• ベストアンサー

工作機械について

某会社(金属加工)の品証を担当してます。最近、入社したばかりで分からないことだらけで悪戦苦闘中です。 さてじつは社内製作不良品発生があり、それにたいして2件不明なところがあるので、教えてください。 1つ目は、機械加工中にキリやタップが中でおれた場合、どう処置するのが一般的でようか? 2つ目はある基準面からのタップ位置が公差から外れていました。部品は再度、材料からの加工は出来るだけしたくないので、その他の方法で、修正する方法はありますか?ちなみに材質はSUS304、タップはM5でした。またこのような場合、また聞きですが、ピンを打って溶接して再度、下穴とタップの加工をしたらよいと聞きました。これってどういうことですか?またその場合の注意点を教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • wwc57263
  • ベストアンサー率78% (167/213)
回答No.2

部品加工の仕事をしている者です。 1つ目のご質問については、今は破損したドリル、タップを抜くためのツールが色々売られていますからネットなどで検索するだけでもかなりヒットするはずです。 ただ、抜けた後の処理ですが、同じ場所にという前提であれば特にタップの場合は「溶接」はお勧め出来ません。 今回の場合「M5」ということで細いですが、それでも溶接で1度穴を埋めるとなれば「2倍以上の大きさの穴」をまず開けなくてはいけません。 下穴が「4.2」ですから単純にΦ8以上の穴が必要になりますね。 毎回不良品が出る度にいちいちこんなことをやってられないでしょう? 今回はまず折れたタップが抜けたら、その後「ヘリサートタップ」という穴の補修用のタップがあるのでそれを使うのが1番確実では?、という感じがします。 2つ目のご質問についてですが、まず確認しなくてはいけないことが幾つかあります。 (1)加工自体をボール盤などで「人間が」やっていたのか、工作機械(マシニングセンタ)などで自動的に行っていたかどうか (2)加工工程的に通常は「センタードリル」→「下穴」→「穴の面取り」→「タップ」ということになりますが、この一連の手順的な部分を質問者の方が把握出来ていたかどうか (3)加工前の品物の寸法(外径、厚み)などが図面通りに造られていたか (4)機械で行っていた場合、加工プログラムのチェックは定期的にされていたか (5)加工に使っていたドリル、タップなどが「ステンレス用、ステンレス対応品」を使っていたか 特に(3)番以降が重要ですね。 まずはタッピング前の部品の寸法がちゃんとしていなければ機械でやるにしても決められたピッチが出ません。 後は機械にしっかりクランプ(固定)が出来ていないと加工中に「動いてしまう」なんてこともあるので注意が必要です。 部品の寸法も出ていて、クランプもしっかり出来ていたなら今回のようなトラブルは普通は起きないとは思いますけどね・・・ 可能性があるとすれば、機械のプログラムの突発的な誤作動(パラメータの不具合など)とか、取り付け位置を社員さんが間違えたとか、それくらいしか思い付きません。 (4)と(5)は一緒に考えていただきたい部分です。 相手が「ステンレス」ですから一般の「鋼材用」のドリル、タップでは明らかに「耐久性」と言う部分で不利です。 M5ということで細いですから尚更です。 機械でやるならば、この辺を含めて回転数や送り速度も設定しなくてはいけません。 ボール盤の場合は例えば「切れなくなってきた」とかいう場合に手を使うことで「微調整」が出来るわけです。 が、機械の場合はドリルが切れる、切れない関係なく設定した数値で動いてしまいます。 結果「破損」になるということですね。 今後のことを考えた時、1番確実なのはまずドリルは「超硬」を使うということ。 先端角が「140°」ですから回転数だけ条件が合えば「センタードリル」が必要ありませんからそれだけでもかなり「時間の短縮」になります。 タップに関しては出来るだけ「ステン専用品」を使ってください。 後、その時に使う「油」も普通の「鉱物油」ではなく「タッピングペースト」というワックス状の缶入りの物があるのでそれを使うのをお勧めします。 尚、加工方法について補足です。 ステンレスのタップ加工の際は、例えば「穴が5箇所」だとしたら5箇所を連続加工はしないこと。 機械で加工するなら「シングルブロック」と言う機能で1工程ごとに止められるはずなので、1つタップを切ったらエアーで切りくずを飛ばしてまたペーストを塗って次の穴を切る・・・これを5回繰り返すことになります。 時間は掛かりますが、ステン系の部品のネジ切りの場合は1番確実な方法で、且つドリルやタップも長持ちしますので1度実践してみてください。 長々と書いてしまいましたが、宜しければ参考にしてください。

wolf0455
質問者

お礼

とても丁寧な回答有難うございます。お聞きになった内容からかなりの経験がある方とお見受けします。とても勉強になりました。これからも金属加工の品証として、現場のミスを見抜く力をつけていければと思っています。またいろいろと質問することもあるので、よろしくお願いします。

すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (1)

  • rukuku
  • ベストアンサー率42% (401/933)
回答No.1

はじめまして かつて、ボール盤で部品加工をしていた者からのアドバイスです。 >キリやタップが中でおれた場合 キリの場合は、刃先が材料に食い込んでいなければ結構簡単に抜けます。 ひっくり返して、手かポリハンマーでたたいてみてください。 タップの場合は、抜くと言うよりはおれたタップをたたき壊すことになります。センタポンチなどで少しずつ壊していきましたが、自分ではうまく取り除けず、放電加工で抜いてもらったこともあります。 >ピンを打って溶接して再度、下穴とタップの加工をしたらよいと聞きました。 >これってどういうことですか? ずれてしまったねじ穴に、φ4mmほどの棒を差し込んで溶接してしまえば見た目元通りになります。溶接した後、サンダーで削って、表面を平らに似ます …M5の5mmというのはねじの外径で、内径は4.2mm位になります。 >またその場合の注意点を教えてください。 ステンレスの溶接は、確か鉄と違った注意点があったと思います。詳しいことが分からないので申し訳ありません。 M5のネジならそんなに力はかからないはずなので、強度的には問題ないと思います。ただ、溶接の熱の影響で材料の性質が変わっています。通常の場合よりもキリやタップを折りやすいので注意してください。 >基準面からのタップ位置が公差から外れていました。 むしろこちらの方が問題だと思います。タップ加工ならば、サシ(金属製の物差し)や現物合わせで、マジックで印をつけて、センタポンチを打った後、ボール盤で加工しても、そうそう位置がずれる事はありません。 …実際には、通常はボール盤加工でもたいていはハイトゲージで罫書き(けがき=印つけ)を行っていました。 タップ加工で交差を外れるような場合は、加工方法に問題があると思います。たぶん、ワークの基準面をジグの決められた場所にの突き当てるときに押し方が不十分か、切り子をかんでいたかしていたかしていたと思います。作業者に確認して、この点をしっかりしないと、同じトラブルを繰り返します。

wolf0455
質問者

お礼

回答ありがとうございました。 オペレータはちゃんと座標を合わしたのになー。この機械はバラツキが大きいんだよねと言っていましたが、rukukuさんの意見から実はオペレータがうそを言っていた可能性が高いと感じました。品証はウソも見抜けなければならないといわれているので、しっかりと経験を積んで生きたいと思います。有難うございました。

すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A