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ヘンデルとハイドン
ヘンデルのメサイアとハイドンの天地創造では 聴き比べた時どちらの方が曲の完成度が高いと思いますか? 私はハイドンだと思っているのですが。
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- tattom55
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こういう比較や優劣決めは個人的には好きじゃないけど、あえて言うなら絶対に「メサイア」だと思う。以下、簡単に理由を書きますね。 両方ともレシタティーヴォとアリア、そして合唱という組み合わせで共通していますけど、まず合唱の出来はほぼ完全にヘンデルの勝ちだと思うんですね。時代の様式と趣味言ってしまえばそれまでだけど、合唱はやっぱりポリフォニックな構造を持つ方がいいし作曲技法としても格が上だと思うんだよな。フーガの完成品を作ったのがバッハだとすると、その応用品というか普及品を作ったのはヘンデルで、しかも「メサイア」の合唱曲は「平均律」に匹敵するような貴重品だと思いますよ。声によるフーガであることから歌いやすいメロディであることに加えてヘンデルが持っているイタリアオペラの明るさと劇的な喜びと悲しみの表現は秀逸です。 残念ながら比較してしまうとハイドンは古典派の枠内で生きた人ゆえの限界を感じます。これはハイドンの力量というよりは時代の要請による足かせであるかもしれない。 長くなってきたのでアリアについてはちょっとだけ。基本的には二人ともイギリスへ渡ったんだけど、ヘンデルはイタリアを、ハイドンはドイツを内包していることの違いがバロックと古典派の違いとともに大きく作品に影響していると思うんだよね。 あなたがハイドンの方を好きなのは、もしかして一人で歌っても曲が成立するように感じるからじゃないですか? フーガは一人で自分のパートを歌っても意味ないしつまらないけど、ホモフォニックな歌は一人で歌っても楽しめるからね。 ハイドンもヘンデルに負けないくらいのオペラを書いていることを承知の上で、やっぱりヘンデルは声楽の人、と言いたい。オレ個人としては「天地創造」は「四季」よりはずっといいと思っていますが。ちなみにハイドンといえばなんてったって交響曲や弦楽四重奏曲のソナタ形式の完成者としての素晴しさ、ですね。 ハイドンもヘンデルもいっぱい聴いてくださいね!
お礼
ありがとう御座いました。