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国内・海外の代表的なモダン建築とは
国内・海外の代表的なモダン建築には何がありますか? またモダン建築が多く見られる国はどこでしょうか?
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モダン=近代という本来的な意味でよろしいでしょうか? それとも、イマドキの建築って意味でしょうか? 勝手に前者と判断しますが、近代建築の4大巨匠と言われているのは ■ル・コルビュジェ ■ミース・ファン・デル・ローエ ■ワルター・グロピウス ■フランク・ロイド・ライト あたりです。 コルビュジェはパリを拠点に活動したスイス人で、代表作はフランスとインドに多いです。 代表作=サヴォア邸、ラ・トゥーレットの修道院、マルセイユのユニテ、ロンシャンの教会、チャンディガールの都市計画など。 日本にも1つだけ作品があります。上野の西洋美術館です。ただ、日本における彼の影響というのは測り知れないものがあり、 コルビュジェの弟子であった、前川国男、坂倉準三、吉阪隆正を経て、丹下健三(前川国男の弟子で、日本の建築史上最大の巨匠です)にも強い影響が見られます。 ミース、グロピウスはドイツ人で、両者ともバウハウスの教壇にたっていましたが、戦時中にナチスに追われアメリカに亡命しました。 戦後グロピウスはハーバードの建築学部長、ミースはイリノイ工科大学の建築学部長となり、戦後モダンデザインの中心はアメリカへ移ることになります。 (最近はまたヨーロッパが中心) ミースの代表作=バルセロナ・パビリオン、ファンズワース邸、レイクショア・ドライブ・アパートメント、シーグラム・ビル、ベルリン・ナショナル・ギャラリー(アメリカに多い) グロピウスの代表作=デッサウのバウハウス校舎(実作が少ない) ミースは一言で言うと、「鉄とガラスでできた現代のビルの原型をつくった人」で、そのような高層ビルをミーシアン・スカイスクレイパーとも言います。 新宿三井ビルなんて、そのままミースのパクリ。 信条は「ユニバーサル・スペース」で、均質な空間を作っておけば、人はそこを好きに間仕切って使えるだろう、と考えた人ですね。 上記3人が建築史上の王道を行っていたとすれば、フランク・ロイド・ライトは異端児です。 モダン・デザインというよりは、装飾的で有機的な建築を是としていて、日本のハウスメーカーの住宅などに強い影響が見られます。 代表作=ロビー邸、カウフマン邸(落水荘)、ジョンソン・ワックス本社など。 日本にも作品があり、山邑邸(現淀川製鋼迎賓館、芦屋市)、旧甲子園ホテル(現武庫川女子大学、西宮市)、旧帝国ホテル(犬山の明治村に移築)。 このライトのアシスタントとして来日し、そのまま日本に居付いてしまったのがアントニン・レーモンドで、その弟子が吉村順三です。 レーモンドの代表作はリーダーズダイジェスト本社ですが、現存せず。他には高崎の音楽ホールや目黒の教会、軽井沢の教会を設計しました。 吉村順三は言わずと知れた住宅建築の巨匠です。軽井沢の山荘などが代表作。
お礼
ありがとうございました。大変勉強になりました。