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山田洋次、藤田敏八、山本薩夫、今井正、増村保造の各映画監督につき意見を聞きたく。
・山田洋次---松竹が育てた名映画監督。「男はつらいよシリーズ」で知られるが、私は1970年の映画「家族」に一番感動しました。 ・藤田敏八---日活出身。青春映画に名作が多いですが、「8月の濡れた砂」よりは1978年の「帰らざる日々」が好きですね。故人。 ・山本薩夫---社会派映画の巨匠。パワフルな作風に圧倒されます。 「傷だらけの山河」「氷点」「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」を鑑賞しましたが、「真空地帯」を見てみたい。故人。 ・今井正-----山本薩夫と並ぶ社会派映画の巨匠。1953年頃の「ひめゆりの塔」を見てみたいです。故人。 ・増村保造---大映が生んだ名監督。「黒の試走車」「黒の報告書」「夫が見た」「黒の超特急」「陸軍中野学校」「大悪党」「動脈列島」 を見ましたが、他にお勧め作品はありますでしょうか?故人。 個人的に大好きなこれらの映画監督の印象を他の皆様からも聞いてみたく。
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山田洋次→ 私も個人的には「家族」が一番好きです。 1961年(二階の他人)の初監督以来、喜劇路線が中心だった監督が、1970年に撮った作品「家族」には驚嘆し感動させられました。 現代にも通じる家族が抱える問題を提起していて驚かされます。 一家族の旅の中に高度成長途上の日本が炙り出されていて、単なるロードムービーに終わっていないところが凄いと思います。 「男はつらいよ」は1960年代の作品は評価しています。 藤田敏矢→わが青春の巨匠。 デビュー作の「非行少年 陽の叫び 1967年」は、監督の原点であり妙に心に残る映画でした。 藤田監督の作品はすべて鑑賞しました。 妙に軽い感じとアンニュイな雰囲気、そして監督特有のエロス、どれもが時代にマッチしていてせつなくなります。 音楽の使い方もうまいです。 「野良猫ロック」「八月の濡れた砂」「エロスは甘き香り」「赤ちょうちん」「妹」「バージンブルース」「帰らざる日々」「十八歳海へ」 「もっとしなやかに もっとしたたかに」「スローなブギにしてくれ」 など、作品名を見るだけでもぞくぞく。 作品が優れているとかというのは別にして、作品の雰囲気が大好き。 山本薩夫→骨太な社会派監督ですね。 「傷だらけの山河 1964年」は痛烈な社会派ドラマで、印象に残っています。 「荷車の歌 19559年」は、人生とは?考えさせられる内容でした。 徳島ラジオ商殺し事件を扱った「証人の椅子」に、長編の「戦争と人間3部作」は見ごたえがありました。 今井 正→といえば絶対「キクとイサム 1959年」です。占領時代の落し子である混血児姉弟が明るく生きる姿をいきいきと描いています。 「純愛物語 1957年」も衝撃的でした。 増村保造→ねっとりしたような独特雰囲気があります。 個人的には「氷壁 1958年」「悪名縄張り荒らし 1974年」「大地の子守歌 1976年」「曽根崎心中 1978年」などが好きな作品です。 名監督が生み出した名作品は、時代を超えて人々に感動や面白さを伝え続けていく文化資産だと思いますね。 長文になり申し訳ございません。ご参考になれば幸いです。
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今までに何度も製作された、「ひめゆりの塔」ですが、今井監督版が最高の出来だと思います。 また、「海軍特別年少兵」も今井監督の代表作だと思います。増す村監督は、「大地の子守歌」が良かったですね。
お礼
今井正監督はやはり「ひめゆりの塔」ですね。
- nyan_neko
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こんばんは。 お返事ありがとうございます。 お返事いただいたのに通知メールがまだ来ないんですよ。 ひどいときは1週かぐらいたってから来ますよね。 いろいろなところと提携して利益もでてそうなのですから書いたものは早く、せめてその日中に通知して欲しいですねえ。 さてちょっと追記を 市川崑監督は勿論、金田一シリーズは私も見てるんですがこれは「犬神家」が興行的に大ヒットしたんですか私は「悪魔の手毬歌」の方が好きなんで。あとは「獄門島」と続きますが、監督も同じ原作者でちょっと疲れてきたのかな(^^; 古い作品も名作があるようですが見れていないのですが市川崑監督は女性を風景を恐ろしいほど美しく描くんです。「妻と女の間」(未DVD) これは古いですが金田一シリーズ後の「細雪」「おはん」はすばらしい作品です。「細雪」をもう1歩進めたのが吉永小百合の「おはん」だと思うのですが、「細雪」の方が入りやすいと思います(吉永小百合、岸恵子、佐久間良子、古手川裕子)。大林監督が良く似た作品を作ってるんですが「姉妹坂」(沢口靖子、富田靖子、浅野温子、紺野美沙子)女性を撮るということでは大林監督でも市川崑監督にまったく勝ててないと思います。 あと山本薩夫監督は日活晩年の超大作「戦争と人間」3部作は こんな映画が日本で撮れたのか!とびっくりする作品です。 もし機会があれば是非ご覧ください。
お礼
市川監督の1980年代の作品はビデオで見てみたいです。 「細雪」を見ようかな---。 山本薩夫監督は偉大です。「戦争と人間」も素晴らしいですが、一番好きなのは1964年の「傷だらけの山河」です。
- nyan_neko
- ベストアンサー率22% (114/507)
個人的感想を簡単に 山本薩夫:巨匠、今こんな社会問題を見事に扱い集団ドラマとして作れる監督はいないでしょう。私は増村監督作品は残念ながら見る機会がありませんでした。 藤田敏八:あの時代の若者を描くすばらしい監督。しかししかしあの時代が過ぎ去った今、監督の作品に共感する人々がいるのでしょうか? 今井正:テーマが重いしまじめに取り組みすぎておもしろくない作品が多い 山田洋次:評価が過大すぎて間違ってる。「男はつらいよ」シリーズを作ったことは評価すべきだがシリーズの中でもできの上下が多い。「家族」「故郷」などの作品もあるがこれは「男はつらいよ」などと今井正の超まじめさの中間ぐらいの作品、「学校」シリーズも失敗、「虹をわたる男」も失敗、私的には「幸せの黄色いハンカチ」「遥かなる山の呼び声」が好きかな。 市川崑は日本映画を語る上で欠かせない監督だと思います。 小津安二郎が評価され市川崑がそれほどではないのはすごく疑問に思います。ただ市川監督は晩年の作品がひどい作品があったのは事実だと思う。
お礼
有難うございました。 非常に参考になる回答でした。 市川崑監督について触れられていましたが、私は「金田一康助シリーズ」5作と1962年の「破戒」が好きでした。晩年の監督映画は評価が分かれますね---。
お礼
非常に参考になる回答でした。 藤田敏八監督に関する意見は全く同感です。