- ベストアンサー
遮断周波数と時定数について質問です。
低域遮断フィルターの特性を遮断周波数ではなく時定数で表わすのはどうしてでしょうか。 遮断周波数=1/2πτ より、遮断周波数と時定数との関係はなんとなくわかるんですが。 医用機器を使用することと何か関係はありますか?
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
RCローパスフィルタのステップ応答は y(t)=a{1-e^(t/τ)}と書けます。 ここで,aはステップの振幅、τは時定数で τ=RC で与えられます。 一方、RCローパスフィルタの伝達関数G(jω)は G(jω)={1/(jωC)/{R+1/(jωC}=1/(1+jωRC) |G(jω)|=1/√{1+(ωRC)^2} で|G(jω|=1/√2の時のω=2πfのf=fcをカットオフ周波数といいます。 この時 20log|G(jω)|≒-3[dB] となります。ωRC=ωcRC=1、ωc=2πfcからカットオフ周波数fcは fc=1/(2πRC) となります。先の時定数τを使えば fc=1/(2πτ) という関係式が出てきます。 生体系の信号や医用機器で扱う比較的低い周波数成分しか含まない生体信号は、微小で、周囲の高周波ノイズの中に埋もれてしまいます。パルス性の高周波ノイズや高周波電磁波ノイズ(生体系の電気現象に比べて大きい)を除去するために高周波ノイズ周期に比べてそれよる長い時定数で生体系の信号の変化に比べ小さな時定数を、医療計測計の記録計やディスプレイを見ながら設定する法が便利だからでしょう。カットオフ周波数より可視化されたディスプレイ上では、このパルス性ノイズを除去するには、画面上でどの位の時定数にしたら良いかがビジブル(視覚的)に分かり易いということでしょう。
その他の回答 (3)
- tadys
- ベストアンサー率40% (856/2135)
低い周波数の周波数特性を測るのが困難だからでしょう。 医用機器の低域遮断(ローカット)フィルターに限定した場合ですが、 例えばカットオフ周波数0.1Hzの場合の周波数特性を測るとして0.01~10Hzの周波数特性を測る場合 0.01Hzのゲインを測る場合には最低でも1サイクル分の時間10秒が必要です。 1サイクルではSN比が十分でないことが考えられるので10サイクルの測定の平均を取るとすると100秒必要です。 10ポイントの測定を行うとすると1000秒、約17分の測定時間が必要となってしまいます。 周波数特性ではなくステップ応答で測定するとすれば10~100秒程度の測定時間で済みます。 ステップ応答が分かれば時定数に換算できます。 心電図の測定の場合、最低周波数は1Hzぐらい(60パルス/分)なのでカットオフとして0.1Hzは不自然ではありません。
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
扱う信号が単発のパルスみたいな代物だと、波形を表す特徴的な値が時間で表現されることが多い(例えば、立ち上がり時間とか、継続時間のように)ので、時定数で表記された方が扱いやすいかと思います。
- nrb
- ベストアンサー率31% (2227/7020)
遮断周波数=1/2πτ ではない 遮断周波数は振幅が1/2となる地点の周波数を言います