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ハンセン病患者の強制隔離について
明治時代末期に行われたハンセン病患者の強制隔離は、なぜ問題視されるのでしょうか!? (確かに、隔離された患者に対する療養所内での監視体制・人権を侵害するような扱いには問題があったかもしれません。しかし今は隔離が行われた事に対してのみ考えていただきたいです。) 戦時中の栄養状態では、ハンセン病は確かに感染してしまうことがあり、医療が十分に発達していなかったため特効薬もありませんでした。 そのような状況で患者の強制隔離が行われたことに、どのような問題があったと言えるでしょうか? 私は、感染を防ぐためには隔離はやむを得なかったのではないかと思ったりもします。 強制隔離自体にあった問題点について教えてください。
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現代の基準で考えた、「人権問題」だと思います。 隔離の理由は多分ですが、 医療の未発達 民間人の認識力の不足 トンデモな流言飛語 に因ったと思います。 ハンセン氏病は、戦前「業病」と呼ばれて、まるで前世の悪い行いの償いのせいで罹ったと考えられていました。全く根拠も何も無い、無知甚だしい考えですが、当時は信じられていたそうです。おまけに、遺伝体質があるとされていたんです。まるで、中世の魔女狩りの印象ですね。 子供の頃、祖母の一番上の姉から聞いた話ですが、祖母が子供の頃、近隣に裕福なハンセン氏病家系と信じられていた家族がいたそうです。そこの長男に結婚の話が出た時、大騒ぎになったとか。結局、貧しいけど健康で実直な近隣の女性がお嫁に来ました。「血を薄めるため。」という理由だったそうです。隔離とは言えないかも知れないけど、社会の偏見やまるで生贄みたいな結婚で、その女性は幸せだったのかと子供だった私は疑問でした。 以前、インドを旅行した事があります。ハンセン氏病の人が、路上に住んでいるんですよ。物乞いしながら。「カルカッタ」というフランス映画がありますが、もし、出来たら見ると色々な事が感じられて解るかもと思います。官吏だった人が発病して、聖書時代を舞台にした映画「ベン・ハー」の中に出てくる「ライの谷」のような所に送られます。その人の意見が聞けます。お役に立てるといいのですが。
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- kabo-cha
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私も質問者様と同じく、隔離自体に問題はない、というかやむをえないと思います。 明治時代当時はハンセン病患者の隔離は医学的に意味があると考えられていたはずです。同じ頃にはチフス・スペイン風邪などの感染症大流行を経験しているため、感染病自体に慎重になることも理解できます。つまり現在の赤痢などと同じく「やむをえない」と思います。 ただし太平洋戦争以前においても隔離政策の有効性が次第に薄れ、諸外国では隔離をしても陰性になれば開放したり、隔離をせずに療養することが行われてきました。そして戦後の比較的早い時期には、ハンセン病は感染力が非常に小さいことが明らかになり、隔離する合理的意味が消滅したので、それ以降の隔離は問題でしょう。 また、隔離の実態については様々な問題があったことは事実です。そもそも強制隔離と称しながら、その目的は浮浪患者の「取り締まり」であり、裕福な患者は隔離しなかったという現状があります。また取り締まりが目的ですから、患者治療の努力があったかはかなり疑わしく、施設の所長も医者ではなく警察関係者だったりしました。もちろん隔離後は強制堕胎・罪人同様の収監などの著しい人権侵害もありました。 話は変わりますが、軍事施設のみを対象にして一人の民間人も殺傷しない空襲は国際法的に合法ですが(つまり一般論的に言えば空襲は必ずしも悪だとは言えない)、日本人に空襲一般の是否を聞けばおそらく空襲は絶対的に悪だと答えることでしょう。ハンセン病の強制隔離政策も、抽象的に言えば問題なくとも、現実的には大問題ということです。
お礼
私と同じように、隔離自体に問題はなく意味もあったという考えの方もいらっしゃるのですね。 でも、隔離の”本当の”目的や施設内での患者に対する扱いには大いに問題がありますね。 とても参考になりました。ありがとうございました。
お礼
色々と考える指標となりそうな映画を紹介していただき、ありがとうございます。 とても参考になりました。 今の社会で特効薬の開発されていない感染症「エイズ」を例に考えてみたら、政府が啓発運動を進めたりして対策をとってます。 それから考えると、確かに強制隔離は人権を無視したやり方だなと納得できます。 ありがとうございました。