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オバマ氏の演説に著作権はどうなっていますか
オバマ氏の大統領選の演説や大統領就任式の演説のCD等が売り出されると聞いていますが、この演説には著作権はないのでしょうか? それとも著作権料を払ってCDは売り出されているのでしょうか?
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おっしゃるとおり、著作権法第40条第1項のただし書きは、『オバマ演説集』のような同一人の演説を集めた物に適用されます。したがって、このような場合には、権利制限の対象とはならず、著作権者の許諾が必要ということになります。(この点については、加戸守行『著作権法逐条講義』が『池田勇人演説集』という例をあげて許諾が必要と述べており、中山信弘『著作権法』もこの解釈に従っています。) したがって、日本国内では許諾が必要ということになるのですが、米国では事情が異なります。 米国著作権法第105条は、「本編に基づく著作権による保護は、合衆国政府の著作物には及ばない」としており、大統領としてのオバマ氏の演説についても、著作権の保護対象とはならないと考えられます。 ベルヌ条約により、本国で保護範囲から外れていても、同盟国で保護されることにはなる(=日本では許諾が必要となる)のですが、この場合に(特にその国の政府が)本国で保護されていないにもかかわらず、他国で実際に著作権を主張するかどうかという問題を考えたとき、その可能性は著しく小さいと言わざるを得ないでしょう。 また、候補者であった際の選挙演説については演説集にする場合にも許諾が必要と考えられますが、これに対しても、著作権の主張を行わないことが慣行となっているのかもしれません。許諾の手続きを求めるよりも、黙認した方が利益が大きいという判断ではないでしょうか。(ここは推測ですが) なお、著作権者の許諾は、必ずしも著作権使用料を伴うものではありません。無償の許諾も一般的に行われています。
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- arashi1190
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No.2です。 「同一の著作者のものを編集して利用する場合」というのは、たとえば、ある人の演説(一つの演説に限らず)の中である人を批判した言葉を集めたり、失言となるような言葉を集めたりするようなことを想定していると思われます。 大統領就任演説であれば、一部をカットすることはあると思いますが、ほぼ全文を採用するのではないかと推測できますので「同一の著作者のものを編集して利用する場合」には該当しないと思います。
補足
No.4さんの回答のとおりです。
- arashi1190
- ベストアンサー率41% (265/634)
日本の著作権法では「口述権」がありますが、第40条第1項で 「公開して行われた政治上の演説又は陳述及び裁判手続(行政庁の行う審判その他裁判に準ずる手続を含む。第四十二条第一項において同じ。)における公開の陳述は、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。」 とされています。 国際条約に加入している国どうしであれば自国の法律を適用することになると思いますので、著作権料は必要無いでしょう。 そもそも、大統領の就任演説はアメリカ及びオバマの考えを全世界にアピールするためのものです。 本人が労せずに世界中で発売してくれることはむしろ歓迎すべきことだと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 ただ前半部ですが、著作権法第6条で「著作物は、次の各号のいずれかに該当するものに限り、この法律による保護を受ける。3 前2号に掲げるもののほか、条約によりわが国が保護の義務を負う著作物」とありますので、米国の著作物も日本の著作権法の保護をうけることになります。また第40条第1項にありますように、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、利用することができる。とありますので、同一の著作者のオバマ氏のみの演説は著作権が制限されないので、著作権が働き許諾なくして利用は不可と思われるのですが。これだと著作権料は必要と反対の結論になるのですが。
- mat983
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直接の回答ではありませんが、 アメリカ大統領には肖像権がないと評論家が解説していました。 オバマ氏の顔写真が入った時計などのグッズは本人の 許可が不要で、1円も入りません。 顔写真がフリーなのに声・演説に著作権があるとは思えません。 CDも同じことではないかと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 公人については、公的生活領域での活動が多いため肖像権はほとんどないようです。肖像権と著作権では著作権の方が強いと思いますので、肖像権はなくても著作権は生ずると思いますが。
お礼
ありがとうございます。 これで良くわかりました。