます。 僕も臭いでパートナーを見つけるのは大変面白いことだと思います。 また、「赤い糸で結ばれた運命の相手」の見つけ方が発見されたことが、とても印象に残っていて、今回のように質問させていただきました。 所さんの番組の実験、とても面白かったです。
>赤い糸で結ばれた運命の相手 まあこれは高校生相手に興味を惹かせるための修飾でしょう。 この話の根拠は、前の回答にもありますが、男女共に遺伝的に遠い人ほど、その臭いを好ましく感じる傾向がある、ということです。 そして遺伝的に遠い相手ほど、子孫に遺伝病のような瑕疵が出ることが少なく、遺伝的な多様性も確保されるため、子々孫々栄える可能性が高い、すなわち「繁殖の相手として好ましい」というわけです。 こうやって書いてしまうと身も蓋もない話なのですが、「運命の赤い糸」とは上手い言い方ですね。素敵で面白い言い方だと思います。 なお、HLAというのは免疫に深く関与していますが、「免疫力」がHLAによって規定されているというのは誤解です。そもそも、医学や獣医学系では「免疫力」などという漠然とした言葉は使いませんし。 HLAは、免疫的な「個人の標識」のようなものです。これが遠いほど遺伝的に遠い、これが一致すれば遺伝的にはごく近縁、と推察することはできますが(でもHLAだけで遺伝的な距離が決まるわけではもちろんありません)。 近縁者同士が配偶すると、遺伝病などの「極めて不利な遺伝子」が表に現れやすくなります。もちろん非常に頭が良いなどの「極めて優秀な遺伝子」も表に現れやすくなるのですが、生物は優秀な子孫を残す可能性よりも、致命的な子孫を残してしまうリスクを重視したわけです。 もちろん人間はもちろん他の動物だって臭いだけで繁殖相手を決めているわけはなく(他の動物もそれぞれの社会で暮らしている「社会性動物」ですし)、様々なパラメータを比較検討して決めているわけです(ほとんどの動物では決定権はメスにある)。 それは決して「優秀な遺伝子」という単純な価値観で決まるものではありません。 この「遺伝的に遠い相手を好む」というのも、「優秀さ」より遺伝的な距離を優先している例ですし、優秀なオスより自分と子供の面倒を誠実に見てくれるオスの方が、結果的に子供の生存率が高い→戦略として有利、という場合もあったでしょう。 あらゆる生物は自分の遺伝子を残すため(現在では「種の繁栄のため」ではないとされています)、様々な戦略を立てて繁殖の相手を選んでいるわけです。 「遺伝的に遠い相手を好む」というのも、つまりそういう遺伝子があって、その遺伝子の働きによって好む相手と好まない相手を決めさせられているわけですが、まあそういう身も蓋もない話を高校生に話すには、「運命の赤い糸」という表現は上手い、と思います。
お礼
ご回答有難うございます。 近縁者同士の子供には色々不利なことが起こるのは知っていましたが、優秀な遺伝子が表に現れやすくなるとは知りませんでした。 でも、遺伝的に近いもの同士の子供だからこういうことが起こるのですか? よかったら教えてください。
- GOOD-Fr
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「アンアン」がなにを根拠にそんなデマを流しているのかはわかりませんが、生物学では「遺伝的に近いものは選択肢からはずす」というのは常識です。近親相姦にならなくても、遺伝子の多様性が失われるため生物として弱い種になってしまいますし、もちろん、遺伝的な欠陥が現れることも多いですし。つまり、女子高生が父親のニオイを嫌うのは、生物学的に正しいわけです。子供を作る能力が身体に備わってきた時期に遺伝的に近い異性を遠ざけるのは、当然です。「お父さんがクサイ」からではありません。 > 大変素敵で面白い話 そうですか?まったく賛成できません。 ニオイは遺伝子が関係していますから、人間を「犬や猫と同レベルの生物」と考えれば「ニオイで運命の人が見つかる」というのは、間違いとはいいませんが、人間は「社会的生物」である、とされていますから、「ニオイがいいけど、仕事に就く気もなくブラブラしていて、女性に金をたかってはパチンコに行く」ような人を選んでしまうほど、愚かだとは思えませんね。「本能のままに生きて生殖欲を満たしている」女性にとっては、いい言い訳だと思いますけど。いわく、「ニオイがよかったから、行為に及んだ。生物なんだからしかたない」と。
お礼
ご回答有難うございました。 女子高生が父親の臭いを嫌うのには生物学では正しいんですね。 一つ勉強になりました。
- chirobu-
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父親と似た匂いに惹かれるそうです。そして、その匂いには女性の生理を安定させる働きがあるそうなので、生理不順の方は嗅いでみるといいそうですYO。(雑誌“アンアン”参照)
お礼
ご回答有難うございました。 女性週刊誌って色々な事が載っているんですね。
お礼
ご回答有難うございます。 「運命の赤い糸」がHLAの事だとは驚きです。そうすると「赤い糸で結ばれた運命の相手」とは「遺伝的に一番遠いHLAの人」ということになりますね。やっぱり見つけるのは大変ですね。 たとえ見付けられたとしても離婚するかもしれませんしね。 とても勉強になりました。