- ベストアンサー
空母のLSO(着艦信号士官)
アメリカ海軍の空母のLSO(着艦信号士官)はどうしてヘルメットをかぶっていないのですか?あぶなくないですか?
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
アメリカ海軍では空母のフライトデッキ上で作業する者は原則全員「ヘルメット」を着用することが義務付けられていますが、特例というか例外としてLSOだけはその着用が免除されています。 これはまずLSO全員がステーション(プラットホームともいいます)にいて着艦指示を与えていることが一つの理由となっているかと思われます。これはステーションの位置が関係しています。つまりステーションは空母のフライトデッキ左後端にあるのですが、LSOは艦内から移動するためまずここから動くことはありません。 つまり他のクルーのようにデッキ上で多様な作業をすることがないため、艦載機の機体や作業車などに頭をぶつけたりする心配がほとんどないということです。更にはその任務上着艦しようとする艦載機を誘導する際、LSOは瞬時に着艦しようとするデッキ上の全体の安全を確認しなければならないため、余計なものを頭に装着したくないことも理由のひとつです。 また他のクルーは作業の指示や命令を「ヘルメット」に装着したヘッドセットの無線で伝達しますが、LSOは電波障害を嫌って確実性を取ったため有線電話を使用しています。そのため「ヘルメット」やはり邪魔になるというわけです。 LSOはデッキ上では花形の職種で、LSOと言われるように全員が士官でが、逆に他のカラークルーはほとんどが下士官以下です。ということで一説にはその辺のエリート意識もあって、下士官以下が被るような「ヘルメット」なんかおかしくって被れるか!なんていう話もあるとかないとか。ただしこれは海軍内の都市伝説的なもので、根拠はほとんどありません。 最後に「ヘルメット」ですが、空母で使用しているものは「クレイニョ」(俗に言うミッキーマウスです)と呼ばれているもので、実際にはヘッドセットを装着した頭部保護フードとでも言うべきものです。 頭をすっぽり覆う布製のフードに、頭の前後を簡易的に保護するためのプラスティック板を装着したもので、そこにゴーグルやヘッドセット、イヤープロテクターなどを取り付けたものです。
お礼
なるほど、そういうことだったのですか! 詳しいご説明ありがとうございました。 ようやく疑問が解決できてうれしいです。