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ソニー銀行の外為を利用している方にお聞きしたいのですが ・・・
ソニー銀行の外貨手数料が安いので米ドルを購入してみようと考えています。 ただ調べてみると、せっかく安い相場でドルを買っても、将来ドルの現金を手にしたいと思っても扱っていないそうです。 一応、提携しているマスターカード(?)を利用すれば外国の銀行でドルの現金化できるようですが、条件が良いとは言えないようです。 結局は円からドルを買って、またドルを売って円に換え、提携銀行のATから「円の現金」を手にするしか無いように思うのですが、実際に利用されている方は、将来ドルの現金を手にする事にどのようにされているのでしょうか? 宜しくお願いします。
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ソニー銀行を利用している者です。端的には「預金した外貨を外貨のまま使いたいなら、ソニー銀行は選択肢とならない」がお答えです。 ソニー銀行で外貨預金をすることはできますが、無店舗銀行ということもあり日本国内で外貨現金で払い出すことはできません。また外貨建て送金を受けること(被仕向け送金)は可能ですが、ソニー銀行の口座から外貨建てで送金すること(仕向送金)はできません。結局ソニー銀行の外貨預金の出口は、すでにお調べになっておいでのように (1)円に戻して、提携銀行の現金自動預払機(以下ATM)で引き出す。 (2)海外のATMで、「MONEYKitグローバル」(*1)という特殊なキャッシュカードを使って引き出す[1]。 の2つしかないのです。外貨預金を外貨のまま使いたいならソニー銀行以外の銀行を検討することになります。 外貨預金は昨今多くの銀行が盛んに宣伝していますが、外貨現金での入出金、外貨建て送金に対応していない外貨預金商品も少なくありません。それらの「出口のない」外貨預金は、最終的に円に戻して為替差益を得ることのみが目的です。 また外貨現金で入出金できる銀行でも、その際に手数料(外貨現金取扱手数料)がかかります。外貨預金についてもつい日本円預金と同じ感覚で「外貨現金で自由に出し入れ可能」と考えてしまいがちですが、実際には外貨現金取扱手数料があるので出し入れの都度目減りします。 私は「後に円に戻して差益を得るための外貨預金はソニー銀行で、外貨のまま使いたい外貨預金はシティバンク銀行で」と使い分けています。シティバンク銀行は外貨現金の取り扱いは弱いのですが(現金は米ドルしか扱っていない)、外貨預金をトラベラーズチェック(以下TC)で払い出せるので重宝しています(*2)。TC発行手数料も不要で、使い残したTCは手数料なしに元の外貨預金に預けることができます。 シティバンク銀行のもうひとつ有名なサービスに、同行のキャッシュカード(バンキングカード)を使うと海外のATMから現地通貨を引き出せるがありますが、利用額は所定のレートで換算した上で「円普通預金から」引き落とされます。例えばヨーロッパでユーロを引き出してもユーロ普通預金の残高が減るのではありません(この点を間違えている回答が多い)。なお米ドルに限っては「外貨キャッシュカード」[2]というカードを別に作ることで、米ドル普通預金を米国内のATMで引き出せるようになります。 このほか三大メガバンク、三菱東京UFJ、みずほ、三井住友の各行の外貨預金はいずれも、外貨現金での入出金、外貨建て送金に対応しています。手数料設定はそれぞれ異なります。利用価値があるとしたら1万米ドル以上を預ける場合の三井住友銀行、米ドル以外の通貨を10万円分くらい以上の単位で引き出す場合のみずほ銀行くらいです。三井住友は残高が1万ドル以上あれば米ドル現金を無手数料で出し入れできます[3]。みずほは外貨現金取扱手数料(同行での呼称は「外貨両替手数料」)が預け入れ1回500円、払い出し1回1,000円の固定額なので[4]、出し入れする金額が大きければ有利です。 最近盛んに宣伝されている外国為替証拠金取引(FX)と国内外貨送金を組み合わせる方法もあります。FXはもともと反対売買をして差益を得る目的の商品ですが、反対売買で決済せずに対価を支払って外貨のまま受け取ることも一部業者でできます。受け取るといってもFX業者が札束を渡してくれるのでなくあくまで数字上の話です。その後はFX業者から自分の銀行口座に国内外貨送金してもらい、その銀行で外貨現金取扱手数料を払って初めて外貨現金として引き出せます。 FX業者での外貨買い付けレートは銀行の外貨預金よりずっとよいのですが、一方で国内外貨送金の手数料は数千円程度と高いので(*3)、この方法は50~100万円単位でないとメリットは出ません。 【まとめ】 (1) 端的に申し上げてソニー銀行は、外貨預金を外貨のまま使う目的には適していません。他の銀行をお勧めします。 (2) 外貨預金を外貨のまま使いたいなら、トラベラーズチェックに強いシティバンク銀行、米ドル現金の出し入れで好条件の三井住友銀行、米ドル以外の現金で有利なみずほ銀行などが候補に挙げられます。 (3) 為替や送金の仕組みについて知識があり、かつ一回の取引額が100万円程度になるなら、外国為替証拠金取引と国内外貨送金を組み合わせる方法もあります。 [1] http://moneykit.net/visitor/mkgl/mkgl03.html [2] http://www.citibank.co.jp/ja/bankingservice/cards/gaikacashcard.html [3] http://www.smbc.co.jp/kojin/gaika/list/futsu/ [4] http://www.mizuhobank.co.jp/saving/asset/gaika/manabu.html *1 MONEYKitグローバルは手数料(キャッシュカード発行手数料、サービス利用手数料、提携ATMのご利用に関する手数料)が高めなのでお勧めしません。質問者さんが「条件が良いとは言えない」とおっしゃる通りです。 *2 外貨預金は米ドルのほかユーロ、英ポンド、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドル、スイスフラン、香港ドル、タイバーツと扱っていますが、TCで払いだせるのは米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドルの4通貨のみです。 *3 条件付ながら送金手数料を負担してくれる業者もあります。米ドルの場合、FX業者の外為どっとコムで1万米ドル以上を買い付け、三井住友銀行に送金して現金として受け取る方法が有利なルートとして知られています。
お礼
本当に丁寧に解説して頂いて感謝します! よく分からないまま何となく感じていたのですが、やはりソニー銀行は為替の売買で利益を上げる場合に利用した方が良いようですね。それと他行への外貨送金も出来ないとは知らなかったです。ちょっと特殊な銀行ですね。この辺をよく理解して利用したいと思います。 今、ドルが安いので、将来ハワイやグアムに行った時に使う小遣いを今の内に確保しておこうと思ったのですが、教えて頂いた各銀行の特徴をよく研究してから決める事にします。 本当に有難うございました!