• ベストアンサー

工業意匠と車の色の変遷

70年代のベンツなどを見ると、いろいろなボディカラーがあったようです。 例えば。。黄色、水色、黄土色、茶色、灰色、オレンジ色、あずき色、薄緑色などなど。 ごく近年ではこうした色の車も発売されるようになりましたが、それまでは白や銀や黒といった色が自動車のボディーカラーの主流だったような気がします。 この70年代から80年代初期の車のボディーカラーは、どうしてこうした色が好まれて選択されたのでしょうか。また、どうしてその後はしばらくそうした色が好まれなくなってしまったのでしょうか。 工業デザインの観点からどなたか説明していただけないでしょうか。 よろしくお願いします

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • fab76
  • ベストアンサー率59% (327/548)
回答No.2

工業デザインの観点なのか分からないですが… 時代の経済の状況と世相を反映していると考えていいのではないでしょうか。 70~80年代初期以前に戻りますが法人格(や公官庁)所有の車は黒、自家用は白、または少数の有彩色と(かなり乱暴ですが)別れていたように思えます。 時代背景では高度成長期(東京オリンピック(64年)~大阪万博(70年))を迎え大量消費時代(新三種の神器:カー・カラーテレビ・エアコン=3C)の中で、車の塗色も明るめのレッド系やイエロー系のバリエーション(スポーティー、ライトカジュアルだが原色に近いやや攻撃的な色→ 小型車や軽自動車に多かったような)が増えたように思えます。 逆に拡大路線がもたらす負の資産(排ガスによる公害、マスキー法実施(75年 日本では同等内容の排ガス規制を78年から))、2度のオイルショック(73、78'年)を経て急激に消費は縮小傾向、自然回帰の気持ちが世界を覆いました。 おそらく例としてのメルセデスもこの時期の塗色だと思えます。 日本車でもこの時期はモスグリーン、ライトベージュ、ダークブラウンなどアースカラーをイメージカラーとする車種が多かったと記憶しています。 (実際にこの時期の多くの車は無理やり排ガス規制をクリアしたものが多く走らなかったんです、信じられないくらいに) 80年代に入りマス・マーケティングの時代となり情報量の増加(現在の比ではないですが)流行が起こりやすい条件が整い、上昇志向も手伝って突出して現象化したのが「真白な塗色」のブーム。 これはAns1さんの言うとおり塗料(トヨタスーパーホワイト)と工程の変化だと考えられます。スタートは初代ソアラからだったような気がします、現象になったのは数年遅れてマークだとおもいます(日本国内での固有の現象) その後のバブル期→ 崩壊→ デフレ期→ 現在までは割愛しますが、不況が顕在化した90年代後半から2000年前半にかけて無彩色の塗色が大きく割合を占めてきたのはやはり時代の気分が大きくかかわっているような気もします。 ただ、小型車、軽自動車などに有彩色(過去にない)をイメージカラーとする車種、グレードが増えてきたのもこの時期です。 車の道具化、玩具化と言う側面と、大きく外れないで人と少しの差別化を求める日本人のメンタリティーに対してのマーケティングだと思えます。 (ピンク系の塗色などは初代ヴィッツから採用だったような) 下手な説明よりはこの辺 http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200005/04.html http://www.jafca.org/column/post-4.php の説明の方が分かりやすいかも。 (図 国内向け国産自動車ボディカラーの変遷に全てあります)

aholucy
質問者

お礼

当方は工業デザイン史の専門でもなんでもありませんが、史という言葉がつくものすべて社会背景との関連なしには語れないわけですから、お説はごもっとも、とてもわかりやすかったです。よくみるベンツのボディーカラーはまさしくナチュラル、アースカラーですね!! 日本でも同様の色の車が合ったのですね。ベンツなどは息の長い道具ですからことさらそういう色の車の画像を見る機会が多かったわけですが、国産車にもそういう色があったとは知りませんでした。 ヨーロッパに顕著であったというわけでもなさそうですね。 さらに参考サイトのご紹介ありがとうございます。とても参考になりました。

その他の回答 (1)

  • rgm79quel
  • ベストアンサー率17% (1578/9190)
回答No.1

ベンツに限らず 欧州車のボディカラーは 本国オーダーすれば 基本設定だけで100色からございます。 また、色の個別オーダーが可能ですので 配色は無限にございます。 そう言うことは 国産ではないですね。 さて、 80年代に白が好まれ、 それ以前に白が好まれなかったと見るならば 理由がございます。 80年代初頭までは 今のような綺麗な白色の塗料がありませんでした。 技術的に不可能でした。 自然界には 純白と純黒が存在し得ないことは常識ですが それ故に綺麗な白色の塗料はありませんでした。 80年代に入って関西ペイントさんが 綺麗な白を発明なさいました。 そして、此処がポイントなのですが 従来 車の塗装は全色を一つ屋根の下で塗っておりました。 黒や紺ならば宙に舞う塗料が混じっても 製品としては特に問題ないのですが 白も一つ屋根の下で塗っておりましたので 白はどうしても『生成り』の色でした。 綺麗な白を発明した関西ペイントさんが 「トヨタさん、私共綺麗な白を作ったのですが この白を塗る為だけに、白色塗装専用の工場を この綺麗な白色の為だけに一つ作って貰えませんか?」 と頼んだ所、 「よっしゃ!やったろやないかっ!」 と言うことになり 綺麗な白色の車が誕生したわけです。 そして 白色のブームになり、 マークIIブームとリンクしつつ 街中は 純白のマークIIで埋め尽くされたのです。 ちなみに 女性は機能やカタログスペックよりも 『色』で車(に限らず携帯電話なども)をお選びになる傾向が強いらしく (例えば、黄色の設定がある車種は何ですか? 等々) マーチやフィットなど 女性を意識した車種はカラフルな設定が多いですね。

aholucy
質問者

お礼

どうもです。業界の裏話から見た(技術的な問題も含めて)お説、おもしろいです。ありがとうございました。 工業デザイン史というものがあるならば、そちらからも説明していただければ面白そうです。 最近はラップトップパソコンにも黒やシルバー以外の色がはいってきました。 長い間黒とシルバーしかなかったのにです。しかもラップトップ自体の機能はほとんど変わらないのにです。