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高校数学教育の不思議(なぜ文系はIIICをやらないか?)
カテに悩みましたが、数学についてなのでこちらに来ました。 高校までは何も感じませんでしたが、よく考えるとなんでないのでしょうか? 私は国立だったので、現代文も漢文も古文もやりました。もちろん文系に比べれば入試におけるウェイトも軽かったし、問題も簡単だったとは思いますが、やっている内容は同じだったはずです。が、なぜか数学については内容が明らかに区別されています。これはおかしいのではないでしょうか? たぶん一番多い回答が、文系には必要ないから…だと思うんですが、経済学を見てみれば数IIICの知識を必要とするような微積や微分方程式や行列演算が出てきます(正直行列演算が出てくるところは見てませんが、出てくるらしいです)。このように、必要とされる学部があるはずなのになぜIIICをやらないのでしょうか? 文系には必要ないから… という理由なら、正直古文の方が必要ないと思います(漢文は個人的に好きなので…)。 入試で出題範囲にするかしないかはともかく、高校の指導要領には入れておくべきなんじゃないでしょうか?ご回答をお待ちしております。
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>私は国立だったので、現代文も漢文も古文もやりました。 高校が国立であることと、これらの科目をやることとがどう関連するのか、よくわかりません。 >高校の指導要領には入れておくべきなんじゃないでしょうか? 指導要領には当然はいっていますが。 というようなツッコミは置いておいて。 高校で必修とされる科目は、指導要領の改訂のたびに少なくなってきて、選択科目が増えています。現行の指導要領では、国語では「国語表現I」及び「国語総合」のうちから1科目、数学では「数学基礎」及び「数学I」のうちから1科目だけが必修です。 http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/990301/03122603.htm http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/990301/03122603/001.htm 必修以外の科目については、高校の判断によってどれを学習するかが決められ、生徒の選択に任せる科目の多い学校もあります。 で、学校でどの科目を学習させるべきかを考えるとき、「入試に役立つかどうか」「将来役に立つかどうか」という観点が表に出ます。進学校では大学入試科目を念頭に置いて決めていくことが多いでしょう。 もちろんそういう観点も必要ですが、本来考えるべき「後期中等教育において、何を学習しておくべきか」「人間形成に必要なものは何か」というような要素、あるいはもうすこし実践的に「将来必要とされる学力をつけるには何を学習すべきか」というような要素は、近年軽んじられる(あるいは、無視される?)傾向にあります。 大学入試科目についても、本来の「大学教育を受けるのに必要な学力を持っているかどうか」という観点より、「受験生がたくさん集まるかどうか」という観点が表に出ています。 数学なしで経済学部を受験できたり、理科1科目で工学部を受験できたりするようすると、受験生がどっと増えます。そういう大学が出てくると、経済学部で数学を必須にしたり、工学部で理科2科目を必須にしたりしたい大学でも、それをすると受験生が減ってしまうので、他大学に倣って受験科目を減らします。これは、全く経営上(受験料稼ぎ)の発想です。 このために、数学がわからない経済学部学生のために「経済原論」が必修でなくなったり、物理を学習していない工学部学生のために高校物理を補講する予備校教師を雇ったりという、バカな事態が生じています。 また、これらの入試に特化するため、中高一貫の私学などでは、「文系に数学はいらない」とばかり、文系志望の生徒には中3で高1の数学までやってしまって、高校の3年間はほとんど数学をやらない、みたいな極端なカリキュラムになったりするところもあるようです。 保護者も、「人間形成を目指したバランスのとれた授業」より、「受験科目に絞った授業」だけをしっかりやる高校をよしとする傾向が多いのではないでしょうか。 要するに ○高度な学問を身につけさせることより、受験料・授業料収入を優先する大学 ○将来の必要性より、受験にあるかどうかで選択科目を決める高校生 ○生徒の希望に応じて(迎合して?)受験にない科目を減らす(やらない)高校 ○人間形成より受験結果を重視する保護者 という相乗作用があると思われます。
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- Tacosan
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少なくとも経済学部だけに関していえば, どうも「大学の教員が思う必要性」と「高校の教員が思う必要性」がずれている, って側面はあるらしいですね. つまり, 大学だと多くの教員が「経済学に微積などの知識は当然必要」と思ってるんだけど, 高校では「経済学にそこまでの数学の知識は要らない」と思ってる人がかなり多いらしい. ひょっとしたら, 高校の教員は今だに近経とかマル経とかを想定しているのかも.
