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米自動車ビッグ3の経営悪化
米国自動車大手ビッグ3について 緊急融資によって、年越しはできるようですが、やはり取りあえずの延命策ということに変わりはないようです。 さて、そもそも。 米国の自動車大手ビッグ3は、どうしてこんなに急激に経営が悪化したのでしょうか? リーマンの破綻は、サブプライムがらみで、まだ分かるような気もするのですが、ビッグ3は基本的にそういうことが原因ではないですよね? 需要が落ち込んだといっても、まだ今年の後半に入ってのことだと思います。 いろんなサイトや、評論家の話を聞いても、いまひとつ納得できる回答が得られていません。
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簡単に言えば収益を上げてきていなかったんですよね、単純に。 特にGMですよね、フォードは融資なくても何とか行けそうと言ってますから。 で、議会でも指摘されてましたが、06年度「GM」も「TOYOTA」も世界で936万台販売しているんです。 で、「TOYOTA」は180億ドルの黒字、「GM」は300億ドルの赤字です(苦笑) 原価構成の非効率と、組合を通じた社員への高給支払(OBの医療費負担など)、販売台数を確保するための税制優遇キャンペーンでの費用負担(収益吐き出しのかぶりですね)など、とにかく収益度外視経営のツケですね。 >ビッグ3は基本的にそういうことが原因ではないですよね? そういう状況で資金繰りが悪化したんでTHE ENDですね?! まぁザックリそんなとこなんですが、今回の救済問題の扱われ方には色々あって、単純に大きな企業の経営行き詰まりとは性質が異なるんです。 つまり、そもそも上記経営状況でナゼ資金繰りが回っていたか? (普通の会社であれば資金調達できませんね?!) 今回もなぜ救済・破産という判断がここまで長引いているか? (シティバンクのように救済以外あり得ない場合はサッと片付けます) 実は米国自動車産業の組合(UAW)は民主党の票田なんですね! 約500万票と言われています。来年20日に発足するオバマ政権(民主党政権)にとってこの票田を喪失するには痛手も痛手なんですね? 廃案に持ち込んだのも共和党です。でも共和党(ブッシュ)も「破産させることで世界経済に混乱を起こすことは出来ない。あまりに無責任」とつなぎ融資を決めました。 つまり、共和党はゆっくり国民の納得を得ながら反共和党を緩和し支持政党を考え直してほしい、民主党は維持したい、といった極めて米国内の政治的な綱引きにしか見えませんね?! いずれにせよ、3月までに納得し得るリストラをしない限り破産法適用申請なワケで、つまり事実上は破産(破綻)しているワケです(苦笑) 結果的には再編を余儀なくされるでしょうね、なぜならTOYOTAはじめ優秀な製品開発(市場投入)したところで消費者が購入してくれなきゃムリですから!企業評価は高まっても消費者が安心して買えないって経済状況が長引けば難しいですよね?! 米国の経済学者の中に「不景気という表現は間違っている、今回の出来事は今までの不景気のようにのちに回復するというものではない、経済構造のパラダイムシフトが始まったんだ」という何とも恐ろしい提言をしている方もいます。実は私もこの意見と一緒ですね。 余談も含め長くなりましたが(苦笑)納得いただけたら幸いです。
お礼
詳細な解説、本当にありがとうございます。 読後、思わず、うーんと唸りました。 なるほど! 目からウロコが落ちた思いとはこのこと。 今後とも、ご教授いただきますようお願いします。