>関西では「高いめ」とか「大きいめ」とか言っているのか?ということです。
う~ん。難しいですねえ。
私は、根は関西人です。
昔の関西弁はある程度わかります。
昔の関西の教養人(例えば明治中期生まれの先生)は、「遅い目」「早い目」とは言わず、「遅目」「早目」と言っていたように思います。
それで、「遅い目」や「早い目」が筋目正しき関西弁ではないのではと思い、調べてみたわけです。
「高いめ」「大きいめ」については、昔は言っていなかったと思います。
しかし、最近の「遅いめ」「早いめ」の普及振りから考えると、かなりの人が言っている可能性はあると思います。
関西では、「濃い目」も、昔は「コーメ」だったと思いますが、現在は「コーイメ」になっているかも知れません。
はっきりしたことは、私にはわかりません。
>誰かが使って広まったはやり言葉といえるのでしょうか?
私の勘ですが、「誰かが使って」というよりも、自然発生的に広まったように思います。
「遅い目」や「早い目」、「高い目」「大きい目」には、それなりの合理的理由があるように思います(「おそめ」よりも「おそいめ」の方が意味がハッキリする?)。
昭和のはじめ頃「幅さ(はばさ)」というヘンな言い方が、流行っていました。「長さ」とか「広さ」などという言葉に対応するものです。
「長い」は形容詞ですから、語幹に「さ」をくっつけて「長さ」という名詞を造りました。
しかし「幅」はそれ自体名詞ですから、「さ」をつける必要はありません。
ところが、「長さ」などと恰好を揃えるために「幅さ」としたんですね。
今は「幅さ」という人はほとんどいないでしょう。
Goo辞書
↓
【さ】
(接尾)
[一]形容詞・形容動詞の語幹、一部助動詞の語幹に準ずるものに付いて名詞をつくる。
(1)その表す性質・状態・心理そのもの、またその程度などを表す。
「深―」「つら―」「暖か―」「会いた―見た―」
まあ、関東と関西では、万葉集の頃から言葉は違っていました(もっと前から違っていたのでしょうけれど、書いたものが残っていないからハッキリしません)。
また、言葉というものは、間違った使い方をしていても、そういう言い方をする人が増えれば、社会的に認知され、辞書にも用例として載るようになり、言語体系の中に組み込まれてゆきます。
日本語はそのようにして変化してきました。平安時代に書かれた物は、勉強した人でないと理解できません。
「遅い目」や「早い目」という言い方の行方がどうなるか?
今はテレビなどにより、標準語とされる関東語が幅を利かせていますので、辞書に載るようになるのは難しいかもしれません(^-^ 。
お礼
詳しい解説どうもありがとうございます。 shinsho4さんは国語の専門の方でしょうか? 法則性に関しては自分も素人なりに考えてみました。 「遅いめ」を関西式、「遅め」を関東式と仮称しますと、 私もいろいろ考えてみましたが、関西式の用法で自分が使うのは、shinsho4さんも挙げている「濃いめ」しか思いつきませんでした。 これに関しては「こめ」では意味が伝わりにくいためだろうと私も思ったのです。つまり「例外」なのだと・・・ しかしこの関西式VS関東式の分類にはまだ疑問が残ります。 関西では「高いめ」とか「大きいめ」とか言っているのか?ということです。 もし、言っていないのなら「遅いめ」「早いめ」がむしろ例外的で、誰かが使って広まったはやり言葉といえるのでしょうか? 関西の言葉をあまり知らないのでよくわかりません。