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酸化・還元と、酸性・アルカリ性の違いについて

よく酸性になることと、酸化することは違うと聞きますが、今ひとつどう違うのかがよくわかりません。 酸化するとは「酸素を取り込む」「水素を奪われる」「電子を奪われる」などと表記されております。 それに対し酸性になるとは(水溶液において)水素イオン濃度指数が7未満の値になることと把握しております。 H+にくらべ相対的にOH-の電子が多い状態(アルカリ性)の状態からOH-の電子が相対的にH+より少なくなると酸性状態になるのだと理解しています。 結果、酸性になる=OH-の電子が奪われる=酸化と全てイコールでつながってしまう気がするのは、何か勘違いしているんでしょうか? どなたかアドバイスお願いいたします。

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回答No.3

勘違いしてます。 まず簡単な酸化のほうから説明します。 1.0 酸化 酸化とは、対象とする物質が電子を失う化学反応のこと。 具体的には、物質に酸素が化合する反応、あるいは、 物質が水素を奪われる反応などである。 酸化とは、問題としている 原子が電子を失う事と覚えてください。 2H2+O2 -> 2H2O では, 水素分子(原子も)はもともと電子をもっていたが、 それが反応によって酸素の原子にもっていかれた。 したがって水素が電子を失ったので、水素が酸化されました。 またこの反応を酸素について考えると、酸素分子は電子を得たので 還元されたとみることができます。 2.0 酸性 アルカリ性(塩基性) 酸性とアルカリ性には、代表的な二つの定義があります。 より本質的なのは Lewis の定義 ですのでそちらで理解してください。 酸-塩基 の定義 Lowry-Bronstedの定義: 酸とは,プロトン(水素イオン)を与える物質であり ,塩基とはプロトンを受け取る物質である。 Lewis の定義 : 酸は電子対受容体であり,塩基は電子対供与体である 補足説明 電子対との概念が重要になります。 CH4 メタンでは、 それぞれのHと Cの一本の結合の手は、 電子を二個共有して結合しています。 この二個の電子を電子対と言います。 さて HCl などではこの Clが電子を引き付ける能力が高いので、 HCLを水に溶かせると H+ , Cl- になります。 この状態は考えようによっては、 電子対が H+にはなく、 Cl-には電子対があります。 よってH+は今電子対がないので、電子対を受容する事ができます。 よって酸です。 逆に Cl-はアルカリです。 しかし Cl-はこの状態で安定度が高いので 電子対の供与能力が低く結果として H CL は 酸性になります。 下にこの関係をまとめましたので理解してください 酸と塩基の強さの関係 強い酸 : 強い電子対受容体と弱い電子対供与体の結合体 例 ; H2SO4 ===== H+ ,,,,,,,,,,,,, + ,,,,,,,,,,,,,,, HSO4- H-Cl ===== H+ ,,,,,,,,,,,,,, + ,,,,,,,,,,,,, Cl- 強い酸 強い電子対受容体 弱い電子対供与体 弱い酸 : 強い電子対受容体と強い電子対供与体の結合体 例 ; H-OH ===== H+ ,,,,,,,,,,,,,,,,, + ,,,,,,,,,,,,,,,, OH- 弱い酸 強い電子対受容体 強い電子対供与体 したがって,酸の強さは,対応する塩基の強さによります。 3.0 まとめ説明 酸化とは、変化を言います。つまり電子を奪われる変化を言います。 酸性とは、状態を言います。 電子対を受け入れられる状態を言います。 したがってこの観点でも全くことなります。 ただし、何かの反応がありその反応が酸化反応で あってその結果としてできた物が 酸性になることは勿論よくあります。 ご質問者の、考えているのはこのような反応であると思います。 電子対という概念をしっかり頭に入れてください。 化学が得意になると思います。 かんばってください。

deep358
質問者

お礼

ありがとうございます。 どうやら完全に勘違い(混乱)をしていたようです。 反応の概念と、状態の概念をかなり混同していました。 それがよくわかりました。 電子対の概念についてはまったく頭が回っておりませんでしたので、しっかり勉強してより深い理解を求めたいと思います。 貴重なアドバイスを頂きましてありがとうございました。

その他の回答 (3)

