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医師が「鈍感」であることについて
初めまして。私は男で、浪人1年目の医学部志望のものです。 医学部受験では、必ずと言っていいほど面接試験があります。そのため、過去の面接内容などいろいろ調べていたのですが、ある大学の質問が目に留まりました。 ・「医師はある程度「鈍感」である必要があるか」 ・「鈍感力が必要な場面はどんな時か」 というような質問です。どちらも同じ大学でした。 質問内容から察するに、医師には鈍感さも必要であるようなのですが、いまいちピンときません。 患者さんの容体や心の変化など、常に敏感でなければならないと思いますし、病気を割り出すことにおいても、患者さんの話から敏感に病名を見つけ出す必要があると思います。 他にもいろいろ考えてみたのですが、私の頭では納得のいくような答えが思いつきません。 医師に必要な「鈍感」さというのは何なんでしょうか?または、どのような場面で役に立つのでしょうか? 長々とすみませんでした。どうか回答の方よろしくお願いします。
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1)まずは感情移入をしない事でしょう。かわいそうとか思うと適切な判断ができなくなる事があります。一番、簡単・単純な例でいうと、注射や採血などの手技で痛そうだからとまごまごやるとかえって時間がかかり患者は痛がります。痛いのは自分じゃない、他人だと割り切ってずばっとやった方が結局、患者のためになります。現実には、もっと複雑ですが。救急外来で子供の生死がからむと、なかなか感情移入しないで冷静に対処というのは難しいです。今でもひきずりますね。 2)どう考えても不定愁訴としか思えない訴えがあります。患者は、頭が痛い、右手が痺れる、お腹もときどき痛い、夜眠れないと、あれもこれもと訴える人がいますが、まず一番困っている症状や一番危険な疾患に結びつく症状だけに限定して、あとはそれが決着してからゆっくり考えればいいのです。そういう意味では鈍感力がいるかと思います。 いずれにせよ、おもしろい質問ですね。どこの大学ですか?
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- Silentsea
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「鈍感力」 著者:渡辺 淳一(元医師)を一読してみては。 件の大学は、その渡辺氏関係の大学である可能性もあります。 サイト検索でインタビュー記事も出てくるのでそちらも。 医師として必要な鈍感力がどんなものなのか、例が出ています。 メディアでも結構取り上げられた「鈍感力」なので そういう情報に対してもちゃんとアンテナを張っているかどうか 、という質問でもあるのでしょうね。
お礼
すいません、遅れました。回答ありがとうございます。 本屋でパラパラと立ち読みしてみましたが、なかなか面白い本ですね。 特に、「ストレスをためないための鈍感力」がなるほどなと思いました。 「鈍感」であることに、あんなにたくさんいい面があるとは思いませんでした。いつもマイナスイメージだった「鈍感」という言葉を、見直した感じです。 ちなみに、著者はこの質問を出した福島県立医科大出身ではないみたいですが(札幌医科大出身でした)、質問はこの本を題材にしたのかもしれませんね。 受験が終わったらもっと読んでみたいと思います。 ありがとうございました。
- unos1201
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損得勘定を考えると、治療方針が大きく歪みます。そういう意味で、どういう方針なら効果が高いとか、安く治療するにはどうするかなどと悩んだら肝心の診断などで見落としが出やすくなるのではないでしょうか。 余分なことを考えないで、仕事については割り切る、それ以外のことは忘れ、また、一人一人の家庭環境などを気にし始めた治療する側が精神的に負担になります。 そういう意味で、仕事から離れたらすべてを忘れ、仕事中には余分なことに気を使いすぎない、バランスが大切であると思います。 患者から見れば、医師は一人でも、医師から見れば数千人、数万人の一人ですので、すべてに精神力、体力を使っていたら、精神的にも肉体的にも継続できないのです。 また、生命のあるうちは出来る限りをするのですが、一人に集中し過ぎると他の患者さんに迷惑をかけますので、時間配分も大事です。そういう意味では、没頭しない、割り切りが要求されます。 忘れることはないのですが、亡くなってから10年以上経過し、遺族から細かい説明などを要求されても、そこに多くの時間を割くことはできないし、裁判にならないように十分な説明と同意を取ることも重要です。何があっても、それに縛られないようにしないと、仕事を継続できないし、困る患者が増えます。ちょっと具体的過ぎるかも知れませんが、固執しない、くよくよ考えない、素早い判断をするということが鈍感でないとできないのです。 割り切るということは大事なのです。