お礼
回答ありがとうございます。 そうなんですよね~、高校側が勝手にこれは将来必要・不必要って分けてしまうんですよね(しかも大体が時代遅れ)。 私は、様々な参考書や受験テクニック的な(嫌いだけど)本が容易に手に入る現在では、高校が大学受験用にある必要性は全くないと思います。だから、むしろ予備校や参考書のような受験対策用の勉強じゃできない教育が必要だと思うんですが… 現実には厳しいですね
- Lokapala
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必要とか必要ないで考えてはいけません。そんなこと言ったら一般の人にとって、音楽・美術の授業はいらなくなります。教養として、学んでおくべきものを必須科目としているのではないでしょうか。その基準は頭の固いお偉いさんがいろいろ議論して決めたのだと思うので私には分かりませんが。 >なぜ文系はIIICをやらないか? 私の考えですが、学べるなら学んだ方がいいに決まっています。知識はあって邪魔にはなりません。ないと困ることはあっても。ですが、高校という決められた時間の中ではやれることに制限があります。文系に進む人は、文系に進むために必要な科目があります。それに重点を置くと、数IIICを学ぶ時間がないということではないでしょうか。 逆転の発想。別に高校卒業レベルとして、数学は数IIBができていればよい。しかし、大学で理系の学科に進もうとしたら、高校で数IIICの知識を身につける必要がある。だから、理系は数IIICを勉強する。 私はこんなところだと思います。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 まず、回答いただいたのに申し訳ありませんが、私にはちょっと内容が矛盾しているように見えます。回答者様は1段落目で、必要・不必要で考えてはいけない、と仰ってますが、3段落目で、理系は高校で数IIICの知識を身につける必要がある… と仰ってます。これは矛盾していませんか?(揚げ足取りみたいですいませんorz) >文系に進む人は、文系に進むために必要な科目があります。それに重点を置くと、数IIICを学ぶ時間がないということではないでしょうか。 文系科目を学ぶ時間のために、数IIICを学ぶ時間がないのでやらないとしたら、理系が古文や漢文をやるのは、理系科目を学んでも、古文や漢文を学ぶ時間の余裕があるということになるんですが、どこにその差はあるのでしょうか?(なんか僻みっぽいですが) 理→文 はできるが、文→理は厳しい(大学受験でも専門課程に進む時も)とよく言われます。これは私は、高校の数学IIICを学ぶか学ばないかというところが大きいと思います(すべてではないでしょうが、高校理科とかゴミだし)。また、繰り返しになりますが経済では数IIICの知識は必要です。高校の時点で(しかも大体が高2で決まる)、将来の選択肢を狭めてしまうような気がしてなりません。
お礼
回答ありがとうございます。 >指導要領には当然はいっていますが。 そうですね、よくよく考えれば私の勘違いでしたね 恥ずかしい限りです。選択科目をどう選ぶかの問題でしたね… なるほど!ある程度理解できたと思います(当然納得はしていませんが)。なんか悲しい理由ですね… でも、そういう受験料稼ぎのために集められた学生でも結局はコネとかで大学で何も身につけなくても就職できてしまうんですよね…悲しいです。 この問題は(現在の)学歴社会の問題点を如実に表している例だと思います。 非常に分かりやすい説明をありがとうございました。
補足
国立だったのは高校ではなく、大学です。