回答No.4

>酸化するとは「酸素を取り込む」「水素を奪われる」「電子を奪われる」などと表記されております。 「酸素を取り込む」「水素を奪われる」の酸素、水素とは酸化物イオンや水素イオンではありません。 酸素原子や水素原子と考えるか電子と合わせて考えた方がいいです。 水素イオンと電子を奪われた場合、総合すると水素原子を奪われたことになるので酸化されたことになります。 >酸性になる=OH-の電子が奪われる=酸化 アルカリ性の液に酸を加えて酸性にした場合、 OH^- + H^+ → H2O H2O + H^+ → H3O^+ この反応には電子の授受も酸素原子、水素原子の移動もありません。 したがって酸化還元にはなりません。 二酸化マンガンに塩酸を加えて塩素が発生する反応の場合 MnO2 + 4H^+ + 2e^- → Mn^2+ + 2H2O 2Cl^- → Cl2 + 2e^- (MnO2 + 4HCl → MnCl2 + 2H2O + Cl2) 1つ目の式は電子を受け取っているので還元、2つ目の式は電子を奪われているので酸化になります。 酸化還元は電子の授受や各原子の酸化数を考えれば簡単に分かります。 ただ酸化数に関しては覚えないといけない部分も多いのでここでの説明は省きます。

deep358
質問者

お礼

酸化還元の授受が行われなくても、アルカリ性の水溶液が酸性に変化する場合もあるんですね。 電子の授受と原子の酸化数についても、ゆっくりと参考書片手に頭の中を整理していきます。

  • tonsaku
  • ベストアンサー率35% (21/59)
回答No.2

酸化還元反応と酸性・アルカリ性は直接関係はありません。 たとえば、水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ性)に塩酸(酸性)を加えてPH<7にした場合、酸性にはなっていますが、酸化還元反応は起こっていません。 ここで起こっているのはH+とOH-のやり取りであり、中和反応といいます。 高校化学からは、酸性アルカリ性という言葉は使わなくなります。 なぜなら、質問文にもあるように、この言葉は「水溶液」という限定された場合でしか使えないのです。 ところが上で説明した中和反応は、固体や気体でも起こるのです。 そのため、中和反応においてH+を与える方を「酸」、H+を受け取る(≒OH-を与える)方を「塩基(えんき)」と呼ぶことになります。 酸は酸性に、塩基はアルカリ性に対応します。 ここで、結局H+が奪われているじゃないかと思われるかもしれませんが、この「酸化=水素を奪われる」というのは厳密には正しくありません。 また「OH-の電子が奪われる」という考え方も正しくありません。 厳密な定義を教えたいのですが、少し難しすぎるので、今はやめておきます。高校化学をある程度(価電子とか結合の種類とか)学習していないと理解できない可能性が高いです。 高校化学では世界がぐっと広がるので、習うのを楽しみに待っていただければ、と思います。 とりあえず今は、酸化還元と中和は全く別の反応だよ、ということでお願いします。

deep358
質問者

お礼

酸性・アルカリ性=酸・塩基のことなんですね。 調べてる時に酸塩基反応とかありましたので、気にはなってたんですが・・・。 やはり詳しく理解したい場合価電子や結合の種類について知識が必要なんですね!! 少し興味があるので、参考書などを基に勉強を進めてみます。 本当にありがとうございました。

  • gon2taro
  • ベストアンサー率43% (43/98)
回答No.1

きちんと説明しようとすると、2時間くらい余裕で講義ができてしまいますが・・・ とりあえず、 >酸性になる=OH-の電子が奪われる これは完全に勘違いでしょう。 液性に電子の動きは関係ありません。 OH-とH+の濃度の積が常に一定になるのはご存知ですよね。 この中でどっちが優位にあるかが酸性と塩基性の違いです。 一方、酸化・還元は電子の受け渡しの方向性の概念です。 あげるほうが酸化、もらうほうが還元です。 価数の概念を知っていると分かり易いと思いますので、 勉強してみましょう。

deep358
質問者

お礼

ありがとうございます。 OH+とH-の優位性ということと、電子の受け渡しの方向性ということの概念をきちんと整理して考えないといけないですね。 頭の中で混乱しちゃってましたけど、考えていく方向性が見えました。ありがとうございます。