ガソリンエンジンへのEGRの意味
最近のマツダのSKYACTIV-GやFIT3、トヨタの新しいヴィッツなどはEGRをCooledEGRを入れてます。実はこのEGRの意味がよくわからない事に気が付きました。
ディーゼルのEGRは明確で、新気を吸うと酸素が多すぎてNOXが発生するので一度燃えた酸素レスな空気で置き換えちゃえっというやつです。そしてターボで空気を過剰に詰め込んでカサ(=分子数)を増やすことで分子一つ当たりの運動エネルギーエネルギーを減らす(つまり燃焼最高温度を下げる:そもそも高温にならなければNOXは発生しない)事も重要で、これらがないとディーゼルは排ガス処理が成り立ちません。
しかしガソリンエンジンのEGRというのはよくわかりません。
1.これはどういう目的で入れているのでしょうか?
EGRで空気のカサ(=分子数)を増やして燃焼最高温度を下げる(そしてNOX発生そのものを抑制する)、さらにEGRは一度燃えた酸素レスな空気だからNOX発生に寄与しない、という本来の目的で入れているのでしょうか?
それとも混合気のカサを増やして実効圧縮比を高める目的でしょうか?
あるいは新気を吸うとスロットルロスがあるので低負荷の時は必要以上の空気は排ガスで置き換えてしまえば吸気抵抗が減るというような意味合いでしょうか?
2.しかしEGRで空気を増やしすぎるとリーンになってしまって着火しないのではないでしょうか?かつての三菱GDIの前のリーンバーンはガソリンの濃淡のしま模様で成層燃焼をもくろんでいたそうですが、最近のエンジンは成層燃焼で燃焼部分だけ燃料をストイキ近くまで濃くしているのでしょうか?
3.そもそも筒内直噴エンジンで燃料噴射量で出力をコントロールするのなら、そしてそこにEGRで空気を増やしていいのならディーゼルと同じだからスロットルなんかいらないのではないでしょうか?
4.1.で「あるいは新気を吸うとスロットルロスがあるので低負荷の時は必要以上の空気は排ガスで置き換えてしまえば吸気抵抗が減る」というような意味合いであれば、そんなことができるのならやはりスロットルなんかいらないのでは?
最近のガソリンエンジンってひょっとしてスロットルバルブはない?
EGRっていろんな目的で入れていますが、例えば暖機運転時に暖かい排ガスを再導入して暖機を早めるためのEGRは今回の議論には多分関係ないので除外していいと思います。