お礼
すいません、返事遅れました。回答ありがとうございます。 確かに割り切ることは大事ですね。仕事とプライベートは割り切る、一人の患者さんに没頭しないための割り切り、損得を考えるような医師になんか診てもらいたくないです。 またよくよく考えてみると、鈍感に対応してるようで、実は敏感さも必要だったりするのではないかなと思いました。 他の患者さんのためにも時間配分に敏感にならなければならない。そのためには、一人一人に没頭しない、割り切る鈍感さが必要。 敏感に対応するか鈍感に対応するかの、使い分けのバランスが重要なようですね。 これは医師に限らず、あらゆる面で大事なんじゃないかなと思いました。いろんなことにいかせそうです。 ありがとうございました。
そう何年も時間が残っていない患者側です。 自分が死ぬときに この主治医は何を考えるのだろうか?と思います。 でも毎日のように患者を看取るような環境で いちいち一人ひとりに対していろいろ考えることはないのだろうな と 思ったりします。 病気に対しては敏感であってほしい 生きているときには、それぞれの家庭の状況まで考えて貰いたいけど 死んだ瞬間から 思考から切り離すのだろうな って思います。 やぱり患者が死んだ場合とか、自分のミスなのか・正しい処置だったのか~ 考える時間は必要だと思うけど、早々に決着をつけるために どんどん忘れるように努力するような部分… かな… 病気を治せばいいってわけでもないでしょうから。 もう治療はして欲しくないけど、放り出して欲しいわけでもない_みたいな そういう患者の気持ちは判って欲しいですよね 質問者さんは 治すことだけを考えておられるようなので…。
お礼
すいません、返事遅れました。回答ありがとうございます。 なるほど。自分は治すことばかり考えていて、もっと大切なことが抜けていたようですね。患者さんの立場になって考えてみるといろんなことが見えてきました。 また、"どんどん忘れようと努力する"というところで結構考えさせられました。確かに患者の死を後まで引きずるのはよくないと思いますが、その患者の死から学ぶことってたくさんあると思うんですよね。自分を見直す機会にもなると思いますし。 私の知り合いの医師が、 「つねに自問自答の繰り返しで、これがあったから今の自分があるんだ」 と言っていたのを思い出しました。 正直、何が正しいのかよくわかりません。たまに自分は医師に向いているのかなあと考えることもあります。でも、やはり医師になって経験してみないことには何もわからないと思うんです。 だいぶ話がそれましたが、医師になるにはまだまだ未熟だなと実感しました。これからも、医師になってからも、つねに自分を磨いていきたいと思います。 ありがとうございました。
お礼
すいません、返事遅れました。回答ありがとうございます。 感情移入しないことは大事ですよね。でも、自分も感情移入せずに適切な処置ができるか不安になることが多々あります。 経験者の方が言うのですから、やはりとても難しいことなんだと改めて実感しました。 不定愁訴については、患者さんは病気に関してよく知りませんから、ちょっとしたことでも病気に関係があるのでは、と思ってしまうのかもしれませんね。でもすべてを聞いている訳にはいかない、だから鈍感力が必要なわけですね。 これは福島県立医科大の面接でした。 余談になりますが、一番すごいと思ったのが千葉大の面接で、3回面接あり、ある医療の問題について問題点と解決策を聞いてきたり、ここで質問したような質問などたくさん聞いてきます。 面白い質問としては、「自分のチームの看護師が投薬ミスをして患者を死なせてしまったら、どのような対応をとるか」や、「患者や看護師があなたの言うことを聞いてくれないときはどうするか」などすぐには答えられないような難問ばかりです。 やはり学力だけでなく、医師の適性も重要なんだと思いますね。 ありがとうございました。